ある日、どこかの界隈で
「せっかく遊んでくれてるのに!」
という私の言葉に、夫のエイスケが声を荒げる。
「遊んで『くれてる』って何だよ」
「お前、エイジの友達を何だと思ってるの?」
何って・・・だって学級も違うし、どちらかというと遊んでもらってる立場じゃない?
エイジを守ってほしかったし・・・それに・・・
ああ、私はビイタくんを通して、
『障害のないエイジ』の幻想を見ていたんだ···
だからビイタくんに喜んでほしかったし、彼が喜んでくれると嬉しかった。
一緒にいればエイジもいつかビイタくんのようになれる気がして・・・そんなことあるはずのないのに。
無意識の期待から生まれたのは
依存
比較
劣等感
焦り···
それすらも、今はもう残らない。