ミラノ市からのプレゼント 2024  ~ フェデリコ・バロッチ『聖母子と聖シモン、聖ユダ』 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

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毎年12月になると、ミラノ市からミラノ市民へのプレゼントとして芸術作品が市庁舎であるマリーノ宮で無料展示される。

 

 

2024年のクリスマスのプレゼントは、フェデリコ・バロッチの"la Madonna di San Simone"(聖シモンの聖母子)または、『聖母子と聖シモン、聖ユダ(タダイ)』と呼ばれる絵画。(1567年頃。国立マルケ美術館所蔵)

 

フェデリコ・バロッチ(ウルビーノ、1533 – 1612)は、イタリアのルネサンス後期の画家および版画家。本名はフェデリコ・フィオリであり、愛称のイル・バロッチオで知られ、主にウルビーノ公国で活動した。(バロックからきているのだろうか?)

 

バロッチは、ラファエロ(ウルビーノ、1483 – ローマ、1520)の古典主義の直接の継承者であり、彼の作品は偉大なルネサンス期を理想的に締めくくるものであり、同時に同様に並外れたルネサンス期を締めくくるものと言われている。

 

つまり、ルネサンスの調和と清謐が重んじられたマニエリスム様式から、それとは、逆の極端な明暗のコントラスや劇的な感情表現、激しい運動性などの特徴が見られるバロック様式への架け橋的存在の画家なのだそうだ。

 

ヴェネツィア派から学んだ豊かで明瞭な色彩とコレッジョの影響を強く感じさせる官能性に富んだ表現手法は当時のイタリア画家たちにおいて極めて独自的な位置を占めたと言う。

 

この『聖母子と聖シモン、聖ユダ(タダイ)』は、作品の中央には、優美な聖母子像が描かれているが、ラファエロの影響であろう、といわれている。また、上方から天使が舞い降り、聖母の頭に楽しい花冠を載せている。右側には聖シモンが、鋸で切断されたといわれているが、その鋸に寄りかかっており、左側には聖ユダ(タダイ)が、斧で殉教したといわれているが、槍のようなものを持っている。

 

1566年から1567年にかけて描かれたこの堂々たる祭壇画は、283×190cmの大きさ。約60年に渡る活動で、その多くが、祭壇画なのだそうだ。右下には、作品の寄贈者の肖像画が描かれており、ウルビーノの貴族やエリートたちが聖なる礼拝に捧げた献身を象徴している。
 

 

2024年12月4日 ~ 2025年1月12日まで

Palazzo Marino(スカラ座前)

9:30 - 20:00 

12月7日は9:30 -12:00(入場は11時半まで)

24,31日は9ː30 - 18:00

8日、26日、元旦、1月6日は9:30 - 20:00

25日は14:30-18:30

 

 

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