以前多様性について書いた。
https://ameblo.jp/sofiamilano/entry-12419370276.html
ところで、日本では、深刻な人手不足に対応するため、本年2019年4月より、建設業、造船·船用工業、自動車整備業、航空業、宿泊業、介護、ビルクリーニング、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、経済産業、産業機械製造業、電子·電気機器関連産業の14の業種での単純労働を含めた就労を認める「特定技能1号」と建設業、造船・船用工業、自動車整備業、航空業、宿泊業の5つの業種で家族滞在や在留期間更新が可能な「特定技能2号」という在留資格が新設されることとなった。
法務省がまとめた2017年末の在留外国人数は256万1848人。前年度に比べ7.5%、約18万人も増加した。5年連続で増え続けており、256万人は過去最多。そして、新制度によって政府は2025年までに5分野で「50万人超」の受け入れを目指すとしている。日本経済新聞の報道によると、「建設では2025年に78万~93万人程度の労働者が不足する見通しで、計30万人の確保を目標にする」という。農業では新資格で2万6000人~8万3000人程度を受け入れるとしている。すでに介護分野では外国人人材の受け入れ拡大を始めており、ここでも外国人労働者が増えることになりそうだという。
しかし、なぜか不安というか疑問が残る。
例えば、ここイタリアでは私達も外国人。「郷に入れば郷に従え」。言語はもちろん、文化、教育的違いの理解には多大な理解と努力をしてきた。外国人を受け入れるということは、受け入れ側にも十分な準備が必要だし、入国側にもそれなりの心構えと意識や責任、義務というものも必要だ。
それでもイタリアでの移民•難民問題は大問題だ。ヨーロッパでは、移民受け入れに関し、ダブリン規約(Convenzione di Dublino)と呼ばれる規定において、EU加盟国のうち最初に難民が最初に入った国で申請をしなくてはならない。すなわち、この規約で、イタリアやスペインを始めとする地中海沿岸諸国の負担が大きすぎるという問題がある。
子供の学校に関しても、例えば給食費は両親の所得により支払い金額が違うが、保育園のポストも低所得者が優先される。アラブ人女性に関してはほぼ100%働いていないし、子沢山で子供を見切れないからという理由で彼女たちが優先されていくと、本当に保育園が必要な人たち(特にイタリア人)が保留になるというのはどういうことだろう?と常に思う。イタリア政府はそれを把握しているのだろうか。これは氷山の一角に過ぎず、EU内での格差や不平等に対する怒りが、今のイタリアの情勢を突き動かしている、といっても過言ではないだろう。
また、先月中旬から下旬にかけて合わせて49人の移民が海で遭難し、NGOの船に救助されている。しかし、イタリアやマルタなどヨーロッパ各国の政府が受け入れを拒否したことで、救助された移民らは最大2週間以上に渡り、船の上での生活を余儀なくされ、各国の対応に批判が高まっていた。
そういったイタリアが移民に対して行なっている措置は、国際人道的に見ても決して看過することのできないものでもあるのだが、EU全体でこうした不平等の問題の解決に向けて取り組んでいかない限り、怒りや悲しみが伝播していくばかりであり、そのなし崩し的民族の大移動が日本でも繰り返されないか、傍から見ているとたまらなくなるのだ。
日本の受け入れ側も多大なる忍耐と寛大さ、そして教会を始め、カリタス等団体、そして宗教を超えたボランティア達の支援に期待するしかない。