引きこもり生活のため、この時期満開である"papaveri" パパ―ヴェリと呼ばれるケシの花が見られないのが、非常に残念。
目を見張るような赤い花。そして、パラフィン紙をくしゃくしゃにしたような可憐な花。
花びらは大きく開いてパラボラアンテナの様だ。空の声を聴いているのか?それとも、太陽の光を思い切り浴びているのだろうか。喜びを感じる花だ。
ところで、こちらは我が家の子供たちにも聞かせてきたし、シッター先のツインズたちにも聞かせている曲" Papaveri e Papere" ケシの花とガチョウの歌だが、歌詞まで調べたことがなかった。
イタリアの児童音楽コンクールである"Zeccino D'oro"で歌われた曲かと思っていたら、なんと1952年のサンレモ音楽祭にて歌われた曲であった。ちなみにZecchino D'oroが始まったのは1959年であったのだが、それは、ケシの花とガチョウの悲しい恋物語であった。
ある日、小麦畑を(雌)ガチョウが父親と通りがかり、そこで輝く太陽の元、背の高いケシの花に出会い恋してしまうのだ。
私にはサビの部分以外は、全部早口言葉で舌を噛んでしまいそうだ。
La papera al papero disse"Papà, pappare i papaveri, come si fa?""Perché vuoi pappare i papaveri", disse papà
ガチョウは、父親に訊ねた。
「パパ、パパ―ヴェリを食べるにはどうしたらいいの?」
「どうして?パパ―ヴェリを食べたいのかい?」
E aggiunse poi, beccando l'insalata"Che cosa ci vuoi far, cosi è la vita"
野菜をつつきながら、「どうしたいんだい?人生、そんなもんだよ。」
"Lo sai che i papaveri son alti, alti, altiE tu sei piccolina, e tu sei piccolinaLo sai che i papaveri son alti, alti, altiSei nata paperina, che cosa ci vuoi far"
「パパ―ヴェリは背が高いんだよ、知っているだろう?君はちっちゃい」
「パパ―ヴェリは背が高いんだよ、知っているだろう?君はガチョウに生まれた。それをどうしたいっていうんだ」
しかし、歌詞の4番になるとパパ―ヴェリとガチョウは結婚するのだが、それは長くは続かなかったという。
Ma questa romanzo ben poco durò
poi venne la falce che il grano tagliò
e un colpo di vento i papaveri in alto portò.
Così papaverino se n'è andato,
lasciando paperina impaperata...
麦刈りが現れ、突風がパパ―ヴェリを空高く吹き上げてしまう。こうしてガチョウをあとに残して、パパ―ヴェリは逝ってしまった。
ケシの花の花言葉は「心の平穏」「いたわり」「思いやり」「恋の予感」「別れの悲しみ」「慰め」「休息」。
確かにケシの花とガチョウの別れは悲しいもので、子供が歌うには、ちょっと微妙だな。苦笑
歌詞はこちら↓
こちらは歌詞の内容をアニメ化したもの。

