SNA:初の自社養成機長 関谷さん、先月初飛行「意思疎通、集中して」 /宮崎
スカイネットアジア航空(SNA、宮崎市)に先月、初の自社養成機長が2人誕生した。自前の機長は、安定的な乗員確保と事業拡大のための同社の悲願。2人のうち、関谷(せきたに)洋平さん(37)は11月27日に機長としての初フライトを果たした。【種市房子】
副操縦士から機長に昇格して感じるのは、意思疎通の大切さという。操縦は副操縦士でもできる。しかし機長の肩には、安全かつ定時に運航する全責任がのしかかる。飛行前の整備士や地上職との打ち合わせ。飛行中の乗務員とのやり取り。天候や機体の具合、乗客の健康状態など細部まで聞き漏らさない。
「あやふやな情報が伝えられることのないよう、集中することがカギ」と話す。
東京出身。操縦士にあこがれたのは小学生の時。初めて乗った飛行機のごう音、離着陸の時の感覚、窓からの景色。新鮮だった。
20歳から自主的に自家用飛行機や事業用飛行機の免許を取り、同社に02年に入社した。03年に副操縦士の資格を取り、自社養成の機長候補に。1年8カ月の実習と審査を経て機長となった。
1日3便の運航を4日間続けて2日間休むのが通常パターン。緊張する勤務の日々を癒やすのが、ドライブと音楽だ。毎年「宮崎国際音楽祭」に足を運ぶほどのクラシック好きでもある。
飛行中は積乱雲や乱気流が発生するなど、自然との闘いだ。その猛威を払いのけ、目的地に乗客を降ろした時に一番やりがいを感じる。機長になり、目標ができた。「『あの人に任せれば大丈夫』と言ってもらえるキャプテン(機長)になりたい」
◇毎年2人ほど、今後も養成へ
SNAは05年策定の中期計画で、機長の自社養成を掲げた。業界全体で操縦士が不足することや、09年の沖縄線就航、10年の羽田空港再拡張といった事業拡大を見据えての計画だ。従来、機長は外国や他の航空会社の経験者を採用していた。今後は、業務提携先の全日空施設やニュージーランドの訓練所を使って毎年2人ほどを自社養成する方針だ。
国産初のジェット旅客機、国交省が人員倍増し安全審査
航空機の審査担当職員の3分の1以上を投入する異例の態勢で同機の安全性に目を光らせる。2013年に予定される就航を前に、「安全」をアピールし、海外への売り込みを後押しする狙いもあるようだ。
三菱重工業系の三菱航空機がMRJの量産に必要な型式証明を得るため、国交省に安全審査を申請したのは昨年10月。国交省の審査チーム(17人)は現在、愛知県の県営名古屋空港わきにある同省航空機技術審査センターで三菱側の技術者チームと毎日のように顔を突き合わせ、基本設計の段階からチェックを続けている。
旅客機の安全審査は、旧運輸省時代を含め、46年前に初飛行した戦後初の国産プロペラ機「YS―11」以来。しかもMRJは、軽量素材の炭素繊維や低燃費エンジンなど世界的最新技術が駆使されたハイテク機だ。
審査チームは主翼、胴体、油圧系統など各部位について審査項目の検討から始め、安全審査に多数の実績がある米連邦航空局から講師を招いたり、審査官を米国に研修に派遣したりして試行錯誤を続けてきた。
審査は厳格で、MRJの目玉の一つとされる炭素繊維を使った主翼構造の素材について、審査官から三菱側の技術者に「どう考えても資料が足りない」と怒号が飛ぶことも。審査チームをまとめる平井一彦・同センター所長は「炭素繊維の1本でも品質が確保されていなければならない。気の遠くなるような話」と打ち明ける。
審査チームは2013年に予定されるMRJの就航を見据え、今後、より詳細な設計や試作機の飛行試験などの審査を本格化させる。審査に万全を期すため、来年度は審査チームに23人を追加投入。航空機の審査を担当する職員の総勢113人のうち、40人が同センターに集結することになる。
MRJは、開発費の一部を政府が支援する国家プロジェクトだ。航空業界は燃料価格の高騰や運賃の低下により運航コストを下げる必要性に迫られている。三菱重工業では、MRJが狙う60~99席程度の小型ジェット機市場での今後20年需要を、5000機以上と予測している。
だが、販売予定価格が30億~40億円とされるMRJの現在の受注は、採算ラインの300機を大きく下回り、全日空の25機だけだ。米国や欧州など海外からの注文は不可欠で、受注を増やすには海外にアピールできる安全審査のレベルもポイントになる。
審査を統括する国交省航空局の幹部は「歴史的なプロジェクトに携われるのは名誉なこと。安全確保のため、製造国としての責任をしっかり果たしたい」と力を込めた。
JAL、チャンギ空港でチャリティーイベント-子どもたちに搭乗体験プレゼント
日本航空(JAL)シンガポール支店は12月17日、チャンギ国際空港ターミナル1で子どものためのチャリティーイベント「Love is in the air」を開催した。
同イベントは、飛行機に乗ったことのない子どもたちを同社のボーイング773機へ招待するもので、現地の旅行代理店などと共同で企画。コミュニティーセンターやムスリムチルドレンハウスの子どもたち約130人を招待した。
搭乗前には実物の航空券手渡され、客室乗務員が本物のフライトさながらに機内で出迎えた。子どもたちは座席に着いて、ケータリング業者が無償提供した機内食や客室乗務員が自前で用意したチョコレートを味わいながら、シートに付属したゲームやビデオを約2時間にわたって楽しんだ。参加した子どもたちは「機内食がおいしい」「ビデオもゲームも楽しい」と興奮した様子で口々に感想を話した。
JALの溝之上正充シンガポール支店長は「日本航空はこれまでもグループ企業全体を通じて、地域社会へ貢献する活動を行なってきた。シンガポール支店としても地元に密着し、地元の方に愛される会社になれるよう努力したい」と話し、今後もチャリティー活動を積極的に開催することに意欲を示した。
