柔軟性 ~ 柳のようにしなやかに | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

空手の稽古の前後に準備運動と生理運動をするが、年齢にかぎらず体の硬いイタリア人の多さには驚かされる!
 
まずは足首。偏平足も多いようだし、片脚を曲げながら、もう一方の脚の伸脚を行う深い伸脚だと軸足の踵が、アキレス腱伸ばしだと後ろ足の踵が床に着かない人の多いこと!
 
また股関節。下段払いも上段蹴りも一緒?!腕も回転できない?!

関節の可動域がかなり小さいと、実際武道に向いているのだろうか、と思ってしまう。それでも家庭でできるストレッチを教え、少しでも体を柔らかくする努力をしてもらわないと、結局は怪我をしやすくなるから要注意なのだ。
 
一般的に、硬いものは、もろかったり、折れやすかったり、壊れやすかったりする。心とて同様。

 

一つのことにとらわれている人は心が硬い。いろいろな角度から物を見、また人の言うことにも耳を傾け、考えることができる柔軟性が必要だ。踏ん張れば疲れてしまい、無理をすれば折れてしまう。

 

ところで、ブログを通じ知り合い、そしてご主人の仕事でミラノ駐在となり、空手にまでも入会され、家族ともども仲良くしてきた友人がついに本帰国となった。(寂しくなるなあ)

 

もう一人の友人と3人(私より9歳と16歳年下!)で、何度一緒にテーブルを囲み、また最後の最後まで何度送別会をしたことだろう。笑いあり、涙あり…年齢も、生まれ育った環境やら諸々全てが違うこの3人が意気投合できたのは、皆個性があり、芯があるものの、柔軟性があり、お互いを尊重し合えるからではないかとふと思った。

 

柳のようにしなやかに。

 

強い風が吹いたら流されて揺れてしまってもいい。けれど、風がやんだらすぐに立ち直る。柳のような身のこなし方、心のあり方。そんな「しなやかな強さ」を持つ彼女たちが好きだし、居心地がいい。

 

柔らかい心には感受性がある。しなやかだから、ちょっとしたことも軽く受け流せ、そして小さなことにも幸せを感じられる。

 

柔らかい心には受容性がある。人も、自分も受け入れ、人とぶつからない。

 

柔らかい心には成長性がある。だから、経験することを全て糧として、成長していける。

 

柔らかい心は、愛であり、人を癒すものであり、強さでもある。

年下でも教えられることばかり。

 

木の芽がのびるのは やわらかいから 

かすかな風にも 竹がそよぐのは 竹がやわらかいから
セトモノとセトモノと ぶつかりッこすると すぐこわれちゃう
どっちか やわらかければ だいじょうぶ
やわらかいこころをもちましょう。by 相田みつを

 

今日の一句 

No problem! 臨機応変 柔軟性