驚愕の虐待死 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

 

 

今年の1月に千葉県で起きた子供の虐待死事件には悲しみ、そして憤りを感じた。その衝撃もまだ消えぬ間に、今度はミラノの自宅から自転車で2,3分のところで事件が起きた。

 

25歳のクロアチア人の父親が自分の2歳の子供を、ドラッグと怒りに任せ、生き絶えるまで殴ったという。亡くなった子は4人目で、長子はクロアチアにおり、3歳と1歳半の子、2人は事件後犯人が子連れで友人宅には囲まれいたので、父親の逮捕後ソーシャルワーカーに引き取られたという。窃盗の前科が多数ある妻は5人目の子供を身ごもっていたという...。

 

彼らは事件のあったアパートに2ヶ月前に引っ越してきたそうだが、住んでいる場所は違法占拠だという。そのあたりは、いわゆるポポラーレと呼ばれる低所得者地域で50-60年代に造られ、それこそ日本の戦後の高度経済成長期の団地ブームのように、住宅不足を解消するために造られた地域であるが、どちらかというと南イタリアからの移民も多かったようだ。そして、日本同様ベビーブームもあったが、後、子世代が独立。現在は高齢化、そして半分以上が移民、特にアラブ系が多い。

 

 中央の「田」の字の地域すべてがサンシーロ地域のポポラーレと呼ばれるゾーン。かなり大きいのがわかる。

 

ところで、事件のあったアパートは、毎週メルカートがある際、自転車で通るが、そこのアパートの敷地前にはスラブ系の男性が日中から外で、働くこともなくタバコを吸いながら井戸端会議のごとく、のんびりおしゃべりをしている。そこが他の外国人地域とは違う。所得は別としてなんだかんだ職をもっている外国人と彼らは多分、無職。1日バールで過ごすこともあるようだ。ロムなのだろうか?

 

過去に何度も警察を始め、消防車、救急車、機動隊、ありとあらゆる強面の人たちがアパートの敷地を囲み強制退去するところを見かけている。

 

昨年、ジプシーギャングと呼ばれる9歳のラッパーに関し書いたが、実はあの直後、ラッパーの父親と祖父が窃盗の疑いで逮捕された。上記父親も、ピストルやらドラッグを所持しているのがFBの画像に出ていたくらいで関わるのは危険極まりない人物であったのだろう。

 

それにしても、子供は子供。罪はない。上記、千葉の事件では、亡くなった小4の女の子は、学校に暴力を受けていることや、母親に「お母さん、怖いよ」と訴えていた。しかし、2歳では言葉にもならなかったことだろう。父親でありながら、人間としてどうなのだろうか。

 

ニュースによると、同じ地域に叔父だという人も住んでいたようだが、2年前、いきなり怒りによってベルトのバックルで殴られ、怪我を負い、未だに頭に傷があると、インタビューに答えていた。「できるなら終身刑にしてほしい。」とも言っていた。

 

なんとも言えない事件だが、きっと氷山の一角のように思えてならない。

 

翌日の夜、地域の教会では亡くなった子供や暴力にあっている子どもたちのために祈る会が催される。

 

5月23日(木)

20:45

Parrocchia S.Protaso

 

「ジプシーギャング 〜 9歳のラッパー • 500Tony」

https://ameblo.jp/sofiamilano/entry-12409004523.html

 

https://milano.repubblica.it/cronaca/2019/05/22/news/milano_morto_in_casa_bimbo_di_due_anni_sul_corpo_segni_di_violenza-226884067/#gallery-slider=226935398