四旬節の聖歌 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 

今日「灰の水曜日」をもってローマ典礼は復活祭前の四旬節に入った。

 

しかし、ミラノはまだカルネヴァーレ真っ只中。「灰の日曜日」を持って四旬節に入る。

 

今回もまた四旬節の聖歌選択の仕事を承った。これで3年目。

 

グレゴリオ聖歌以来、教会のさまざまな聖歌も、四旬節の間、祈りを深め回心を促すものが歌われてきた。

 

早くも四旬節に向けて、選曲のため福音書と読み合わせ。ミラノは全世界の「ローマ典礼」とは違い「アンブロジアーノ典礼」。当日の聖書朗読の箇所も違うので、手引きの本は手放せない。(画像右側)四旬節第1主日は「誘惑」。第2主日は「サマリアの女」。第3主日は「アブラハム」。第4主日は「盲目の男」。第4主日が「ラザロ」を朗読。そして「枝の主日」で始まる「聖週間」に突入。四旬節は単なる準備ではなく、復活徹夜祭~復活節へと続く、主の過越の大いなるドラマの序曲となる。

 

 

ところで、カトリックの在家運動体「フォコラーレ運動」に所属するミュージカル団体「Gen Rosso(ジェン•ロッソ)」の曲はよく聖歌として歌うが、今回は女性グループの「Gen Verde(ジェン•ヴェルデ)」の曲「Tempo di ricominciare」を入れてみた。天におられる私たちの父よ...で始まる「主の祈り」の祈りを元にした曲。

 

 

こちらは詩篇139:13-14を歌詞にしたDeboraVezzaniの”Come un Prodigio". てっきり「放蕩息子のように」なのかと思っていたら、それは”prodigo"。こちらは"prodigio"という単語で「奇跡、驚異、不思議、並外れた才能の持つ人」とある。いずれにしても、最近では教会でも、結婚式や洗礼式によく歌われているようで、聖週間に歌えないか?と初挑戦。

 

 

Sei tu che mi hai creato

E mi hai tessuto nel seno di mia madre
Tu mi hai fatto come un prodigio
Le tue opere sono stupende
E per questo ti lodo

 

あなたは、わたしの内臓を造り

母の胎内にわたしを組み立ててくださった。 

わたしはあなたに感謝をささげる。

(わたしは恐ろしい力によって)

驚くべきものに造り上げられている。(新共同訳)

 

あなたは私の腎をつくり、母の胎内に織り込まれた。

恐るべき驚異のあなたを、私はたたえる。(バルバロ訳)

 

日本語訳を見ると非常に堅く、解りづらいが、イタリア語だとなんと詩的で(詩篇だからそうなのだけれど。笑)綺麗なのだろう!と思ってしまう。

 

私は聖歌の指導はしないのだが、聖歌隊のほとんどのメンバーが譜面を読めないので、耳で覚えるしかないのだ。なのでその「空耳」も一度歌っても間があくと、皆忘れてしまい、結局常にやり直し。

 

今晩、早速練習が始まった。綺麗な曲で皆喜んでいたが、一人カラオケではないのだから、皆周りの声を聞こうよ!となる。

 

さあ、今回もどうなることだろう。歌の上手いシスターたちが多いので、どうにかカバーしてくれることだろう。

 

(ちなみに曲が決まったのは初めの2週のみ。間に合うのかい?!)

 

四旬節2017 〜 愛の献金運動

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