
今日8月15日は、カトリックでは「聖母被昇天」の祝日であり、イタリアは国の祝日。クリスマスや元旦同様、お店はほぼどこも閉まっており、今朝は物音しないほど静かで思わず9時まで寝てしまった。
ミサの参列者も数えるくらいの高齢者ばかりであった。
ミサのお説教中に、誰かの携帯電話が鳴りだした。あまりにもなったままだったので、さすがに司祭もお説教を中断し、「主からの連絡かな?」といって笑いを誘ったが、あとからわかったが、友人の92歳のお母さんで、いきなり鳴った携帯電話に対処できず、慌てふためていたようだった。
ところで、「聖母被昇天の祝日」は、聖母マリアがその人生の終わりに、肉体と霊魂を伴って天国にあげられたという信仰で、キリストが自らの力で能動的に「昇天」(ascensione、アッシェンスイオーネ)したのに対し、聖母マリアは聖霊の力で受動的に昇天したので、「被昇天」(assunzione、アッスンツィオーネ)と呼ばれる。
また、「聖母被昇天」といえば、「フランダースの犬」に出てくるルーベンスの絵画「聖母被昇天」が有名。

また、ティツイアーナも2点、同名の作品を描いている。


ミラノのシンボルであるドウモは聖母マリアに捧げる大聖堂となっており、最も高い尖塔にはマドンニーナと呼ばれる、黄金のマリア像が奉られているが、実はドウモは、現在のドウモ地下にある2つの聖堂と礼拝堂を包み込むように建てられているのだ。
余談だが、聖フランシスコ・ザビエルは1549年8月15日に鹿児島に上陸した。その日が聖母の被昇天の祝日だったので、ザビエルは日本を聖母マリアに捧げたとされている。
聖母マリアの謙遜さ、他者を思いやる心、神にすべてを委ねて生きる生き方...マリアを模範としたいもの。
聖母マリアのとりなしによって、皆様の上に、神様からの豊かな祝福がありますように。



