ミラノ コロナの現状 その3 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

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イタリア政府は新型コロナウイルスの第二波で感染者が再び広がっており、とりわけ深刻な地域でのロックダウンを6日より行うと、4日夜にコンテ首相が記者会見し、新たな首相令が発表された。首相令は6日から12月3日まで適用される。
 
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3つのゾーンに区分けされ、ゾーンごとにコロナ感染拡大予防の政策が異なる。
 

レッド・ゾーン(4州)
カラブリア州、ロンバルディア州、ピエモンテ州、ヴァッレ・ダオスタ州。

 

オレンジ・ゾーン(2州)
プーリア州、シチリア州。

 

イエロー・ゾーン(14州)
上記以外の州

 

新たな首相令として:

 

レストラン、バール、お菓子屋・ジェラート屋などは、対面営業終日禁止。ただし、テイクアウトサービスは22時まで可能。宅配サービスは実施可能。

 

居住する街からの移動禁止=州外への移動も禁止。ただし、仕事・健康・その他緊急の事態は自己宣誓書を携帯すればOK。

また以下の規定は、すべてのレベルに共通 :

 

22時~5時までの外出禁止;
高校は100%オンライン授業の実施;
美術館やゲームセンターの営業停止;
博覧会やコンクール等の開催停止;
公共交通機関の乗車率50%まで;
土日、祝日、そして祝日の前日には、ショッピングモール内および市場内の商店は、薬局、ドラッグストア、衛生用品販売店、食料品取扱店、タバコ屋、新聞雑誌売店を除き閉鎖;
映画館、劇場、プール、ジムは引き続き閉鎖。スポーツセンターは営業継続。

 
とにかく、毎日3万人程度の新規感染者が続くイタリア。小中学生は、通学し対面式の授業続行。子供の患者が重症化するケースは成人と比べると少ないようだ。しかし、成人同様に呼吸状態が悪くなることもあるという。学校へ登校する子たちが、あたかも戦場に向かって戦っているようにさえ思ってしまう。送迎の親だって同様だ。
 
一方日本は感染者が増えているとはいえ、factor X なのかどうかわからないが、欧米に比べると感染率は低く、地元ではコロナの「コ」の字さえ聞こえてこない。この差にこの春同様違和感と、苦しみに耐えているミラノの家族や友人知人に想いを馳せ、とても日本のGotoトラベル、Gotoイートだなんて気分にはなれず。
 
感染拡大の歯止めがかからない状態が続いており、ミラノ在住杉山氏のお言葉を引用するならば、まさに“ブレーキが壊れたままどこまで続くか知れない下り坂を走り始めたところ” のようだ。(杉山洋一10月の日記「水牛のように」抜粋)
 
前記コンテ首相は、2週間前には「クリスマスを平穏な気持ちで迎えるために...」と国民に理解を求めたが、今や「楽観的と言われるが、私はクリスマスと新年に抱き合って祝えると思っていない。我々は規則を守るしかない」と訴えている。
 
次男の学校の保護者メールでは、教授の不足、授業の遅れに怒りまくり保護者の集会やら署名を集めるメッセージが毎日山のように入ってくるが、この状況で校長にあたってもな...と言う気もする。
 
私達は皆大きな船に乗っている。ノアの方舟か...
 
http://suigyu.com/2020/11?fbclid=IwAR1G51ppjk_JvIwHgfyCFpNrb1hIXanfOtU5fhOPnjuHiZ1-FodpZounKsw#post-7099