先日ワインを買いに行ったワイナリーのお宅の庭に牡丹の花が咲き始めていた。ちなみにイタリア語で"Peonia"と呼ばれる。
🎶今年のボタンは良いボタン〜
思わず歌詞が脳裏をよぎる。今時の子供はこういうわらべ歌を歌えるのかな?
♪今年のボタンは よいボタン
お耳をからげて スッポンポン
もひとつおまけに スッポンポン
お耳をからげて スッポンポン
もひとつおまけに スッポンポン
しかし、歌詞の意味など考えたこともなかった。
しかも、ボタンとは花の牡丹だったとは…
耳をからげる?スッポンポンって真っ裸?
そして、その後続くセリフというか言葉遊びは鬼との会話だったとは…
♪だ~れかさんの後ろにへびがいる! 子供ながらに怖い歌だと思ったものだ。
ところで、牡丹は中国原産の花。
「あまねく花を看るも、此の花に勝るものなし」(『全唐詩』巻26)と絶賛され、別称は「花王」「花神」「富貴花」と列挙されるほど、まさに花の中の花といえるだろう。
そういえば、以前太極拳のクラスでは扇を使った太極扇もやったことがあるが、私の扇には牡丹の花が描かれている。そこにも「富貴」という言葉が書かれていたことを思い出した。
香飄萬裏 蝶戀花 富貴吉祥 満天下
満天下というのは、世界と訳すようだが、牡丹の花の香りが漂い、花に恋する蝶、富や良いこと(幸福)が世界に広がりますように、ということなのだろうか?
ちなみに、牡丹の花言葉は「王者の風格」「高貴」「恥じらい」「人見知り」。 一輪挿しでも豪華に見える牡丹の様子から、風格や高貴などの言葉がついたという。また、薬用に栽培され、漢方で「牡丹皮」は、ボタンの根皮で、抗菌・消炎・鎮痛鎮静の作用があるとされている。
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
以前も書いたが、美人の本質なのだそうだ。
由来として、芍薬は茎の先端に花を咲かせ、牡丹は枝分かれした横向きの枝に花をつけ、百合は風に揺れるさまが美しい。だから、芍薬は立って、牡丹は座って、百合は歩きながら見るのが一番美しいという説があるという。
いずれにしても、一本でも端麗で、どれも香りがよく、重厚なインパクトのある花々である。
あ~、またまた花に癒され、花に学ぶ。




