人生の3K | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

地元パロッキアの聖歌隊のメンバーが帰天されたメッセージが入った。享年86歳。

 

聖歌隊に参加し、かれこれ10年になるが、その間に彼女はご主人、そしてお嬢さんを失くされ、それからは生きる気力を失くされた。それでも毎週聖歌隊には出てきていた。だから先週の日曜日のミサでも彼女を見かけていただけに信じられない。

 

ところで、イタリア生活も30年目に突入。私もそれなりに年を取ってきたし、いろいろな交流絡みから、なにかと葬儀に参列する回数も増えてきた。完全に以前日本で参列したことのある仏教の葬儀の回数を超えているだろう。

 

ところで、伴侶を失くされ、一番つらいのは、なんといっても孤独だろう。特に伴侶を失くした女性よりも男性の方が、その孤独地獄はつらく、寂しいものだというが、まさに空手仲間のF爺はそのど真ん中。泣かれるたびに何も言えなくなってしまう。

 

自分が経験していないだけに偉そうなことは言えないが、それでもやはり歳をとっていくと、切りはないが不安は増える。体力は日々衰え、収入だって不安定。(特に我が家はこのパンデミックとウクライナ・ロシア戦争で大打撃!)(また最近いろいろ検査をしたが、病気ではないものの、何かと食事以外にサプリメントが必要となってきた!)

 

ただ、思い煩いすぎてもそこから精神的に滅入ってしまうこともあることだろう。なるべく心を良好に持っていくためにも、「3K」、きつい、汚い、危険ではなく、「感謝・感激・感動」を持ったプラス思考でいたいもの。中には泣いて、騒いで人に聞いてもらうことで、すっきりする人もいるかもしれないが、それは逆に周りの精神衛生上よくないので、なるたけ避けたいものだ。

 

本来家族かコミュニケーションが取れる人が近くにいるべきだと思うが、やはり人が前向きであり、喜ぶ姿であれば、周りも皆嬉しい気持ちになっていくもの。

 

「老い」は誰もが迎えるもの。早いか遅いかだけの違いだろうと思うのだが、若い頃から常に不平不満を並べ、常に誰かのせいであり、態度が悪いと言えば怒り、感謝がなく、自分自身を決して見つめず、これまでの生活を反省するようでなければ、歳取った時に、まず顔に現れる。逆似プラス思考の人は、脳の活性化にもつながるだろうし、脳と肉体の健康の関係にも関わってくることだろう。

 

限りある命。悔いなく生きたいものだ。