備忘録 〜 レクイエム @ Chiesa di S. ANTONIO ABATE | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

毎年3月に地元サン・シーロ地区にあるドン・ニョキ病院の創始者の記念日のコンサートに出かけるが、その演奏者(ソロ歌手及び聖歌隊とオルガンと四重奏者たち)の演奏会に日曜日出かけて来た。
 
会場はドウモ広場より徒歩10分ほどのサンタントニオ・アバーテ教会。外から見ると、どこにあるのかちょっとわからないほどシンプルで、思わず隣のブルガリア正教会に入ってしまったくらいだった。(しかしお御堂が小さくここでコンサート?!と驚いたものだった!)苦笑 しかしどこからともなく聖歌隊の歌声が聞こえ、どこなんだ?と迷ってしまった。
 

 

中に入ると、外観からは想像も出来ないほどの素晴らしい壁画に圧倒された。

 

 

早く着き過ぎて、聖歌隊の練習中であった。

 

こちらは中央にある扉から中に入って、くるりと後ろを振り向くと、美しいパイプオルガンが備えられている。モーツァルトの生誕250周年であった2006年に修復されているが、元々は18世紀に設置されたもの。1773年に、モーツァルトが17歳の時、ミラノを訪れ、音楽を奏でたという、ゆかりの地である。

 

 

またこちら入って直ぐ左側は、かつてこの修道院を所有していたテアティーヌ修道会の創設者、聖ガエターノ・ダ・ティエネに捧げられている。

 

 

その反対側(入って直ぐ右側)には、カミッロ・プロカッチーノの”Adorazione del Bambino”「幼な子礼拝」。そして(羊飼い達は)急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。』(ルカ2:16)

 

 

また、カミッロの弟であるジュリオ・チェザーレ・プロカッチーニの作品も数多くあった。

 

そして、肝心なコンサートの題目はモーツァルトの「レクイエム」。3月のコンサートの時に書いたので、端折るが、友人のご主人は3月のコンサートの直前にミラノが誇るスカラ座所属のテノール歌手であったが、定年された。とはいえ、まだまだ豊麗な美声であった。

 

聖歌隊の方も毎回外部から助っ人が入るそうだが、我がゴスペル隊のメンバーも参加。46年ぶりの「レクイエム」だったと言うが、今回のサクラ?は特に質が良かったように思えた。爆

 

こちらは練習風景

 

 
アンコールに聖歌隊による“Ave verum Corpus”,そして友人のご主人の歌うプッチーニ「グロリア・ミサ」より”Agnus Dei”は素晴らしかった。

 

 

様々なパートの美しい歌声を堪能した日曜の午後であった。


今日の一句
名曲と 名画が溢れ 至福の時