害虫駆除 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

毎年この時期、害虫·ネズミ駆除のための衛生消毒がアパートの敷地内で行われる。

 
ある年、初夏に蚊が大量発生したのだが、その時は消毒の時期が遅れたからだと後から聞いた。
 
ミラノは数日前まで珍しく雨が多く、寒かったせいか珍しくまだ蚊を見ていないことに気づいたくらいだ。
 
今週、その衛生消毒が今週行われた。あらかじめ、何日の何時から行われると告知されていたので、ギリギリまで洗濯物を干していたのだが、その45分前に、散布の音がし始めたので、慌てて干していたシーツやシソやハーブ類を家の中に入れた。
 
直後、大きな蜂が窓ガラスに向かってぶつかってきた。しばらくしてテラスに出ると、ガガンボと呼ばれる、巨大な蚊のようなものが酔っ払いのようにフラフラ床に落ちそうになるのを、必死に耐えつつ飛ぼうとしている様子を見かけた。ああ、消毒のせいなんだわ...プランタの裏側にいただろう?ゲジゲジも出てきていた。
 
考えてみると、衛生消毒後、地下の倉庫に行くと、廊下にゴキブリの死骸をうようよ見かける。それは、消毒後の効果なのだろう。大抵散布後1週間で害虫はほぼ姿を見なくなり、2週間で全く見なくなるという。
 
ところで、人に有害な生物の活動を人の生活を害さないレベルまで制御する技術のことを「ペストコントロール」というのだそうだ。
 
ちなみに、ペストというのは、もともと13~14世紀のヨーロッパで大流行した伝染病の名前で、当時のヨーロッパの人達の1/3が亡くなったといわれる怖い病気。その後ペストは17世紀頃から18世紀頃まで何度か流行しており、ミラノでも検疫は重要だったが、1630年3月のカルネヴァーレの時期、ミラノでの検疫条件を緩めたところ、ペストが再発したそうで、ピーク時の死亡者数は1日当たり約3,500人あったという恐ろしい病気。
 
何れにしても、夜の道路の側溝に大きな黒い影が入っていく様子を何度も見かけたことがある。あれはネズミなのだろう。
 
いやいや、夏本番を前に、こまめな掃除や、事前対策を行い、これからのシーズン、健康的に住まいの環境を整えたいものだ。
 

 

ハラタツ! 蚊の大量発生