今日は何の日?! ~ 3月24日 殉教宣教者の日 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

本日3月24日は、「殉教宣教者の日」。

 

1980年3月24日殺害されたエルサルバドルのサンサルバドル教区のオスカー・ロメロ大司教を追悼する日であると同時に、「殉教宣教者のための祈りと断食の日」であった。

 

キリスト教における殉教とは、福音に忠実に留まり、キリストの愛が暴力や憎しみよりも強いことを証しする、神と兄弟に対する究極の愛の行為であるべきと以前パパ様は強調されていた。

 

こちらが本日のパパ様のツイッター。

 

I martiri sono il dono più prezioso che Dio ha potuto dare alla sua Chiesa, perché in loro si attualizza quell’“amore più grande” che Gesù ci ha mostrato sulla croce.

殉教者は、神が教会に与えることができた最も貴重な贈り物です。なぜなら、彼らの中に、イエスが十字架上で私たちに示した「最大の愛」が実現されているからです。

 

ところで、今日所属教会の司祭に誘われて、地元に本部があるミラノ宣教会で行われた殉教者への祈りの集いに出かけてきた。

 

会場はミラノ会本部にある美術館。

 

 
そこには、日本のマリア観音や踏み絵も展示されている。
 
imageimageimage
 
1850年に創設されたミラノ外国宣教会。来日はその100年後の1950年だが、創立173年の間に19人の殉教者がおり、そのうちの一人で1953年にビルマ(現在のミャンマー)で殉教した福者・Alfredo Cremonesiの情熱に満ちた宣教を追悼する朗読がヴァイオリン演奏に合わせて行われた。
image
約40分に渡る彼の生い立ちから始まり、叙階、ビルマへの宣教、そして宣教生活。殉教に至るまでの朗読は、どんどん話に引き込まれ、自分の頭の中でドラマのように映像が広がっていった。Carissima mamma... 母親に話しかけるように、福者Cremonesi、そして神への愛が語られていくのだが、日本軍によるビルマ占領の話が数回出た時は、心が痛んだ。
 
また、昨年2022年殉教したカトリック聖職者は世界で18名。彼らの名前が読まれた。

 

 

その後、ミラノ教区の司教のお一人が挨拶された。「カトリック教会は、殉教者の血から生まれ、殉教者の血のうえに建てられている。福音に生き、神と一致した生き方が重要である。宣教は、ビルマや南米、アフリカでするものではなく、あなた方がいる場所で、普段の生活の中から証すものである。」とあった。

 

現代社会では、個人主義、科学的世界観などで無宗教化が進み、神のみ言葉や宣教を声を大にして言うことは、社会からは受け入れられず、反発を生むかもしれない。それでもなお、勇気をもってイエスの価値観に生き、それを証していくことこそ、いま私たちに求められる霊性ではないだろうか。

 

最後に参加者全員で「主の祈り」を祈った。

 

来週末はいよいよ、「枝の主日」、聖週間を迎える。