Concerto di Maggio 2014 ~ その4 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで31年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

先日も紹介したが、イベント目白押しの今日この頃。だからといって、すべてに顔を出していたら、体も続かない。

どこまでどう付き合うか選択に悩むのだが、先日金曜日、PIMEこと、ミラノ外国宣教会にて行われた、イタリア人のジャーナリストによる東日本大震災後の福島に関する講演会に出席してきた。

画像と音楽が主体で多くを語らず、後に質疑応答が行われた。やはり注目を浴びたのは、復興もそうだが、原発事故以降、被災地の現在の状況、政府の見解、国民の感情・・・などであった。

イタリアは86年のチェルノブイリ原発事故後、すべての原発は廃止され建設計画も凍結された。その後、15年近くは慢性的な電力不足で、フランスやスイスなどから電力を輸入し、電力需要を賄ってきていた。しかし、近年、産業界を中心に原発再開を求める声が高まったため、当時のベルルスコーニ政権は脱原発政策を転換し(つまり再導入計画)、2013年までに原発建設に着手し、2020年までに最初の原発を稼動させる計画であったが、福島第一原発の事故の影響で広がった反原発国民投票の結果、圧倒的多数の反対を受け、脱原発を決定した。

イタリアを「原発なき先進国」といっていいかは疑問だが、国民的投票にたどり着くまでの、国民議論というか、世論調査のまとめ方、というのは、さすがだと思う。やはり、なぜ日本人は黙っているのか?そういう疑問、批判が多く、その場にいた日本人は、私ともう一人の乳児を抱えた女性のみ。(彼女は、途中からお子さんがぐずり始め会場を後にした。)イタリア人は、ふと頭に浮かんだことは、さっと手をあげて発言する。う・・・ん、私の意見は・・・日本政府を批判はできても、では具体的に、原発に対する代替案は?今後の政策案は?

まあ、そこまで考えてしまうと、発言できない、というのが日本人的なのかもしれないが、多くのイタリア人が思いついたことをあれやこれやと質問する。その度に、講師のジャーナリストが、イタリアと日本の原発の歴史の背景の違いや、国民性、文化の違いなどを説明。

2020年の東京オリンピックは、キャンセルすることも可能だったであろう、とは一言触れていた。どうしても勝ち取りたかった気持ちも十分にわかるし、かといって、まだ日本で、しかも東京でオリンピックを行うには、タイミング的には早かったのでは?という気もする。

講演会が終了してから、講師に挨拶をしにいった。奥様が日本人だとは聞いていたが、なんと知り合いのご主人だった!!しかも、ご子息は、補習校で長女のクラスメートだった!!なんと世界の狭いこと!!

翌日、在ミラノ北日本人会主催の「本の市」が日本人学校において開催された。昨年に続き、販売ボランティアを頼まれた。家庭で不要となった小説、実用書、漫画、子供用絵本、CD,DVDなど約1万点が事務局に保存されており、それを会場にならべ、会計のお手伝い。

昨年は息つく暇がないほど忙しかった記憶があったが、今年は、余裕もかなりあった。暇もあったので、ちょっと自分用の本をゲット!!

子供たちの補習校の授業の間に行われていたので、後片付けをしていたら、子供たちの下校と同じ時間になってしまった。夜の9時から待ちに待ったコンサート・Concerto di Maggioがあり、6時半から最後の予行練習。結局直接、教会へ駆け込んだ。続く・・・


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