カルネヴァーレの誘惑 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

今日、カトリックのローマ典礼では「灰の水曜日」をもって復活祭40日前の四旬節に突入した。

 

しかし、ミラノはまだカルネヴァーレ(謝肉祭)真っ只中!

 

昨日シッター先の子供達を幼稚園へ迎えに行くとカルネヴァーレのお祝いをしていたようで、顔にはペインティングが施され、幼稚園で作った”Yayoi Kusama “プロジェクトの水玉の色とりどりのTシャツを皆着ていた。草間彌生好きの先生がいて、次男がいるそのクラスは子供たちが作る作品の大半は水玉模様!可愛いが生涯トラウマになる子もいるのでは?爆 ちなみに私も水玉好き。爆

 

ところで、ローマ典礼では今週の月・火曜日とカルネヴァーレで学校が休みになり、マルテディ・グラッソ を経て「灰の水曜日」で四旬節に入った。本来、四旬節とは祈りと回心、そして節制が重要な時。

 

余談だが、カトリック信者は、祭日を除くすべての金曜日に「小斎」を守る。灰の水曜日と聖金曜日(主の受難の日)には「小斎」と共に「大斎」も守ることになっている。「小斎」はラテン語のabstinentiaの訳で、本来の意味は「節制」。伝統的には鳥獣の肉を食べないという形の節制だが、各自の判断でキリストの十字架にあずかる他の行い(愛の行い、祈り、さまざまなかたちの節制)をもって代えることができる。(満14歳以上の信者)。

 

また、「大斎」はラテン語のieiuniumで、これが本来の意味での「断食」。と言っても、イスラム教のラマダンとは異なり、1日のうち十分な食事をとるのを1回だけにし、他にもう1回、少しの食事をとってもよいことになっている。満18〜59歳の信者がこれを守るが、小斎・大斎合わせて、病気などの特別な理由のある人は守らなくても構わない。

 

まあ、イタリア人がどれくらい守っているかは知らない。

 

ミラノのアンブロジアーノ典礼に関しては、四旬節はローマ典礼よりも5日間短いのだが、その由来は、アンブロジウスが大司教の時代(374-397年)、巡礼でローマに出かけており、四旬節は、彼がミラノに戻ってからで彼の帰りを待つようミラネーゼに頼み、結局大司教の到着が遅れたため、ミラノでのマルテディ・グラッソはその週の土曜日まで延期したことが始まり、と言われている。サバト・グラッソを経て翌日の「灰の日曜日」からがミラノの四旬節。楽しむことが好きなミラネーゼにとっては、四旬節が短いのは嬉しい限り?!その代わり、クリスマスの前の待降節はアンブロジアーノ典礼は2週間長い6週間。喜びは待ち時間が長いほどウキウキするもの。

 

…というわけで、まだこの時期、ミラノでは、パン屋さんやケーキ屋さんではカルネヴァーレのお菓子が山積みになっている!

 

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image しかも、今日はヴァレンタイン・デー。

 

お菓子屋さんにはハート型や赤いケーキが沢山並んでいた。苺クリームのマリトッツォが気になる!(日本ではマリトッツォのブームは去ってしまったのだろうか?)また先週の木曜メルカートでは、チョコレートと洋ナシのパネットーネを購入。しっとりふわふわ、非常に美味であった。とっくにサンビアージョは過ぎているが、辞められない!また明日あったらどうしよう?まだミラノはカルネヴァーレ中だから良いか???あ~誘惑ばかり…。

 

今日の一句

断食と 祈りをもって 去れ!皮下脂肪!爆