子どもがゲームしかしなくなる理由 | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

ゲームについて重要な話をします。

子どもがゲームばっかりするようになる理由

 

を話しておきたいと思います。



子どもがゲームをする理由は、2つあります。

1つは、純粋な娯楽のため

もう1つは、現実逃避のためです。



ゲームが中毒性あって、のめり込んでいく仕様になっているのは事実だと思います。

やっているとすごい楽しい。

だからと言って、子どもはゲームにしか興味を示さないのか、っていうと、そんなことはありません。



子どもは、

・ゲームもやる

・工作もする

・絵も描く

・体も動かす

・音楽もする

・勉強もする

・研究や、実験もする

などなど、色んな活動に興味を示します。

これが自然な姿。



色んなことに興味を示して、つまみ食いして、しばらくすると、本当に好きな活動に出会えます。

子どもの心を捉えて離さないものに出会えると、それに没頭します。

しばらくしたら、飽きて違うのに移ります。





しかし、いつでもどこでも、ゲームをしている子どももいます。

他のことには一切、興味を示さず、何かに取り付かれたようにゲームをしてる。

一心不乱に没頭しているのと、現実逃避でゲームをしているのは、ゲームをしている姿では見分けがつきません。

どうやって判別するかと言えば、ゲームをしていない瞬間の表情や、コミュニケーションです。



どれだけゲームをしていようとも、ゲームをしていない瞬間は必ずあります。

ご飯は食べるし、トイレにも行くし、寝るし、起きます。

そういう時の子どもの姿を見るんです。



一心不乱に没頭している時は、ゲームから色んなことを吸収しているはずです。

しかし、現実逃避でゲームしている時は、安心感しか得ていません。






じゃあ、

・ゲームもする子

・ゲームしかしない子

がどうやって、分かれるのか。

 



その分かれ目は、

「子どもがゲームをしていない時の、親のコミュニケーションの取り方」

にあります。



ゲームは中毒性があります。

やれば楽しいし、ハマります。



子どもがゲームをやっていない時に、ここぞとばかりに、

「そろそろ、勉強でもやったら?」

とか、

「そんなにゲームばっかりやっていて大丈夫なの?」

とか、子どもにとって痛いところを突くとしますよね。



もうね、正論すぎて子どもは、ぐうの音が出せません。

ぐうの音が出せない、ということは、子どもの方も、親同様に、

「勉強をしなければいけない」

「ゲームばかりしていてはいけない」

という固定観念を持っています。



でも、感情はゲームに向けられているから、やっています。

親から、勉強をすすめられたり、ゲームについて嬉しくないことを言われたりすると、純粋に

「うるさいな」

って思います。

ほんとに。



頭ではわかっています。

でも、頭でわかっていることを指摘されることほど、子どもにとってムカつくことはありません。

 

正論はムカツクのよ。



「分かっているなら、やればいいのに」

って思うかもしれません。

それもまた正論で、子どもを追い詰めていきます。



親がゲームをしていないのであれば、ゲームに関して言えば、子どもからしたら親は外野です。

子どもの世界から、外の世界(=親)を見た時に、

「また何か言われそうだなー」

「嫌だなー」

みたいな気持ちが湧いてきます。



子どもが持つ外の世界に対する印象が曇ってきて、いや~な感じになります。

嫌な感じがするところには踏み込みたくないわけです。

ゲームしている間は、楽しいし、心も落ち着くから、ずっとゲームをしていたいんです。



ここが超大事なところ。



親が外野でごちゃごちゃやると、それに合わせて、ゲームが子どもの心のオアシスになっていきます。



『ゲームが子どもの心のオアシスになる』



これがどういう意味か、お分かりいただけるでしょうか。

子どもは親を信用できなくなってきているんです。

「親は、自分の気持ちを分かってくれない」

「親は、いつも自分にとって嫌な関わりをしてくる」













「ゲームの世界に逃げよう」
「ゲームだけが心のオアシスだ」


って思って、ゲームばっかりやるんです。

子どもが親との関わりに安心できなかったり、家庭の中で居場所が無くなると、ゲームの世界への逃避を始めます。

 



子どもの心のオアシスがゲームだけになっている、ということは、

 

ゲームに依存している

 

っていうことね。


 

すなわち、

「子どもがゲームに依存している」

ではなくて、

「親が、子どもをゲームに依存させている」

っていう構図なんです。



子どもにとっての外界を、子どもにとっての都合の悪いものにしちゃったから、子どもがゲームの世界から出てきたくなくなったんです。

もちろん、ゲームだけが友達状態なので、勉強なんてやりません。





じゃあ、どうすればいいのか、っていう話です。

子どもがゲームの世界に引きこもらないためにも、子どもがゲームの世界に引きこもってしまった時も、やることは同じです。



『遊びの解放』



です。



なんで、「遊びの解放」をすると、子どもがゲームの世界にこもらなくなるのか?っていうと、理屈としては簡単な話です。

・親子の時間が心地よいものになる

・家庭の中に、子どもの居場所(=自分らしく振る舞える時間、場所)ができる


だから、

 

「子どもがゲーム世界に閉じこもる必要が無い」

 

言い換えれば、

 

「子どもが家庭内で親との繋がりを感じられる」

 

ってことです。



要するに、子どものありのままを受け止めましょ、って話です。

言うがやすしきよし、っていうことで、『遊びの解放』を実践するのは、今までの思い込みを乗り越えなきゃいかんので、ちょっぴり勇気がいります。



「子どもがゲームをやめた時に、『ここぞ!』とばかりに色々と言わない」

っていうことです。

いつも通り、接してあげるんです。



ゲームや、勉強については言及せずに、

「お疲れ~、ご飯食べる?」

「なんか楽しそうにしてたね~」

「さっき○○(兄弟)がさ~」

「今日は、ママはお出かけだってさ~」

「今日は、21時から見たいテレビあるんやろ?それまでにお風呂入っときや~」

みたいな。

子どもがゲームをやっている時と、やっていない時で、子どもの痛いところを突かずに、親が態度を変えなければ、子どもは居心地の良さを感じます。



『遊びの解放』は、子どもの遊びに、いちいち口を出さない、制限を設けない、親が管理しない、っていうこと。

子どもがやっていることは、子どもにお任せしましょ、ってこと。



子どもが親子の時間や、家庭の中で居心地がよくなってくると、好奇心が目覚めていきます。

自分を守る必要がなくなるから、ゲームが心のオアシスじゃなくて、

親が、家庭が、心のオアシスとなる

んです。

 

もうほんと、それがめちゃくちゃ大事。

 

親がちゃんと子どもとの心の繋がりを作って、親との時間、家庭にいる時に心のオアシスとしてもらえるようにしていく。

親や、家庭が心のオアシスとなれば、子どもは親子関係や家庭を拠点にして、少しずつ意識や、活動範囲を広げていきます。



そしたら、

「ゲーム"しかしない"子」

から、

「ゲーム"もする"子」

に変わっていきます。





子どもへの関わり方は、基本的には都合の悪いものを排除しようという働きかけじゃなくて、都合の良いものを増やしていこうという働きかけです。

ここまでは、ゲームを中心に書いてきましたが、テレビや動画の場合も考え方は同じです。

テレビや動画を悪者にして排除しようとすると、子どもとの信頼関係にヒビが入ることがあります。



子どもが楽しんでいるものは、温かく見守っていてあげるか、子どもと一緒に楽しむのがオススメです。

それが『遊びの解放』です。

 

 

 

 

 

この話は、ゲーム依存にも絡む話なので、ぜひこの辺も読んでおいて~!

 

ゲーム依存は、ゲームが引き起こすんじゃない

 

 

 

 

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