障害年金サポート@社労士のブログ -77ページ目

無年金の問題とは?

最近よく取り上げられるのが“無年金”の問題である。

無年金とは何? その問題点は何? という漠然とした疑問と不安をもつ人はどれくらいいるだろうか。

なかなか統計的な数値把握が難しい問題だ。

何故かといえば、疑問点や漠然とした不安はあるものの表面に出てこない場合が多いと思われるからである。

それでは、どうして表面化しないのだろうか?


昭和36年の『国民皆年金』スタート後、当初対象外とされていた外国人が昭和57年に、会社員の妻が昭和60年に、また、学生が平成3年にそれぞれ強制加入となって、文字通り国民皆年金制度の確立がされてきた。

しかしながら、国民皆年金制度の谷間で、いろいろな事情から年金の受給できない人たちが生まれている。


無年金の背景としては、まず国民年金の被保険者の約4分の1の人が滞納者や免除申請をした者という、いわゆる『年金の空洞化』が進んでいる現状があるからだろうか。

無年金の主な原因としては次のようなものが挙げられる。

 ①保険料の納付要件を満たさないために無年金となった人

   (また、未納期間が多いため、年金額が非常に少なく、生活に窮する人も数多くいる状況有り。)

 ②障害者であっても、その障害の程度が受給基準に満たないために無年金となった人

 ③理解不足や手続漏れなどから無年金状態となっている人

   障害者の場合のカルテがない、事後重症による請求手続を65歳までに行なわなかった等も含まれる。


そこで一番の問題となるのは、受給要件を満たさないことが明らかな人ではなく、受給要件を満たしているのに受給できない人たちである。

例えば、次のようなケースである。

 ①障害基礎年金の現況届の内容が、2級に該当しないとされる場合

 ②医療機関の認識の違いから診断書の不備がある、あるいは診断書を作成して貰えない場合

 ③カルテがないため、初診日に関する証明書が取れない場合

 ④行政窓口の誤認や申請者の理解不足によって請求ができない場合 等々


それでは、どうしたら無年金者を減らすことができるだろうか?

無年金の問題には、納付要件を初めとする受給のための制度上の要件と、社会的なハンディをもつ人の障害の状況等の概念整理や基準の明確化の問題があると思っている。


無年金者をなくすためには、国や地方自治体の公的年金制度内容の徹底した説明(広報宣伝活動)が必要と思っている。障害者、学生、そして若者達の制度の理解を確実に手助けできる場の提供方法をどうしていくべきかにつき皆で考える時期が来た、と私は感じている。


( 大 鷲 )




障害年金とはなにか

今日は、「そもそも障害年金ってなに?」という話です。


公的年金には、全ての国民を対象とする国民年金、民間の会社等で働く人を対象とする厚生年金、公務員等を対象とする共済年金があります。


障害年金は、これらの制度に共通して備わっている公的年金のひとつで、病気や怪我により一定の障害を負ったことで、仕事などの社会生活や日常生活を送る上で困難がある人に、生活保障として支払われる年金です。


公的年金は「老齢・死亡・障害」を保険事故としていて、これらの要件に該当したとき給付を受けられる公的な制度です。


ところで、ここでいう「障害」とはなんでしょう。


障害年金をめぐる誤解はたくさんありますが、なかでも一番大きな誤解は、もしかするとここにあるのではないかと感じることが多々あります。


「障害」の一般的なイメージとしては、目が見えない、耳が聞こえない、腕や足がないなど、いわゆる「五体満足ではない」というものがあるのではないでしょうか。

だから、たとえば重い内臓疾患のある人が障害年金を受給できるという発想が、本人にも周囲にも、医療従事者にもない。


そもそも障害とは、ある傷病(病気や怪我)があって、それがさまざまな困難を引き起こす、この困難をいうものだと、個人的には解釈しています。

障害はさらに、機能障害、能力障害、社会的不利に分けられます。


たとえば骨折して(傷病)、痛みやしびれが出てきて(機能障害)、作業ができなくなり(能力障害)、仕事に就けなくなった(社会的不利)といった具合です。


繰り返しになりますが、障害年金は、病気や怪我により一定の障害を負ったことで、仕事などの社会生活や日常生活を送る上で困難がある人に支払われる年金です。


したがって、どのような傷病であっても、その結果、仕事や日常生活に支障が出て、その状態が継続すると認められる場合には、障害年金の対象になります。


具体的には下記のようになります(障害年金の診断書の分類より)


・眼の障害

・聴覚、鼻腔機能、平衡機能、そしゃく・嚥下機能、言語機能の障害

・肢体の障害

・精神の障害

・呼吸器疾患の障害

・循環器疾患の障害

・腎疾患、肝疾患、糖尿病の障害

・血液・造血器、その他の障害


ほぼ全ての病気や怪我が、その病気や怪我を原因として起こってくる障害の状態や程度によって、障害年金の対象になる、ということを多くの人に理解していただき、まずはそのことを頭の片隅にでも置いておいていただければ、受給漏れはずいぶん少なくなるのではないかと思います。


(加賀)

障害年金に関する法改正

障害基礎年金の子の加算、障害厚生年金の配偶者加給年金の要件が改正されました。

ただし、施行日は来年、平成2341日です。参議院、衆議院とも全会一致でした。


http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/174/meisai/m17405174013.htm



障害基礎年金の受給権発生後の子の出産(胎児の出産については現行法で加算)、受給権発生後の子としての養子縁組は、対象外でしたが加算対象に改正されます。障害厚生年金についても、受給権発生後の婚姻について配偶者加給年金が支給されることになります。遅すぎた改正ですが、喜ばしいことです。


尚、遺族基礎年金、老齢厚生年金の配偶者加給年金に関して改正はありません。(死亡時点での、または受給権発生時の生計維持関係で判断されます)


(1)障害基礎年金の子の加算の改善

障害基礎年金について、年金を受給した後に子を有するに至ったときにも加算を行うものとする。


(2)障害厚生年金、障害共済年金の配偶者の加算の改善

障害厚生年金について、年金を受給した後に65歳未満の配偶者を有するに至ったときにも加算を行うものとする。(障害共済年金についてもこれと同様の改正を行う。)



事後重傷のような請求が要件ではなく、その時点で権利が発生し、受給には受給者の届出が必要になります。


年金機構から対象となる方への通知等が、適切にされるのだろうか気になるところです。


本人の個人の世帯状況等を把握できるのは市町村なので、不安はありますね。


受給資格のある方が不利益にならない対応が望まれます。


大庭