Concerto di Maggio ~ その5 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで30年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

5月24日。Concerto di Maggioの当日。「本の市」のお手伝いから、教会へ直行。

しかし、6時からのミサが続いており、外で待機。やっと練習に入ったのは、7時になっていた。

まずは、会場となったジュセッペ・カラサンツィオ教会についてちょっとご紹介。ミラノ、サン・シーロ小教区の教会ではあるが、司祭たちは、青少年教育を目的とする修道会のエスコラピオス修道会の司祭たち。日本では、四日市市と横浜市に小教区二つを持ち、教育活動は、二つの幼稚園及び四日市市の海星中・高等学校を通して行なわれている。

サン・シーロ地域のカラサンツィオ教会は、教会建築専門の建築家、Carlo Bevilacqua氏による設計62年に建築開始。65年に献堂。正面祭壇には、子供たちに囲まれた聖ヨセフ・カラサンスのモザイク画がある。また、それを囲むようにステンドグラスに彩られた光あふれる空間が非常にモダン。

最初で最後の音あわせが始まった。アンサンブルは、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスとピアノにて構成。改めて緊張しつつも喜びが盛り上がってくる。とはいえ、思うように声がでず。我がパロッキアのシスターたちは、自分たちのミサがあるため、結局リハーサルには来れず。

教会内お御堂中心にある祭壇の階段の部分がちょうど舞台に最適で、聖歌隊メンバーは3列になった。歌っている途中に1段目と2段目の人がど うも何か言い合っている。いちゃもんをつけていたのは、我がパロッキアのおばちゃん。 しょっちゅう聖歌隊メンバーともぶつかっている。またやってるわ・・・と思ったが、相手側がお気の毒。7時50分に一時解散。8時に帰宅。夫と次男だけが帰宅していたが、すぐにご飯を炊いて、かぶとひき肉をいためた簡単夕食。8時50分に集合だったので、45分に再び家を出た。

我が家パロッキアのシスターたちは、すでに到着していたが、お御堂には、徐々に観客が入り始め、練習する暇なし。あちゃ~。

9時10分くらいにコンサートが始まった。

チャイコフスキーの「くるみ割り人形」から「ロシアの踊り」「金平糖の踊り」「花のワルツ」、グルックの「精霊の踊り」、ドボルザーク「ユーモレスク」、「スラブ舞曲」、スメタナ「モルダウ 」と有名どころが続く。

第一部終了。献金係が回り始めた。今回はフィリピンのエスコラピオス修道会を通して、学校建築のためのチャリティであった。喉が渇かないように、ちょくちょく水を飲んでいたので、いきなりトイレに行きたくなった。緊張感が高まる。

席に戻り、すぐにお御堂に入る準備。私は正面左一番上の段だったので、一番初めの列で動き出さなくてはならなかったのに、カラサンツィオのおばあちゃんたちがいきなりお御堂に移動し始めちゃった!まじっ?!イタリア人、しかもおばあちゃんたちと一緒だと何でもありだ、しゃ~ないわ。

シューベルトの「アヴェ・マリア」から始まる。5月は「マリア月」。数あるアヴェ・マリアの曲の中で、この曲は、一番と言っていいほど、美しく、温かく、切なく、また苦しい人間の感情を出した曲だと思う。

この2ヶ月弱、無理だと思った、肺活量そして音の高さが不思議なくらいクリアされた。歌うって想像以上に体力使うわ、と思う。

2曲目。「Va Pensiero」。イントロが入ると、思わずハミングしてしまう。深く重く祖国を思う気持ちを、静かで限りなく美しい旋律で宗教的に歌い上げる。オーケストラが入っていたせいか、一人先走ったり、外れる音も聞こえず。いいことなんだけれど、あれっいつもと違うぞ?!と思ってしまう。

3曲目。「Amazing Grace」。ゴスペルのグループでは、Amazing...は英語ヴァージョンで、しかもアカペラで歌っていたので、ちょっと雰囲気が違う。いろいろなヴァージョンがあって、それぞれよい。

アンサンブルの素晴らしさに酔い、そこで一緒に歌えていることに感動!声を合わせてひとつに!に言われてきたことが、実現したように思える。(まあ実際に画像を見てみないとなんともわからないけれど・・・)心から歌うってなんと素晴らしいのだろう。

聖母月の5月。
教会行事は忙しい。コンサートは終了したが、「聖霊降臨祭」に向けた打ち合わせ、ロザリオ、復活祭40日後の「主の昇天」(ミラノのアンブロジアーノ典礼は、今年は5月29日(木))、堅信式のための聖歌隊の練習・・・これ、すべて夜の予定。昨夜の打ち合わせも終了したのは、夜11時を過ぎていた。体が持たないよ~。



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