ここ数年ミラノでも蝉の声を聞くようになった。ジージージー...日本のそれとはちょっと違うがやはり煩い。しかも5月末あたりから鳴いていたのではないだろうか?姿は見たことがないが、どうも小ぶりらしい。
帰国し、まもなく沖縄に出かけたが、大きな木があるところには蝉の鳴き声も聞こえていたが、どちらかというとトンボを良く見かけた。また丸々よく肥えたゴキブリも見かけた。これが噂のトォ~ビィ~ラァ~か!
しかし、実家に帰ってきたら、まあ朝から夜中まで、あちこちから蝉の鳴き声が聞こえてくるではないか!山が多いので、カブトムシやクワガタもいるが、大きな鳴き声の蝉はひときわ存在感を示している。
成虫としての短い命を燃やすように、いっせいに鳴きたてる声は、確かに時雨のようで「蝉時雨」という言葉に納得。
煩いけれど、冷夏で雨の多い夏だと、さすがに蝉の声も少なく、こんなの夏じゃなーい!と思ってしまう。夏生まれの夏嫌い。勝手なものだが、やはり蝉時雨は夏の風物詩。
それにしても、メスは鳴かず、鳴くのはオスだけ。よーく耳を澄ましてみると、意外に鳴き方や時間帯は種類によって異なるのだ。
蝉の種類と鳴き声はこちら。
閑さや岩にしみ入る蝉の声 by 松尾芭蕉
これはニイニイゼミといわれている。
暑苦しい蝉の鳴き声も個人的に、ヒグラシは夏の終わりを感じさせ、結構好きかも。とはいえ、実は6月くらいから鳴き始めるようだが...
暦の上では既に「立秋」。蝉の鳴きしきる現実の向こうから深閑と静まりかえる宇宙が脳裏を横切る。
スズムシが鳴きだし蝉の時雨止み
秋はすぐそこ。
