一家団欒 その2 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

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長女が今朝一足先にミラノに戻った。

 

前日は、買い物があるといって二人で出かけ、一緒にアクセサリーを見たり、化粧品を選んだり、今後のことなどを話したりした。こんなこと何年ぶりだろうか。

 

数日前は、都内で毎年親子で会う友人がいるのだが、(なんと4世代に渡ってのお付き合い!)帰りがけに、長男の今後の夢や意思を語られた。長男にいたっては、何度も裏切られたり、落胆させられっぱなしであったが、3年寝太郎!今度こそ頼むよ!といった感じ。

 

ミラノにいるとこういった時間もタイミングも遭わないので、今回の滞在は特にどこへ旅行することもなかったが、良い機会だったと思う。

 

また、父が老いていく姿を目に焼き付けさせることも大切だと思った。姑が亡くなったのは、長女が8歳、次男が5歳の時のこと。1年に1度帰国中に数時間、病院で会うくらいだったからそれほど思い出も残っていないと思う。

 

この数年、子供たちの反抗期を通し(しかも次から次へと...)気が重くなったり、一喜一憂の日々であったが、人間関係、特に家族の場合、ぶつかり合い、葛藤があるからこそ得られるものもあるのだと思う。ぶつかり合って、喧嘩して、心を静め反省したり考える時を持ってお互い精神的にさらに一歩大人となる。ただ、その待つ時間は人それぞれなのだと思うが、自分の次元を一段上にシフトアップさせるためには、大きな壁を乗り越え、自分なりの土台を築かなければならないだろう。

 

この滞在中、子供たちが揃い、両親と共に食卓を囲み、会話が弾んだことは非常に嬉しいことだった。普段だと、食べるだけ食べて皆それぞれの部屋に戻ってしまい、結局私が一人で残って食べて片づけをする。それに大抵は次男の二人だけの夕食。

 

今回は食後に、一緒にトランプをしたり、ジェンガをしたり、また面白い映像を見ては母が笑い転げるので、それに反応し、皆が笑う。「普通、あそこで笑い転げる?」と子供たちに母のことを言うと、「前からおばあちゃん、そうだったじゃん。ママにもそういう”ずれ”あるよ!」と子供たちにいわれ、えっそうなの?!とショック!!ちなみに、私がよく見ている整体の先生の筋トレビデオなのだが、何度も体のバランスを崩して、イケ面の先生がずっこけるのだ。(そんなにおかしいか?笑)

 

そういえば、思い出した。学生時代に「国語表現法」なる授業があって隔週テーマがあり、作文を書くのだが、ある時「母親」についての内容だった。今でも当時の作文を持っており、数年前にミラノの家へ持ち帰ったのだが、高校時代の友人たちは、私の実家へ母に会いに来る、といった内容の作文があった。そうだったの?!すっかり忘れていた。

 

父の介護の件では、母も神経が磨り減っているから、あえて今回沢山笑えてよかったと思う。「辛くなったら、この映像みるわ。」と言ってまた笑い始める。笑

 

つまるところ、幸せは案外ここにあるのだと気づかせてくれた。

 

https://ameblo.jp/sofiamilano/entry-12499220030.html