ミラノの新しい風 〜 マリオ•デルピー二大司教 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

9月は教会でも新しい年になるので、人事異動が多い。 

 

今月の8日、「聖母生誕祭」の祝日にミラノの大司教が正式に辞任され、昨日マリオ•デルピー二大司教は、まず初めに聖エウストロージョ教会にて派遣の儀式を執り仕切られ、またそのあとに、大司教着座記念ミサがドウモにて行われた。ちなみに聖エウストルジョ教会には、イエス•キリストの生誕を祝い、拝みにきた東方の三賢士の一人の頭蓋骨が巡り巡ってミラノに来たと言われている。そういった福音の知らせに関係した人物との関係がある教会で、大司教の着座の儀式は代々始まっているようだ。

 

そして、ミラノの交通機関のサイトを見ると、地下鉄はドウモの駅を閉鎖していたようで、どれだけの人が集まるのか?意外に聖エウストルジョの方が穴場かも?ということで、午後から出かけてきた。

 

 

 
 こちらのメモに大司教向けのお祝いの言葉を書き、風船につけてあとから飛ばした。
 
 
儀式には、サーラミラノ市長やミラノでの他宗教の代表者も参列。また、200名の求道者を祝福された。
 
 
 
ここから大司教は車でドウモに向かい移動された。私たちはタラタラ、歩いて向かった。
 
途中、疲れて休んでいたので、気づくとすでにミサは始まっていた。そして、広場に入るときでさえ、警察のチェックを受けた。
 
ドウモのファサードには、”神の栄光は全地に満つことを告げるため”、アンブロジーノの教会はモンシニョール(高位聖職者の称号)マリオ•デルピー二を新しい大司教として、迎えます。と書かれてある垂れ幕が掲げられていた。
 
 
 
入場したのが、すでに遅かったので、御堂中心部には入れず、脇のスクリーンを見ながらのミサ。昨年、サンタチェチリアのお祝い(教会音楽に携わる人の守護聖人のお祝い)の際、我がパロッキアに来てくださった、ドウモのオルガニストであるチャーチェラ氏がオルガンを弾いていた。
 
 
 

さすがに、前大司教はヴァチカンのラテラーノ大学の神学の教授をされたり、学長も務められたある意味、華麗なる経歴の持ち主のお方であったが、このデルピー二大司教は、皮肉やジョークも多いことで知られる。私たちがドウモに到着した時はすでにお説教は終了していた。最後に、幾つかのジョークを飛ばし、周りは皆笑っていたが、その笑いのツボ?が理解できず笑えなかった。残念。

 

 

こちらはデルピー二大司教の紋章。

 

Plena est terra gloria eius

その栄光は全地に満つ。(イザヤ書6:3)

 

これは、ミサの中の”Sanctus"でも唱える言葉なので、信者であればだれもが耳にしたことがあることだろう。

 

ちなみに、上方の帽子はカトリック教会における責任者であることを示し、帽子から下りる房の段数は司教の場合は3段、大司教の場合は4段、枢機卿の場合は5段となる。(役職によって帽子と房の色は異なる)

 

余談だが、10月のドウモのコンサートでは、この紋章のタイトルがテーマのコンサートが行われる予定。10月12日 19:30-

 

 

ミラノに新しい風が吹きますように。

 

http://www.duomomilano.it/it/event/2017/10/12/plena-est-terra-gloria-eius-canti-della-liturgia-ambrosiana/993b64be-d2e6-43a1-acbc-5799866dce29/

 

https://ameblo.jp/sofiamilano/entry-12309308077.html