先日、仕事帰りにスーパーに行き、レジに商品を置いたが、レジのおばちゃんが携帯電話を見ていて「ちょっと待って!」と言われた。
日本ではあり得ないことだ。イタリアだって大きなスーパーであればあり得ないこと。しかし、ここはイタリア。なんでもありなんだな。
客がいても平気でキャッシャー同士がおしゃべりしているなんて日常茶飯事。だから、イタリア人の客対応に多くは求めてないけれど、上記おばちゃん、いきなり私に「あなたの国では子供は大きくなっても親に迷惑をかけるもの?」と聞いてきて、話の前後が理解できず、もう一度言ってください、と言うと再び同じことを言われた。
仕事中だと言うのに、成人した子供たちが、やれ仕事がどうだ、やれパートナーがどうだと言ってくるのだと言う。年齢を聞くと37歳と25歳だと言う。立派な大人じゃないか!年齢的には....。
そりゃあ親に相談する出来事もあるだろうが、ふつう仕事中の親に電話はしないわな...
「日本はどうこう、と言うよりは我が家は高校をでたら、多少の援助と助言はしますが、自立してもらうよう、言ってます。だから自然と自分の問題は自分で解決するようになって来てますが...」と言うと、
「結局親の責任。育て方よね。」とボソッと納得。反省しているようだった。
まあ子供も性格にもよるだろうが、親の責任、育て方は大きい。
今時の日本の子育て事情は知らないが、イタリア人は自分の子供が、転ばないよう、足元の石を拾ってあげてしまう親がなんと多いことか?!また子供が、転びそうになったり、壁にぶつからないよう、親が前もって、前もって手をだし、かばおうとするケースの多いこと!
イタリアは大学へ行ってもなかなか卒業できないし、30歳前後になっても仕事という仕事もせず、実家に住んでいる若者も多い。
現在、長男がミラノに一時的に戻ってきているが、彼の友人はいまだに学生で、社会人になっているのは少なく、みんな甘くて話が合わないと言っており、驚いた。(長男も成長したな…苦笑。とはいえ、彼だって日本の社会人になっている同年代よりはかなり甘い気はするが…)
話は基、やはり子供が自立できないのは、親が子離れできていないこともあるのではないだろうか。やはり、親が子供を甘やかし、かといってじわじわと親の考え、価値観を子供に押し付け、子供自身も親に依存してしまう、
その中で、子供は親がお金を出すのが当たり前、という感覚もついてしまうし、責任感を持てず、その割に、親に対して感謝の念がなかったり、不平不満や愚痴も多く、自己肯定感が低くなりがち。
…と言っても、子育ては育児書通りにはならないし、子供が複数いて、同じように育てても同じには育たない。
「乳児はしっかり肌を離すな。幼児は肌を離せ、手を離すな。少年は手を離せ、目を離すな。青年は目を離せ、心を離すな」
結局はこれなんじゃないかな。
今日の一句
親子間 依存と自立 信頼関係
