債券のはなし
まず、現在価値について
たとえば、100万円の価値
今手元にある100万円と、未来の100万円は、価値が違います。
当たり前です。
100年後にもらえる100万円は、本人にとっては相当意味がないですよね。
たとえば、元金100万円で、10年間で毎年10万円配当をもらえるという債券を持っているとします。
年利10%なので、毎年10万円もらえます。
ということは、1年後に10万円、2年後に10万円・・・10年後に10万円と元金100万円もらえます。
あわせて、200万円です。
ということは、この債券は現在いくらの価値があるのか?
最終的にもらえるんだから200万円でしょうか?
そう考えてしまうようだと、ねぎを背負ったカモになってしまいます。
前に、複利の話をしました。
運用の基本は複利です。
資本主義経済の世の中で、最も重要な要素です。
この概念が当然適用されます。
つまり、1年後の10万円を得るためには、いくらの元金がひつようか。
複利運用の逆をやればいいんです。
90909円です。
90909×1.1(10%)=10万円
同様に2年後の10万円は、3年後は・・・10年後の10万円は
とやっていきます。
そして、それを全部足すと、100万円になります。
つまり、この債券の現在価値は100万円だと結論づけられます。
ここで重要なのが、この割引率なんです。
一般的に、将来のお金を現在に引き戻した価値を出す場合、必ず割引率が適用されます。
割引率が高いと、現在価値は下がり、
割引率が低いと、現在価値は上がります。
そして、債券投資とは、この割引率(金利)を予想するゲームなんです。
ちなみに、世の中の金融商品には、大きく、株と債券しかありません。
(※唯一保険がありますが、原理は宝くじとおなじです。(不幸な宝くじといえます))
銀行預金も一種の債券です。
なんで、債券を理解していれば、世の中の金融商品の半分は理解できたことになります。
バランスシートでいうところの、
負債で資金調達(ファイナンス)するのが、債券で、
資本で資金調達(ファイナンス)するのが、株です。
話が飛びましたが、これらの話は、資本主義社会では常識なんで、
(何もいわれなくても、この原理でうごいているので)
絶対に認識しておく必要があります。
守備的にみると、だまされないですみます。
攻撃的にみると、運用に限らず、知らない人より有利な戦略をとれます。
資本主義社会では超重要なんで、よくわからない人は、聞いてください。
とらわれない素直なこころ
最近新人が入ってきて
既存の業務を引き継いだり、教え込んだりすることが多いです
業務をこなしながら落とし込むのもなれてないと、すんなりいかないものです
たしかに、既存の業務の先輩としては、そんなの当たり前なんですが、
逆に教わることもたくさんあることに気づきます
新人がわざわざ教えてくれるわけじゃないんですが、
教える立場で、人に伝えるためには、
より自分のやってる業務内容を客観的に把握する必要があるからです
業務内容だけでなく、考え方や文化も、ちがう刺激がおもしろいですね
幕末の長州藩(山口県)
吉田松陰というえらい先生がいました
藩主の家庭教師のような仕事もしているほどの知識人です
あるとき、そんな先生が政治犯として投獄されました
牢獄の中には何人か囚人がいました
松蔭は牢獄に入ってすぐ、各囚人たちに提案します
自分の得意なことを各自交代で、講義するということを
書の得意な者は書道を
歌の得意な者は詩歌を
さまざまな境遇で牢獄に入った人たちは、この提案にとまどいますが、
何をすることもできない状況で、自分が人に教えるような立場にたつ、人の役にたてる立場にたつという経験がなかったため、非常にモチベーションが高まります
牢獄ではなく、松下村塾でも常にそうでした
どうしてこのようなことができるのか
そういう発想ができるのか
それは、松蔭が人のいいところを見つける能力が天才的だったからかもしれません
そして何よりも謙虚に常に人から学ぶ姿勢があったからでしょう
人の悪いところを指摘するのはいくらでもできますが、
人の長所を見つけ、それを認めるということは、
見つける能力よりも、謙虚さ、素直さが重要なんではないでしょうか
松下幸之助の
とらわれない素直なこころ
ソクラテスの
無知の知
仕事をする以前に、このことを常に実践できる姿勢をもちたいものです
オマハの賢人(オラクル)
今週の日経ヴェリタスの表紙はバフェット氏でした。
いわずと知れた、投資の神様といわれている人です。
オマハの賢人と呼ばれています。
Forbesの世界長者番付で、ビルゲイツを抜いて、世界一の資産家となった人といえばわかりやすいでしょう。
※推定約620億ドル(約6兆円強)
このひとはほんとに尊敬に値する人なので、知らない人は調べてみてください。
半世紀前に100ドルからスタートして、現在620億ドルなんで、半世紀で資産が6億倍になったことになります。
驚くのは、そんな大富豪が、コーラとハンバーガーが好みの、田舎の口うるさいが、ねのやさしいじいさんだという事実です。
中流階級の家に住んでいるというのも、有名な話です。
収入は投資会社バークシャー・ハサウェイのCEOとしての年俸約1000万円だけなんですね。
しかも、そんな資産のほとんどすべて(バークシェーハサウェイノ株)を、ゲイツの運営する慈善団体に寄付してしまいました。
どこかの国の政治家やITバブルに踊った人たちに教えてあげたいですね。
ビルゲイツにしても、アメリカの伝統的な真の大富豪は、倫理観と使命感の次元がまるでちがう。
・・・
そんなバフェット氏の基本スタイルが、バリュー投資です。
どうやって、資産を増やしたのか?
それは、
いい株式銘柄を選択して、長期保有する。
これだけです。
有名なのはコカ・コーラ株やアメリカンエクスプレス株、ディズニー株です。
いつ売却するのかと聞かれたときに、永久に保有すると言い放ったそうです。
市場が閉鎖されようとかまわないと。
投資の方法は十人十色で、ほんといくらでもあるかと思いますが、私も、長期投資がいいと確信しています。
その場その場で右往左往しないで、どっしり構えるほうが最終的に勝つ可能性が高いです。
株の取引をすこしでもやってみるとわかりますが、
素人にとって難しいのは、その技術的な部分よりも、精神的な部分です。
心理的に、もっと得をしたい!ぎゃくに少しでも損をしたくない!という短期的な欲望のコントロールが難しいんです。
それに耐えられなくなると、すぐに取引してしまう。
これは、戦略もなにもない、典型的なカモですね。
一度保有すると決めて(戦略を決めて)、永久に保有しつづける。
どんな天変地異がおきようと、株式市場が閉鎖しようと、立てた戦略に忠実に、保有し続ける。
これはおそらく最強の投資方法です。
ただ、当たり前ですが、当然その銘柄選択が重要になってきます。
バフェット氏には、コカ・コーラだったようです。
なぜか?
それは、氏には、将来の収益が明確だったからだそうです。
逆に、IT銘柄などの、バフェット氏にとっては、不確定要素の高い銘柄には一切目を向けません。
素人はそういう神様が選んだ銘柄を選ぶのも一つの手です。
バークシャー・ハサウェイ株を持つのも、手っ取りばやいでしょうか。
(有名すぎて、割高かもしれませんが)
そして、最後に、銘柄を選択して、長期保有すると決めた株をどのタイミングで買うかですが、
王道は、暴落時です。
暴落したあとであれば、さらに下がるリスクが低下します。
しかも、将来見込みがあると信じている銘柄なんで、かならず儲けが見込めます。
ただ、これも、素人には勇気のいることです。
市場が大暴落しているときは、みんな先をあらそうように売ります。
まだまだ下がるんじゃないか、と必ず疑心暗鬼になるものです。
損したくないという心理が先行するからです。
でも、将来あがるいい株だと確信していれば、違ってくるはずです。
そんななかで、笑って買うことができるかどうかです。
精神的には、なんでこんなにいい株なのにこんなに安くなっているんだろ?
わるいねーって感じで買うのが長期投資家でしょうか。
現在サブプライムローン問題で、世界中の株価が暴落しています。
最近ようやく落ちついてきましたが、
まさに、長期投資のチャンスとも言えそうです。
なんせ、将来有望な株のバーゲンセールをやっているんですから。
こういうときに現金を持っているかいなか。
もっていなければ、次のチャンスのときに用意できるかどうか。
そして、常にいい株を探しておく。
それが重要なんじゃないでしょうか。
☆まとめ☆
投資の基本は、長期保有
保有銘柄は、価値の高い銘柄に絞る
タイミングは、暴落しているときに買う(割安な時)
私の現在の考えです。
記憶と記録として留めます。
インフレ
世界的にインフレになってきています。
石油価格の上昇は目立ってきていますが、大きな要因の一つです。
このインフレの傾向は今後も続きそうです。
さて、銀行の預金金利はまだ1%にも満たない状況ですが、
もし、インフレがそれを上回ればどうなるか。
当然実質的な資産は減少します。
預金にいれておけばおくほど、実質的な資産は目減りするということです。
預金残高は増えますが、生活費が高くなれば意味がありません。
毎月毎月せっせと貯金しても、減っていくのでは悲しいですよね。
だから、インフレに強い資産に変換する必要がでます。
世界の金持ち父さんはそうしています。
インフレに強い資産とは、不動産、株です。
ものの価値が上昇するとともに、株価や地価もそれを織り込んでいくからです。
なんで、こういう状況下で資産運用実績を出す基本は、円預金の割合を減らすことです。
いかに年率5%以上(理想は15%以上)ににもっていくかのスタートはここです。
まちがっても、定期預金で満足してはいけません。
だったら、国債を買ったほうがましです。
日本の銀行は、国債で運用するしか能がないんですから。
資産運用の構え
宝くじにあたったら、何につかおうか・・・
そんなことは考えるだけむなしく、時間がもったいないですが、
発想というか、構えとしては、
複利で運用するというのが基本でしょう。
宝くじでなくとも60才になる前に、ためておきたいラインは、最低1億です。
現実的に、かなり固い線で考えるとそうなるはずです。
そして、最低年利5パーセントでまわすことを考えます。
運用によっては、平均10%以上でまわせるでしょうが。
もし、1億円で、5%の運用であれば、1年後には1億500万円です。
500万円の利益です。
翌年もまったく使わずにまた、まわす。
すると、1億1025万円です。
仮に、利益を全部使ってしまう。
500万円を1年で使ってしまっても、(月41万6666円使っても)
元の1億円は減りません。
構えというか、基本的な思考はそうなります。
では、どうやってその運用実績を達成するかです。