季節による太陽の動きのちがい
...と前置きが長くなったが、今日6月21日は夏至。上記の図の通り、一年で最も昼が長い日のことを言う。ちなみに夏至と冬至では、昼の時間が約4時間から5時間弱も違うというから驚いてしまう。
ところで、前日郊外に食事にいくと、今日から週末まで「夏至祭」という垂れ幕が出ていた。
夏至祭というのは、もともとは自然崇拝のお祭りだったそうで、地球に対する月の支配権を太陽に引き渡す引継ぎ日とされ、一年の中で一番夜が短い日、つまり夏至の日に行われたわけだが、この祭は、この転換への不安に対して悪魔払いをし、邪気エネルギーに満ちていると考えられていたその一夜を無難に過ごすために必要な儀式で、山や丘の上でかがり火を焚き悪魔や魔女を追い払い、厄病を遠ざけるものとされていたという。
また、この時期には聖ヨハネの祝日(6月24日)もあるので、これに関連付けたお祭りが多いという。
サンジョヴァンニの日には、多くの人にとって魔術で使うためのハーブを摘む日でもあったそうだ。この日の朝露や夜露にさらされたハーブは新しい効力を持つといわれていた。しかも、この露はまさにヨルダンでジョヴァンニ・バッティスタによって授けられた洗礼を思い起こさせ、野や森に生えるハーブは、メシア出現の先触れとなる使命を果たす前、ジョヴァンニに課された砂漠での厳しい贖罪を想起させたという。また、24日の夜に摘むと良いとされている主なハーブは、別名サン・ジョヴァンニ<セント・ジョーンズ・ワート>とも呼ばれるセイヨウオトギリソウ、ディアナ(アルテミス)に奉げられているニガヨモギ、魔術から身を守る作用のあるバーベナと赤色のフサスグリがあり、その他にも人々はヤドリギ、ニワトコ、ニンニク、タマネギ、ラベンダー、ミント、セイヨウサンザシ、セイヨウヤマモモなどを探しに出かけたのだそうだ。
さらに24日の明け方、クルミの木を持っている農民たちはオオムギとからす麦の穂で編んだ縄をその幹に結びに行かねばならず、それによって美味しくて大量のクルミが約束されたという。
...自然崇拝とキリスト教が一緒になるってどうよ!苦笑
それにしても、夏本番はこれから、というがミラノの天候はこんな感じ。週明けから暑くなるか?