演奏は、ショスタコーヴィチ『ピアノ協奏曲』正式名は「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲 ハ短調」。ピアノの間にトランペット?という感じが、非常にスリリングな映像をみているような曲調であった。
生演奏は技術的にも、音楽的にも、求められるものが高いと思うが、辻井氏自身が楽しみ、そしてそれが聴衆に伝わり、またオーケストラとも息がぴったり合っており、一体感が素晴らしかった。
アンコールは2曲。
1曲目は、ショパンの「子守唄」であった。
2曲目は彼の18番「ラ・カンパネラ」。前日、数人のピアニストの「ラ・カンパネラ」を聴き比べていた。個人的には、フジコ・ヘミング 女史の個性あふれるラ・カンパネラが好きだが、辻井氏のそれは非常に切ない。特に高音が非常に繊細な音だった。
双眼鏡でずっとみていたら、なんとも言えない澄んだ音色に胸がいっぱいになり、涙が浮かんできてしまった。
彼は、食べる事、飲む事が非常に好きなのだそうだ。ミラノで美味しいものを食べられただろうか?
後半は、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団 によるメンデルスゾーン「交響曲第3番イ短調『スコットランド』」。
途中、眠気が襲ってきたので、双眼鏡で演奏者を観察をした。日本人のヴァイオリン奏者が二人いた。
また、ホルン奏者の一人が、マウスピースを外し、なんだか降りおろしている。そして今度は大きく開いた口の部分であるベルを下に向け降っているではないか!音が出なくなったか?気になってずっとホルン奏者を見ていた。笑 そんなことが演奏中数回。
他にも、二人いたフルート奏者のソプラノの男性はよく体を動かし目立った。帰りのトラムで彼に遭遇!話しかければよかったわ!笑
久々のコンサートは心が洗われた。そして、日本のイベントではないのに、これまた久しぶりに大勢の日本人を見かけ、知人、友人も多く沢山挨拶した。笑
しばらく辻井氏の動画にはまる日が続きそうだ。