DNAの性質が明らかになってきたことで、
進化論の弱点をカバーするための仮説が
立てられていました。

エラーって危険なだけでなく、
積み重ねていれば、
いつか役に立つって説明されていました。

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DNAの解析が進む中で、
発生・分化のメカニズムが明らかにされ、
これまで大きな話だった進化についても、
少しずつ理解が進んできました。

これまでは、
進化が複製時のコピーミスなどによるDNAの
突然変異の積み重ねで起こるものと
考えられてきました。

しかし、
盲目的な突然変異と
その自然選択の積み重ねによって、
どうして精巧な器官を作れたり、
別の種ができるのかが、
大きな謎でした。


これを理解するひとつの謎が、
転写制御ネットワークです。

つまり、
器官形成などが秩序立った遺伝子の働きで
行われるのであれば、
そのマスターキーとなる遺伝子の変化によって、
からだ全体に秩序立った大きな変化を
引き起こすことがあり得るわけです。


進化を理解するためのもう一つの鍵は、
遺伝子重複という現象です。

DNAの性質により、
しばしばゲノム上の一部の領域が
重複してコピーされることがあります。

これによって、
ある遺伝子が複数存在するようになれば、
その片方さえ正常に働いていれば、
もう片方が突然変異を蓄積して、
結果的に異なる性質をもつように
なってもとくに問題は起こらないでしょう。

そして、
新しくできたタンパク質が、
いつか外部環境の変化にともなって、
役立つこともあるでしょう。


生物のからだをよく観察すると
体節構造が基本になっていることがわかりますが、
これもゲノムのDNAの重複によると
考えられています。

ゲノムのDNAには現在一見何の役にも
立っていないと思われる領域が大量にありますが、
そのような領域の配列を調べることで、
遺伝子重複などの進化の道筋をたどることが
今後ますます詳しくできるようになるでしょう。

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遺伝子も転写エラーを起こしながら
環境の変化に対応できるように
上手い仕組みを備えているものだなって思います。

私がしてきた様々なエラーは、
将来のために何か役に立ったのだろうか?
変な勧誘や詐欺には引っかかり難くなったかも(笑)