新学期に入り、毎年この教科書問題には話題が欠かない。それだけいい加減なイタリア。いや、日本が完璧すぎるのか?
今年はスムーズに行くと思ったのになあ。
毎回書くが、イタリアの学校の教科書は、学年末に翌年度のリストが配布されたり学校のサイトに発表され、自分で文房具屋なり、学校図書取り扱い書店、またはスーパーなどに直接オーダーしないといけない。そして、公立の小学校に関しては、9月の新学期に学校から、チェードラなる預り証のようなクーポンをもらい、方や学校に、方や書店に提出しなくてはならない。
先週の時点で2冊足りなかったが、まあいいことにしよう。文房具屋の奥さん、バルバラは長男の小学校時代のママ友で5年間学級委員をやった信頼できる方。もともと銀行勤務だったというが、お金の取り扱いもきっちりしていたし、議題の持って行き方、まとめ方も一般的なイタリア人のように感情的にならず、建設的にまとめる能力のある方だった。その彼女に「今年のアルテ(美術)の教科書ちょっと違くない?」と言われたのだ。次男が今年はアルテの先生が代わったと聞いていたので、「新しい先生らしいから嗜好が代わったのかも。」なんて答えたが、やはりバルバラの勘は当たっていた。
先週アルテの授業で、次男は先生に「教科書が違う。」と指摘されたという。???バルバラに念のためにもらった教科書のリストのコピーと学校のサイトの教科書リストを見比べたが、同じである。意味わかんない...
そうしたら、案の定、次男のクラスの保護者のWhatsAppが騒ぎ出した。3冊も教科書が違う!と言う。他にもあったの?彼女はどうも、夏休みに入るか入らない時期に、スーパーを通じて教科書をオーダーし7月には教科書を入手していたのだという。私はもう少し後だったような気がするが、3冊中2冊はどうも訂正されたのか、彼女以外は誰も間違っていなかった。がアルテだけはどうも先生が言ったものとは異なるようだ。ある母親が学校に問い合わせに直接出向くと、事務局の方で、オーダーのリストを作る際、名前を間違ったことが判明。あり得ないでしょ?
次の授業で、生徒が(下手すると誰かしら保護者がまたしゃしゃり出ていく可能性も大きいが)どうすべきか確認しないといけない。あり得ない...
ところで、たりなかった教科書を取りに再びバルバラのところへ出かけた。ドイツ語だけ入手。あとは宗教の教科書がたりないが、まあ9月中なら許せる。(私も多少は寛大になった!笑)そこで、アルテの教科書の件を話した。あり得ないでしょ?と。
すると、S.Siro地域にはもう一つ中学があるのだが、ある中学生の教科書のリストを見たとき、本来3年間使う教科書を2年目にしてまたオーダーしているのを発見したという。これは、6月にオーダーするのではなく、9月まで待って学校に確認した方がいい、と忠告したら案の定、学校の間違えだったと判明。バルバラの目は正しい!そして、別のところで早くオーダーしてしまった人は、やはり我が家のような目にあってしまったという。
しかし、だからと言って毎回9月まで待って確認してから教科書をオーダーしていると、遅れをとって、教科書がたりず、皆が授業をしているのに、毎回誰かにコピーを頼まなければいけなくなったり(学校ではそこまでしてくれない)最終的に困るのは我が子。親としては、やはりなんとかして動かざるを得ない。昨年次男は、英語の教科書が6月にオーダーしていたにもかかわらずどうしても届かず、クラスにも数人そういう人がいたので、しびれを切らした担任が動いてくれて、もともと私がバルバラに頼んでいた分は急遽キャンセルする羽目にあった。本当にあり得ない。
あり得ない!もうこれは口癖。考えてみたら、マザーテレサの列聖式の時も、真面目に早朝から並んでいたのに、あとから来た人たちが(しかも、障害者用の列だと思っていたので、初めは仕方ないと思っていた)どんどん入っていくではないの!ずっと「あり得ない!」を連発していた。
ここは、イタリア。わかっていても、腹が立つ。苦笑
http://ameblo.jp/sofiamilano/entry-10944866751.html
