西瓜と胡瓜 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

スイカとキュウリのサラダ レシピ・作り方 by 優香理〜♡ 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが371万品
 
この夏は西瓜ばかり食べている。いい胡瓜が見つかった時は胡瓜も!河童か?!
 
ところで、もう既に過去に何度も書いているが、西瓜も胡瓜も字のごとく同じウリ科。そして、水分を多く含んでいるため、体を冷やす作用があり、夏バテ予防にぴったりな野菜として昔から夏野菜の定番として親しまれている存在だ。
 
毎日、胡瓜の浅漬け、サラダ、酢の物などを食しているが、イタリアの胡瓜は日本のそれに比べると太く、中を割ると、半分くらいは種がいっぱいで、真ん中の部分は落とさないとだめなくらいだ。それだとメルカートなどでエジプト人またはバングラデシュ人の屋台に短めの胡瓜があり、硬くてカリッとしており美味。以前東欧ショップでも見た。さすがにピクルスを食べる国だから!と思った。また大きめのスーパー・エッセルンガにあるらしいが、聞いてみるとメルカートより激高!
 
ただ、この胡瓜、ある時はあるが、ない時は全く見かけない。先週もメルカートで端から端まで歩いたが、見つからず。近所にあるエジプト人経営のお店にいったら、一つだけケースに入った胡瓜があったが、既に痛み始めているようだった。ただ同然でもらったが、見た目の割には、中は問題なかったけれど、やはり新鮮なものと並んでいたら、ちょっと敬遠してまいそうな色や形をしていた。
 
先々週あたりから、ミラノに居残っている日本人の女友達と何回が持ち寄り宴会をし、それとはまた別で夜の9時過ぎに呼び出され、夜な夜な出ていくこともあった。そのたびにウリ科の料理を持って行き、皆に喜ばれた。
 
特に西瓜と胡瓜好きの友人は、私の胡瓜の様々なバージョンの漬物を喜んでくれたので、今週月曜日にメルカートに行った際、例の胡瓜を見つけたので、「いるか?」とメッセージを送ると、すぐに欲しいと返事をもらったので、2キロ弱胡瓜を購入し、半分をお裾分けしてあげるつもりだった。
 
何時ごろ届ければよいか?と再びメッセージをいれると、「漬けた胡瓜が欲しい!というではないか!はあ??? 爆
 
あまり手をかける時間なかったたので、浅漬け、塩昆布漬け、そして冷やし中華のたれのような醤油に酢、ごま油、ラー油を加え、更にはしょうがのみじん切りも加えた、3種類の胡瓜を袋に入れて持って行き、これまた大変喜ばれた。
 
ところで、「西瓜の名産地」という曲があったが、あれは本来アメリカの曲を日本語でアレンジしたものらしい。
 
そして、西瓜の原産地は、南アフリカ中央部、カラハリ砂漠とその周辺サバンナ地帯とされている。 栽培の歴史は古く、紀元前4000年代のエジプトの壁画にも西瓜が描かれており、当時種は食用としてエジプトから、ヨーロッパ、アジアと世界中に伝わったのだそうだ。ちなみに2019年の農林水産省の報告によれば、日本国内では、西瓜の出荷量が多い都道府県は、熊本県、千葉県、山形県県の順。
 
また、胡瓜の原産地は、インドのヒマラヤ山脈のシッキム地方からネパールのあたりだと考えられているそうだ。しかも、標高1,300m~1,700mの霧が多いヒマラヤ山麓の渓谷地帯で、野生の胡瓜が発見されている!胡瓜の野生種は、瓜のような丸みを帯びた楕円形で、短い。川沿いの水はけのいい砂地などで育ち、黒い棘を持っているのも特徴のひとつだというが、エジプト人の屋台で売っている胡瓜もまさにそんな感じ。
 
そして胡瓜の栽培の歴史も古く、西アジアでは3000年前から栽培されていた記録もあるそうだ。 ローマ帝国には紀元前3〜2世紀頃に伝わったとされ、紀元前1世紀頃には、ギリシャ、ローマ、小アジア、北アフリカで栽培されるようになったと言う。そういえばギリシャ料理のザジキは胡瓜とヨーグルトのデイップだ。 
 
考えてみれば、父は生存中、会社を定年した後、しばらく畑仕事をしており、野菜を作っていた。また、夏に帰国するたび、母の友達のご主人も定年後畑仕事でできた野菜を自分たちだけでは食べきれないから、といって毎週のようにお裾分けして頂いていたことを思い出した。特に胡瓜は細長く、しかもまっすぐなものは少なく丸まったり、かなり不格好なものが多かった。
 
ちなみに、日本国内の胡瓜生産の多い地は、宮崎県、群馬県、埼玉県、福島県、千葉県の順。
 
西瓜が乾燥した土地で生まれ、その原種はアフリカのサバンナであるのに対し、胡瓜はヒマラヤ山脈の豊かな水分を備えた土地。同じウリ科でも全然違う!面白いなあ。