千本突きとベファーナ | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

 
 
 

2018年の初稽古である千本突きが行われた。私はもちろん泣く泣くの見学である。

昨年は師範の意向でクリスマス会なし。では新年会を...と聞いてみたが、「まだ、そんなこと言ってるのか?」と言われ却下。でも、イタリア本部はファミリーだといい、そうでなくても皆、師範一家のことは大切だと思っている、だからやりましょうよ...私もしつこく引き下がらなかった。稽古はできなくても宴会担当(時に師範しばき隊隊長)である。爆

 

もう仕方ない。師範の奥様を巻き込み、道場である日本人学校での親睦会の承諾を得た!やるよ!やるよ!やるよ!皆(特にイタリア人門下生)に伝えると、皆、喜び張り切った!

 

ところで、今年は、2008年10月にイタリア本部道場を開設し、今年で丸10周年を迎えようとしているが、師範は、当時ミラノ支部が全国に200以上ある月心会支部の中でも、1番の道場になるよう指導していこうと心に決められたという。

 

今日の千本突きの礼の後に、早速皆に話があると言って、長男を通訳にして15分ほど話があった。

 

 

まずは、今日を境に皆180度変わるよう意識しよう、ということだった。


昨年の全国大会で、優勝、準優勝を飾った門下生達が呼ばれ、私も立ったが(級の部3カテゴリーと一般男子段の部優勝者7名)、全国200(現在は208)支部3万人をこえる門下生の中で、これだけ上位入賞を抱える支部というのは、世界で一番なんだということだった。かなり飛躍してる?いや、ほんと。来伊以前から過去に何人もの全国大会優勝者を育てていらっしゃる師範。それは勝敗に拘るのではなく、優勝者には地道な努力を続ける人並み以上の精神力と優勝者にふさわしい人格が求められるというが、指導者として門下生をいかに指導するか、応援するかということで、結果として上位入賞につながるのだという。

 

また木のイメージ画像を使用し、「木」は君たちそのもの。そして「葉」は目標。そして結果が「根」となり根付いていく、と説明された。全ての「根」は心。根が弱っていると、葉も幹も花も元気がなくなる。もし根が腐ってしまったら、枯れてしまう。しかし、根が元気であれば、今は土の中でも必ず芽が出て、綺麗な花を咲かすことが出来る。常に楽しく/明るく/元気に/喜ぶ。

 

そして、先に前蹴り100本から始まり、千本突きに入った。人によって四股の高さや打つ力もまちまちだが、あれは本当に足腰しびれて、ガクガクになってくるのだ。そして喉がカラカラになり、腕を突くのさえ、呆然としてきてしまう。
 
 
 
集合写真
 
その後はレクリエーションタイム。イタリアならではの福笑い。また、14歳以下はヘルメットを持ってくるよう言われていたので、なぜなんだろう?と思っていたが、スポンジ棒を使ったチャンバラごっこ。皆エキサイトしていた。
 
 
 
 持ち寄り親睦会。
 
 
 
 
また今日1月6日はイタリアではベファーナとよばれる魔女が子供達にお菓子を持ってくる、という伝承があるのだが、子供用に折り紙で作った靴下とお菓子を準備しておいたので、師範の奥様に魔女になっていただき12歳以下の子供たちにプレゼントした。
 
その後、子供達が残したお菓子やトレードを申し込んできたので、じゃんけんで決めさせていたが、いつまで立っても決まらないので、「だるまさんがころんだ」をした。普段稽古のミット蹴りの際、私は指導者でもなんでもない単なる色帯保持者だが、タラタラする子供達を怒鳴りまくっているけれど、今日はお菓子を餌に子供達と一緒に遊んだ(遊んでもらった?!)
 
 
 
 
礼に始まり礼に終わる。使った体育館は綺麗に掃除をし、子供達は水拭き競争。雑巾の絞り方を知らない子供もおり、バケツのモップを絞る網に雑巾を挟んで押している子がいたので、絞り方を教えてあげる。これも日本の文化。日本の心。
 
Epifania tutte le feste porta via・・・
エピファニア(1月6日のキリストの公現の祝日)はすべてのお祭りを持ち去るという言い方で、これでお祭り気分のクリスマスシーズンもおしまい、という意味。本来はエピファニアの翌日から学校が始まるが、今年は翌日が日曜日なので冬休みは1日長いことになる。
 
いよいよ、日常生活に戻ります!(私は空手がない分、冬眠状態...涙)