知足と志 〜 その4 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

18年前、在ミラノの法律事務所で日本の企業向けにセミナーが行われたのだが、その裏方のアルバイトで知り合った「ミラノの姉」のような友人がいる。

 

私と4つしか変わらないのに、人格者で日本語もイタリア語もそれはそれは美しい。やはり言葉が綺麗な人は尊敬してしまう。

 

私は当時は子育てに追われ、その後もしょっちゅうは彼女には会えなかったが、年に1-2回定期的に会い続けていたけれど、さすがに昨年から会えていなかった。しかし、気持ちは通じるもので、彼女のことを思い出していたら、偶然にも彼女から連絡をもらえたので、今日仕事帰りに彼女とアペリティーボを楽しんできた。

 

初めてあった時は、お互いアラフォーだったが、今や「アラ還」だ。時間だけは貧富の差なく平等だから仕方ない。

 

前回(といってももう3年前だ!)は、お互い近況報告をしながら、最後に至ったのは、「足るを知る」だった。

 

最近よく考えるテーマだ。

 

「足るを知る」。つまり、「満足することを知る」ということは、「幸せに生きる」為に、とても大切な事なんだと思う。 

 

足ることを知る者は富めり。強めて行う者は志有りby老子

 

現在もっているものに満足せずに、新しいものを欲しがり、ただ嘆いてばかりいる人の多さよ。不満を感じることが多い人、幸せを感じられない人は、自分がもっている幸せを見直したほうがいいのかもしれない。
  

友人とはお互い年を重ね、親も歳を取り、偶然にも二人とも父を既に亡くしているが、この歳になり、今だからわかること、思うことも沢山ある。

 

最終的に思うのは、日常生活の中で、「嬉しい」「楽しい」「良かった」「ありがたい」「幸せだなぁ」などと思うことで、今の自分の小さな幸せを実感すること。


話し足りませんでしたねー、と後からメッセージのやりとり。

先が見えない分、不安は多いが、「足るを知る」ことの価値を知り、「今は幸せ」と思いつつ、更なる幸せを目指して、前向きに生きていければ良いと思う。