4月28日、イタリア共和国のマッタレッラ大統領はRai3のテレビ番組”Maestri"において、児童・学生にビデオメッセージを送った。
ほんの数ヶ月前まで、世界がこのような未曽有のパンデミック状況に陥るとは、誰が想像できたでしょうか?私たちが経験している緊急事態は数週間で私たちの生活を混乱させました。全国の学校は閉鎖されており、安全性を確認できるまで再開できません。
800万人を超えるイタリアの少年少女、そして世界では十数億の子供たちが休校を強いられ、私たちの生活習慣は劇的に変ってしまいました。 そして、私たちは生活に影響を与える例外的な出来事に直面しています。閉鎖された学校はすべての人にとって傷ですが、何よりも、君たち児童生徒、教師たちが傷ついています。毎日、教育の場に参加しているすべての人にとって、結局、強制的に家にいると、学校は学校に行くことが自由になることだとは想像もしていなかったことに気づきます。
しかし、学校は学習するだけの場所ではありません。基本的な知識を習得し、成長し、クラスメートや教師、他者の関係をもって、人間性を育てる場所でもあります。このパンデミアに対し, 文句を言う人たちがいますが、 そのような困難で異なる瞬間もまた素晴らしい機会になる可能性もあります。人と人との関係から初めて気づくこと、自由を築き, また苦しみを通して成長し、その価値を知ることが出来ることでしょう。
このパンデミックの後、世界は以前と同じではなくなるでしょう。明日の世界を構築するには、現在と過去を知る必要があります、明日の世界がどのようになるかは、君たち学生に大きく関わっています。考える能力、計画する能力、生きる能力。君たちの責任、そして君たちが今日得た知識をどのように使うか?全て、それらに関わってきます。
とにかく継続することが重要です。学生であるということ。教育の場の中心人物であり続ける、ということを引き続き感じてください。
良い教訓となりますように。
また、卒業試験を準備をしている人たちへ、頑張ってください。
https://www.ilfattoquotidiano.it/2020/04/27/mattarella-scuole-chiuse-sono-una-ferita-per-tutti-andare-in-classe-e-esercizio-di-liberta-agli-studenti-il-mondo-di-domani-dipendera-da-come-lo-progetterete/5783644/
イタリアが封鎖措置に入ってすぐに, ミラノのある理数課高校(ヴォルタ)の校長先生が学校のホームページを通じ生徒に送ったメッセージは以前紹介したが、そのメッセージがなぜか日本で一躍有名になり『「これから」の時代を生きる君たちへ』と題した本まで出版されていたから驚いた。
確かに、生徒への強いメッセージは、生徒のみならず多く人の心に響いた。
上記マタレッラ大統領及び、ヴォルタの校長も、この痛みを乗り越えて、皆の財産になることだろう、と励ましているのだが、日本の児童生徒にとってもそうあってほしいものだと思う。子供たちは未来の宝。将来を担っているのだ。この孤独な長い日々を無駄に失われた時間にせず、有益で素晴らしい時間にしてほしい。
ミラノの日常 「生徒諸君 〜 ミラノのとある理数科高校の校長の手紙」
