『しのゼミ』 -62ページ目

『しのゼミ』

日常で出会った「気付き・笑い・学び」を綴っています

「酒は穀気の精なり.微しく飲めば以て生を養う可し.過飲して狂酗に至るは,是れ薬に因って病を発するなり.人じん,附子,巴豆,大黄の類の如きも,多く之を服すれば,必ず瞑眩を致す.酒を飲んで発狂するも亦猶お此くのごとし.」

『酒は穀物の気の精である.これを少し飲めば養生によい.飲み過ぎると気違い沙汰を呈するようになるのは,薬によって発病するようなものだ.人参,附子,巴豆,大黄の類も,多く服用すると,必ずめまいを生じる.酒を飲んで発狂するのもこのたぐいである.』




「酒の用には二つあり.鬼神は気有りて形無し.故に気の精なるものを以て之を聚む.老人は気衰う.故に亦気の精なる者を以て之を養う.少壮気盛なる人の若きは,秖に以て病を致すに足るのみ.」

『酒の用い方には二つある.一つは神は気があって形体のないものであるから,酒を供えてお招きをする.二つは老人は元気が衰えるから,酒によって元気を養うがよい.元気壮んな若者は,酒を飲むと病気を引きおこすだけだから飲まないがよい.』




「勤の反を惰と為し,倹の反を奢と為す.余思うに,酒能く人をして惰を生ぜしめ,又人をして奢を長ぜしむ.勤倹以て家を興す可ければ,則ち惰奢以て家を亡すに足る.蓋し酒之れが媒を為すなり.」

『勤勉の反対が怠惰であり,倹約の反対が奢侈(ぜいたく)である.私は思うに,酒は人を怠惰にし,またおごりの心を長ぜしめるものであると.勤勉,節約が家運を興こさせることができ,怠惰,ぜいたくは家を亡ぼすもとである.この後の場合,酒がこの仲介をするものである.』

(「言志四録」佐藤一斎著/川上正光訳 講談社学術文庫)






<しの訳>

お酒は若いうちはあんまり飲まない方がいい・・・・・・・・・・・・・・って言われてもなぁ・・・

一斎先生はalcohol dehydrogenaseが遺伝的に低活性であったに違いない,イヤきっとそうに決まってる・・・
今年卒後3年目で西日本大病院の某臨床科に入局したSさん

日中は充実し過ぎなくらい充実し過ぎでハッキリ言っててんてこまい,

夜中は一か月に10日以上当直業務がまわってきて目もまわるほどの忙しさ.

こんなハズじゃなかったよ~~~と愚痴も出てくる.

今日は少し状態の悪い担当患者さんの手術枠が取れたので,

その準備に朝からてんやわんや.

あれを頼んでこれを電話して,

患者さんに話して納得してもらって,

家族のヒトにも呼ばれたり説明したり,

そいでまたあれオーダーしてこれ書いて・・・・・

・・・手術に至るにも,その裏では実はいろいろな手続きが要る.



この担当患者さんには胸水が溜まっているので,

手術前にそれを抜いてもらおうとするのだが,

外科に頼んでも「そんな急に言われても・・・」って嫌みの一つも言われるし,

それを指導医に言いつけても,

逆に「急に言ってもやってくれる訳ないじゃん・・・」と冷やかに言われる始末.

でもめげずになんとか外科の先生を説き伏せることに成功し,

っで次なる難関は,

抜いた腹水を細胞診に出して早めに病理で診てもらうこと.

「シノ先生・・・・・お願いします」

・・・まぁ,しょうがねーなー・・・

「・・・Sさんの頼みならやってやるけどなぁ・・・ポッキーを忘れずにな」

ポッキーひとつを握らせておけば,田沼意次的な病理はすぐにあえなく陥落し,これで第二段階も突破!.



これでなんとか外科と病理への根回しが済んで,

胸水穿刺に向かってさぁやるぞ!っとカルテ書いてオーダーして・・・とやっていたら,

指導医の先生から,

「結局手術せにゃならんのに,なんで細胞診を急ぐ必要があるの?」

と,この一日の仕事の意味を全部否定するような冷酷な発言があった.

とうとう堪忍袋の緒がブチッと切れたSさん,

たっぷりたまった濃厚な不満がじゅろろろーっという感じに溢れ出て,

「任せたってあんたが言ったんだから,もっとサポートしてよ!」ってな感じで指導医に喰ってかかるも,

「もっと経験積め!」って指導医の先生からバッサリ一言で冷たく片づけられた.



「シノ先生・・・くやしいよ~」

オー,ヨシヨシ・・・・・その「突っ走ってしまう」「一言多い」生意気キャラを大事にしなさい.
先日に妻と買い物へ近くのデパートまで出かけた時のこと.

偶然に(妻の)友人に出会した.

その友人のお子さん(女の子)は,うちの長女ちーちゃんと同い年なので,そのつながりもあってずっと親しくしているようだ.

久しぶりに会った様子で,妻と友人の間に積もる話が交わされたワケだが・・・




友:ひっさしぶりやね~

妻:ホントに

友:そう言えば,さっきここに来る前に見かけたんだけど,近所の小さい子供相手にご主人(=シノ)が遊んでるわって思ったんよ

妻:あれ?遊んでたっけ?

友:でもよく見たら,ご主人じゃなくていっ君(=シノ家長男・小6)やったんよ.ずんぐりした後ろ姿がそっくりで・・・

妻:いっ君は最近バカでかくなったからね

友:「おまえら,ちょっと集まれ~」って,小学校低学年の子達を束ねてね・・・

妻:小さい子や弱い子の前だと調子がいいのよねぇ

友:「あっちへ行くぞー!おれについてこい!」ってやってたよ

妻:ホント頭は空っぽなのよ

友:「一列に並べ!」って隊列組んでね

妻:うんうん・・・

友:近所の「登るな危険!」の看板のある崖があるでしょ?

妻:あ~,あの危ないとこ?・・・

友:あそこに行って,なんだかよじ登って遊んでたみたいだよ

妻:え~っ!・・・あの子はほんまにもう!

友:私の見るところ,いっ君は「しきり屋」ね

妻:しきるのはいいけど,遊び相手が同級生とか年上じゃなくて,けっこう年下が多いのよね~

友:面倒見がいいってことよ,きっと

妻:イヤそうじゃなくって,単に幼稚というか精神年齢が低いっていうか・・・

友:でもうっすらひげも生えてきたみたいだし・・・もう体は完全に一端のおっさんよ

妻:ハハハッ・・・そうね

友:どんだけ大きくなるのやら・・・楽しみね

妻:まったく誰に似たのやらあの性格・・・・・・・・・(ジロッ)




ハイ・・・・・多分わたしに似てます・・・・・すいません.
同級生で近所で開業中「ラン・クリニック」の嫌な噂を聞いた.

クリニック受付の女の子の件である.

通常は受付に二人いるのだが,

そのうちの一人が「笑顔無し,愛想無し,思いやり無し」の三無主義を貫いている様子.

で,患者サイドへの対応がきわめて事務的で高圧的に感じるらしく.

そうなると近所のうるさがたは,

「あの子がいたんじゃ,もう一回行く気がなくなる」
とか
「どういう教育してんだか・・・」
とか

平気でハーシュでキツイことを言ってくる.



自分はそんなことにけっこう鈍.

ランのクリニックに行ってもそんなことはほとんど気にならないというか興味がないというか・・・・・

まぁ作り笑い付で事務的に「そうですか・・ハイどうぞ」くらいの対応でまぁええかと思ってしまう.

そんなに言われるほどに態度ムカつく子なんていたっけ?

若い子だったら口聞いてくれただけでええんちゃう?・・・とも思うのはtooおっさん的か?.

あるいは,

笑わぬなら 笑かしてみせよう ほととぎす

ツンツンしてる子なら笑わせてあげればいいのに・・・

というのはtoo傍観者的か?.



しかし,

たかが受付されど受付はクリニックの「顔」.

患者側からすると受付と言えども立派なクリニックの一員である.

そんな「顔」が患者様に対して慇懃無礼な態度となると,今の世では恰好の攻撃の的になる.

悪い「噂」は「評判」を呼び,

その「評判」は悪い「レッテル」に育っていく時代である.

摘み取ることができるなら早いほうがいいかもしれん・・・・・

妻も「あの娘は向いてないかも・・・」と当然のように噂に加担し,

義母も「あの子はダメやね・・・」と全面人格否定するような按配で,

結局,かの受付嬢のこの界隈における社会的信用というか評判はガタガタで,

ムーディーズ格付けCaaで今後Caへの見直し検討中・・・といった程度らしい.

余計なことと放ってはおけず,

早速ランにメールでこの件をクドクドと伝えてみた.

自分はあんまり思わんが,クリニック受付が最低とのうわさが界隈に広がっておると.



すると・・・・・

ランからの返信メールには,

「どうもありがとう.実は彼女は自分(=ラン)の言うことにも反抗的で,すぐにでも解雇したいと思っていた云々・・・」

とあった.

う~ん・・・・・

やっぱ自分はヒトを見る目が相当甘いのかもしれん・・・・・
大学事務から,今後は出張に関わる手続きが変わります・・・っていう書類が回ってきた.

自分の場合は,年に10回以上は学会・研究会・打ち合わせ・会議のために出張しなければならない.

出張旅費は,たまに相手先や大学が出してくれることもあるが,多くの場合は自分たちの研究費から支払われる.

出張に行ったことにしてその出張費を着服する・・・といういわゆるカラ出張.

裏金の供給源だったりするので社会的に認知されるようになったのはよしとしよう.

が,その防止のために手続きが煩雑化する悪循環というかとばっちりをもろ受けて・・・・・

このやるせなさをどこにぶつけたらいいのやら.



さてこれまでの出張手続きとしては,どこにいくのかという証明になるパンフレットや冊子のコピー提出が出張前に義務付けられていたが,これからは出張時に配布された冊子・名刺などのコピーを出張後に提出することも求められる.

要は「ホントに行ったかどうか」という証拠を出せ!ということ.

こんな「性悪説」に則った物言いにはどうしてもムクムクムクッと反発心が湧いてくるが・・・

・・・それはひとまず置いといて,ここでは誰も真面目に考えてくれない「カラ出張防止策」をしのゼミ的に考えてみたい.



カラ出張防止策その1 行かないとマズイ!と思わせるGPS付き出張携帯持参法


まず出張届を提出すると,代わりにGPS携帯が手渡される.

それによって,出張時の行動がGPSにて監視される・・・というもの.

さすがに監視されてれば,行かないとマズイと皆が思うだろう.

厳しい事務方の場合は,出張日のGPS監視のみならず,抜き打ち的にその携帯に電話がかかってくる.

「もしもし・・・・・今どこにいらっしゃいますか?」

「え~っと・・・今は会場のメインホールにいますけど・・・」

「では,今のプログラムの進捗を聞かせてください」

「ちょうど今は〇〇先生の講演中で・・・」

「そうですか・・・じゃあその講師の先生の写メを送ってください」

「・・・しゃ・・・写メですか・・・」

「そうです.その写メはいまこの瞬間に会場にいる・・・という動かぬ証拠になります」

「・・・そりゃそうだけど・・・そこまでしますか・・・」

「あと,会場玄関の立て看板横での御自分の写真,あるいは今講演中の先生と握手をした御自分の写真も必要です」

「・・・っそ・・・そんなもんまで~?」

「それを写メで本日中にお送りいただいて,出張から帰った後にプリントアウトしたものを提出して頂ければステージ・クリアです」

ヒェ~・・・キビシ~~~~

でもここまでアホみたいにこだわったら誤魔化しなんて絶対あり得ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って誰もやらんか・・・




カラ出張防止策その2 行かざるを得ん!と思わせるデポジット払い戻し法


人質ならぬ「モノ質」をやり取りして,出張者を行かざるを得ん立場に追い込むというやり方.

自分の大切なものを,あらかじめ出張先に送っておいて,それを取りに行くという発想.

そうすれば,送ったものを自分の手元に戻すために,行かざるを得ん・・・となる.

もっとも効果的なのはやはりお金かな~.

出張先にデポジットとして出張費相当分程度をあらかじめ送金しておく.

そのデポジットは,出張先の受付で払い戻しますよ,というルールにしておく.

カラ出張や欠席すると,デポジットが帰ってこないので,損をしてしまう.

っで,出張最終日に欠席者のデポジットが参加者に大判振舞いされる.

たとえば閉会式後の玄関ホールに集まった出席者に対して,ホール2Fに陣取った主催者から欠席者のデポジットがバラ撒かれる.

ホラ~ッてな感じで,拾ってみろ庶民!ってな感じで,撒かれるお札を集まったみんなが醜く奪い合う.

これは盛りあがること確実!

果ては肩車したり人間ピラミッド作ったりケンカが起こったりでもうメチャクチャになって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って,これも誰もやらんか・・・




カラ出張防止策その3 どうしても行きたい!と思わせる出張地パラダイス法


発想を根本から変えてみると,出張=つまらないという図式を覆さなければいけない.

その為には,出張地について一考する必要があろう.

出張地が,どうしても行きたくなるような魅力あるものであれば,カラ出張云々に発想が及ぶことはなくなるのではないか・・・・・

っと言うことで,出張地の候補として挙げたいのが,



「ハワイ」



皆さまハワイへようこそ,実りある出張を従業員一同,心よりお祈り申し上げております.

こうなればみんな先を争ってハワイ便を予約して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って,ならんか・・・