新年早々 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

新年早々、洗濯機が故障した。

もうだましだまし使ってきたものなので、いつ故障してもおかしくないとは思っていた。

 

この家に引っ越してきて丸6年。隣の家から引っ越してきたので、住所も電話番号も変わっていないが、洗濯機は大家のもの。Dauerというドイツ製?のものだが、プログラムは超シンプル。お湯の温度と洗濯のコースのみ、というもので、時代的にはかなり古いもののように思われた。ちなみに脱水も二度しても微妙に水分が感じられた。その洗濯機、ネットで探しても、部品は売られていても洗濯機自体は聞いたことも見たこともなく、部品によっても”取り扱い終了”というものもあった。

 

洗濯機は二つあるトイレの小さい洗面所に置かれてあるのだが、一度すごい音がして、なんだ?なんだ?なんだ?と思い、洗面所に走り寄ると、洗濯機が生きているかのごとく勝手に移動し、洗面所の戸が開かなくなっており、それでもすごい音を響かせているので、力づくで戸を押し、向こう側の洗濯機を移動させ、手を入れて、電源を抜いて留める!という下手したら感電の可能性もあった命がけの所業!に出たことがある。苦笑

 

結局大家を通じ、この製品を取り扱っている業者を見つけ、部品を数カ所換えるだけの修理で終わった。それでも、何度も調子が悪くなった。

 

そして、私たちが毎年夏に帰国するたび、毎回夫に洗濯機の使い方を教えなくてはならず、嫌味のように使い方を書いて壁に貼っていたのだが、洗濯機の蓋、というか窓口を力づくで開けてくれちゃうので、つまみが壊れ、閉まることは閉まるが、開けるときはドライバーを挟んで開けたり、挙句の果てには、その蓋のガラスが外れてしまうことも何度起きて、蓋やらガラス、全てを分解し、取り付け直したことも何度もあった。(普通、そういうのって夫の仕事でしょ!)

 

ところで、昨年は家中問題があり、地下のブレーカーは電線だけが繋がれている危険な状況だったり、台所の壁にカビが広がったり、またこれまた電気の配線の問題で台所の電気もつかず、長い間、机用の電気スタンドをつけていた時期もあった。友人が家に来ると、「ここに来ると取り調べを受けている気がするなあ。思わず、カツ丼食べたくなるわ!」と言われ、大笑いしたことがある。

 

去年の夏明けにやっと大家が承諾してくれて、電気工事やら壁に穴を開け、中の状態を調べ、建築上の問題とわかり、そこは管理組合持ちでの工事となり、子供部屋のカビは大家持ちで新たにペンキを塗り直してもらった。

 

何度も大家が我が家に出入りしていた際、洗濯機を回していた事があり、「何あの音?」と聞かれたことがある。今でこそ、慣れてしまっていたが、さすがにイタリアの洗濯機としても、かなり大きな音を出していたことだと思う。洗剤を入れる引き出しも壊れ、ペンキが落ちたところから錆び始め、状況の悪さは訴えてみたものの、あまりに次から次へと続く惨事に、大家はまだ使えるから大丈夫でしょ?と言った。そう、そうやってだましだましやってきていたので、時間の問題だろうとは思っていた。

 

それが昨日、すごい音を出し始めた。見ると、スイッチは入るものの、モーターが全く機能していないようだった。ネット検索してみたら、Dauerに関する書き込みがあったが、このメーカーは水の出が少なくプログラミングされているとのことで、洗うために、毎回自らお湯を汲んで、洗剤をいれる引き出しに流し込んでいた。なので、中には水がたまり洗剤も流れていたが、ただただ唸っているだけで全く動いていなかった模様。電源を切って、斜めに倒したり、向こう側に倒してみたが、全く動じず。(昭和の電化製品か!)また工具を出して、洗濯機の蓋をあけ中身を見てみたが、大きな音をたてるのみ。色とりどりの電線の束に触れたら、一瞬止まってしまった。やばい、やばい!濡れた洗濯物を外に出し、脱水で水だけでも排水させようとしたが、それさえも無理。結局洗濯機はそのままにした。

 

本来ならば、すぐに電気屋に走りたかったが、夫の都合で行けず。では今日の午前中に...と思っていたが、午後に出かけた。結局いつ行っても、配達は数日待たされるのは承知。待っている間に、FB上でどのメーカーがいいか友人たちに問い合わせ見ると、BoschかMieleが良いという声(いずれもドイツ製)。panasonicを使っているという人もいたが、やはりここは日本製にしたいものだが、万が一故障の際、簡単に部品は手に入るのだろうか?と頭をちらっとよぎった。またSamsungがいいよ、という友人もいたが、数年前アメリカやオーストラリアでSamsungの洗濯機が破裂したり、爆発した事件を記憶していたので、やはりそれは避けたいと思った。(しかもかなりの台数だったはず!)さあどうするか!

 

近所のMedia Worldという家電量販店へ出かけた。そこはここ最近、除湿機からヘッドフォン、考えてみれば私の携帯電話もそこで買っている。どこに洗濯機コーナーがあるかもよく知っているが、かなりの種類と台数が置かれていたが、ネットでみたような200-300ユーロのものはなく、ほとんどが500-800ユーロ代。乾燥機付きだと1000ユーロを超えるものがあった。

 

個人的には、コインランドリーなどで使用されているメーカー(WhirpoolとかMiele)が信用できるのでは?と思ったが、お店の人は、実際のところ、現在は性能は大差ないという。強いて言えば、値段の違い、容量の違い、そして脱水機の回転数の違いくらいか、という。日本であれば、ドラム式型か縦型か?選択項目に入りそうだが、こちらではほとんどがドラム型。縦型は蓋を開けてみたが、そこでまた蓋があり、開け閉めが片手ではできず面倒だと思った。

 

最終的に選んだのは、Boschの脱水の回転数が1400回のもの。これは一分間で回転する数。過去に使った洗濯機で満足するものはあまりなかった。最新式だと1600回回るそうだが、半分乾いてる?くらいの日本のレベルはここでは期待していないので、まあいいことにしよう。

 

配達は金曜日の午後。絶対金曜日中に来てよね。土曜日は予定があるんだから!と念を押しておいた。新年早々、働いてよ!と思う。

 

考えてみれば、前の家でもクリスマスシーズンに洗濯機が故障し、新しいのを購入したことを思い出した。実家では何か一つ家電が壊れると、次から次へと壊れることが多かったが、こちらでは人のいない休暇中に家電製品が壊れたり、家の中での事件が多い。なぜなんだろう?摩訶不思議。

 

 

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