イタリアの教育事情 〜 性教育 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで32年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

イタリアの教育•学校事情に関するネタは、本が書けるくらいいろいろと経験している。

イタリアでは小学5年生でいわゆる「性教育」を行う。我が家の子供達は、3人とも卒業する小学校が違ったため、やり方も全く違う。けれど、たかが性教育。されど性教育である。将来、子供達がどういった大人になるのか、一人の生き方に関わる総合教育であるように思われる。

長女が出た、モンテッソーリでは、くまさんが主人公のアニメを見たという。そこで学校側からどんなフォローがなされたのだろうか?長男が出た公立の小学校では、何か特別な授業をしたという記憶はないというし、保護者向けに特別な説明があったかどうか私自身も記憶にない。けれど、次男の通うカトリックの学校では、まずは保護者が集められ、ミラノ市から派遣されてきた心理学者からの授業の説明会が行われた。

授業は、3回にわたり、その心理学者と小児科医、そして担任の教師が付き添い行われる。児童心理の側面から性の関心をいかに導くか、性的成熟とそれに伴う心理的変化と教育との関わり合いについて、「性役割意識」を考える性教育心理学だ。

そして、3回の授業の後の、子供達の反応、状況について話し合うために、再び保護者が集まるというプログラム。今日は、5年生22名中、12名の保護者が出席。そのうち夫婦が一組。実は、私は今日の集まりをすっかり忘れていたのだが、何も予定が無く次男を迎えにいった足で、そのまま学校に居残った。ほっ。

長女が中学生だった頃、中2あたりでは、ほとんどの女子が初潮を迎えていたが、まだ迎えていない女子が一人いた。一人っ子。どちらかというと、両親は、高齢のようだった。学校で生理が始まり、衣服を汚してしまったクラスメートを見て、担任に⚪️⚪️さんの洋服からsalsa di pomodoro(トマトソース)が流れています!と叫び、皆が彼女を白い目で見たんだよ、と長女から聞いた話が忘れられない。

かと思えば、同年齢でピルを飲み始める子もいるのだ。もちろん、避妊のため、というよりは、ニキビ予防や月経周期の安定のため、という目的もあるようだが、特に女子に関し、心身の成長のアンバランスさを不思議に思ったものだ。

自分自身、学校で受けた性教育に関しては、これまた覚えていない。中学生の頃の、保健体育の教科書に、徐々に丸みを帯びていく女性の体を見て、痩せていた自分の体にコンプレックスを感じたことはある。両親から何か教えられたことはなし。けれど、やはり自分も自分の子供に教えることには抵抗がある。アンタッチャブルな領域という気がするからだ。それでまた、ジェンダーフリーというような発想になった場合、どう教えるべきか?もし、子供から同性愛を告白されたら???

ルーマニア人の友人は幼稚園生だった子供に「生物」で性教育を既にしたという。母一人子一人の彼ら。まだ小2だった息子に、「ママ外にいって男の人見つけてセックスしておいで!ママは僕だけの世界にいちゃいけないんだ!」と言われたという。それを聞いて私は吹っ飛びそうになった。

授業は来週から開始される。また、その後の親の反応が気になる...。



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