昨年11月末に50代のブースター予約が始まりすぐに予約したが、私の住所からだと12月はミラノの果てになるような場所が多く、家から近い場所を探していたら一番近い日が1月14日だったのだ。
前回1-2回接種した会場は今やなくなってしまい、指定された場所は比較的家から近い病院だった。以前そこで何度か胸のマンモグラフィやエコー検査をしに行ったことがあるが、ワクチンに関しては、入口は正門ではなくミラノの外環状線側から入るようになっているのは、自転車で通るので知っていた。
先月から高校生のブースターも開始され、次男は予約すると数日後私と同じ病院が指定された。しかし病院の住所が違うのはなぜ?
大抵大病院は大きな敷地内に幾つかの棟があり科がわかれている。27年前婦人科系の病気でローマの病院へ緊急入院した時、検査のため、小さなトラックの荷台の木の板だけが載っている椅子にパジャマ姿で座らせられ移動した時は、収容所に連れていかれるような非常に悲しい思いがしたものだ。病院内で通院や面会用にバスがピストン輸送しているところもあるくらいで、あまりにも日本とは異なりショックを受けたものだ。
話はそれたが、次男は私が行った病院と同じ敷地内にある別のワクチンセンターが指定だった。そんなの無駄ではないか?しかもそこはガラガラで、予約がなくても受け入れてくれそうだと言うことだった。だったら私も12月か1月当初に受けていたのに...気づいた時には、空手の初稽古直前だったので辞めて置いて予約通り出かけた。
案の定、そこもガラガラ。12:20の予約だったが11:30に会場に入り、チェックイン後11:40には接種終了していた。私の後に接種した人は18時の予約だったけど来ちゃった!と...
話は前後するが、上記画像のような仕切りの中に椅子が置かれており、そこに看護師がやってきて接種すると言う形。
3度目のワクチンは、若い人にはファイザーで、そうでない人はモデルナが接種される傾向があると聞いていたが、それはワクチンセンターによるものらしい。「モデルナなんですか?」と看護師に聞くと、「ファイザーでいいわよ」と簡単に決まった。
接種担当の看護師のトレーを見るとモデルナの”M”と書かれた容器には注射器がいっぱい盛られていたが、ファイザーの”P”の方は最後の1本か2本のようであった。チクッとしたが無事終了。
朝からミラノはショペロ(ストライキ)で2時間だけ仕事に出かけたが、朝の時点で地下鉄の駅の地上出入り口は半分閉まりかけていた。
ワクチン会場までは間引きされているトラムとバスで移動したし、午後には復旧することが分かっていたが、それでも交通渋滞になっており、なんだか慌ただしいし、今週は既に疲れていたので仕事には戻らなかった。
帰宅して腕を保冷剤で冷やし続けた。
とにかく、感染拡大が半端ではない。とはいえ、ワクチンが普及されていなかった昨年2021年の春はイタリアでは致死率は2〜3%であった。毎日3〜4万人が感染し700〜900人が死亡していた。ワクチンに関しては、常に賛否両論だが、新聞報告によれば、今年1月12日、60歳以上の人口約94%がワクチン接種2回を受け、多くは3回目も接種済み、週平均は172,500例、1日あたり216人が死亡し、致死率は0.12%まで下がった。
特効薬も開発中だが、感染症に強い社会を目指し、医療、そして経済に安心感を見出せるよう願うばかりである。

