Concerto di Maggio 2014 ~ その3 | ミラノの日常 第2弾

ミラノの日常 第2弾

イタリアに住んで31年。 毎日アンテナびんびん!ミラノの日常生活をお届けする気ままなコラム。

5月24日のコンサートまで1ヶ月を切った。

今日、カラサンツィオ教会の練習に参加してきた。パスクワ休暇明けだったので、参加者は普段の半分以下。お年寄り軍団なので、まだ休暇中なのか、疲れが出て寝込んでしまったのか・・・。

今日の練習は、ジュセッペ・ヴェルディのオペラ『ナブッコ』のVa' pensiero sull'ali d'orata <行けわが思いよ黄金の翼にのって>から入る。イタリアの第2の国歌とも言われるくらいの曲で、バビロン虜囚で、ふるさとを思うユダヤ人が歌う設定だが、オーストリア占領かにあったイタリア国民の独立を願う心情に響き、イタリア統一運動とともに歌われたという。

はっきり言って(はっきり言わなくても)素人たちには、めちゃくちゃ難しい曲。しかも、音が高く、無理に出そうとすると、頭の血管が切れそうになる。笑

「静かに始まり、静かに終わりますよ・・・」と、マエストロが言っても、一オクターブも低い、しかも地声で歌う(うなる?)おばあちゃん。まじっすか?!しかも、かならず微妙にコンマ数秒フライングする人あり。笑 なんかこの状況に慣れすぎてきたのか、自分でも笑わなくなった。というよりも、コンサートまで一ヶ月もないのに、この状況でよいのだろうか? 笑えない・・・

「他の人の声を聞いて、声を合わせるのがコーラスですよ」とマエストロが言っても、誰もきいちゃいない。爆 付け足すならば、「心もひとつに・・・」と言いたいところなんだろうけれど、無理だろね・・・。みんな、歌うことだけで精一杯。というよりも、声を出すだけで精一杯。

音程ですか?マエストロもさすが専門家。途中で、何度もフレーズの音の始まりを出させたり、子音を意識さえたり、上がったり下がったりの発声練習をさせ、この音がこの曲のこの音です、といって生徒一人一人に音が出た、という自信を持たせる。さすがだ・・・私も無理!と思っていた音が出た。

音程とテンポ・・・もうこれは、高齢者にはボケ防止?レクリエーションとしても欠かせないものかも。とはいえ、ふとおばあちゃんたちの横顔を見ると、皆首筋に青筋が出たり、肩をあげ、体中に力をいれて歌っている・・・。当日倒れないでね。

練習中、ふと横を向くと、隣のおばあちゃんが何か話しかけてきた。同時に私の携帯電話がなってしまったので、思わず音を消して、「後でね」とおばあちゃんに言ったのだが、「○○の電話番号を教えて」と言われたのだけわかった。「パロッキア?」なんで教会の電話番号?と思っていたら、後から私の通っている「パルッキエレ」、つまり美容院の電話番号を教えて!というものだった。なぜに、練習中に・・・笑 若い男の子を指名して、日本人のT子に紹介してもらったっていってね、といって2ユーロの割引券をあげたら、大喜びされた。その後、おばあちゃんたちは、教会内でお茶会のようだった。

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