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【関連記事】auビデオパスがキャリアフリー化、映画好きは全員ダウンロードすべし
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ビデオパスユーザーが東宝シネマズを利用すると
通常680円のポップコーンセットが100円で買えてしまう。
鑑賞券1枚につき1セット限定ではあるが
通常1,800円の鑑賞料金がauマンデイで1,100円になった上に
ポップコーンセットを付けてもプラス100円。合計1,200円とは。
値引き無しなら2,480円なので半額以下である。
14日はシネマズデーと重なっていたので実施していることに気付かず
東宝で1本観ていたのにスルーしてしまった。
昨日の「ミスター・ガラス」は無事1,200円で山盛りのポップコーンと鑑賞。
無料体験中でも画面を見せるだけで値引きは受けられるので
来週28日か2月4日に東宝シネマズで映画を観る予定の方はダウンロードしておくべし。
当BLOGでは何度も書いてきたが、もともとビデオパスは価格（月額562円）の割には
コンテンツの数も少なくなく、東宝シネマズとの連携もかなり美味しいので
東宝を良く利用する映画好きならば絶対に入っておいて損なし。
▼映画「ミスター・ガラス（GLASS）」シャマラン流ヒーローサーガ完結
公開中■映画：ミスター・ガラス
「シックス・センス」のM・ナイト・シャマラン監督が
「アンブレイカブル」「スプリット」に続く物語として制作した
サスペンス・スリラー「ミスター・ガラス」が公開中。
スーパーヒーローの存在を研究する精神科医のもとに集められた3人の男を
「アンブレイカブル」のブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、
「スプリット」のジェームズ・マカヴォイが演じる。
ブルース演じるダンの息子ジョセフ（スペンサー・トリート・クラーク）や
ガラスの母親（シャーレイン・ウッダード）、多重人格者のケヴィンに
シンパシーを抱く少女ケイシー（アニヤ・テイラー＝ジョイ）など、
個々の作品で印象に残ったキャラクターは皆配役を変えずに登場するので
「アンブレイカブル」の公開された2000年から19年後が舞台の本作は
老いたブルースだけでなく、作品全体から歴史を感じる。
ちなみに、エンディングはあともう2、3本続きそうな気配も見せているが
本作を流行りのユニバース化するつもりはないらしく
ヒットする・しないに関わらず本作を以てシリーズは完結すると明言している。
シャマランは現在、NetflixやAmazonに対抗してオリジナルコンテンツ制作に乗り出した
Appleと手を組み新作テレビシリーズに取りかかっている。こちらも期待。
＜鑑賞前の注意＞
まず最初に断言しておく。
本作は「アンブレイカブル」「スプリット」の2作を観ている人に向けて作られており
単独での鑑賞には不向き。本作を起点にして前2作へ遡る鑑賞スタイルもお薦めしない。
よほどのファンは別として、19年前の「アンブレイカブル」を
事細かに記憶している方は少なかろうし、
素直に2作の復習をしてから劇場に足を運ぶべし。
特に「アンブレイカブル」との結びつきが強く、うろ覚えではお話にならない。
私は手持ちのDVDで「アンブレイカブル」だけ復習してから観たのですんなり楽しめた。
事前に観ていなければ3割4割は面白さが減っていたに違いない。
どうしても見返す時間がないという方には、下で前2作のネタバレアリ紹介を掲載。
＜主要人物の「それから」＞
どんな事故でもかすり傷ひとつ負わないデヴィッド・ダン（ブルース・ウィルス）。
「アンブレイカブル」ではスタジアムの警備員をしていたが
現在は息子のジョセフと共にホームセキュリティの会社を運営している。
デヴィッドをヒーローとして覚醒させた無類のアメコミコレクター、
イライジャ・プライス（サミュエル・L・ジャクソン）は
事実を知ったデヴィッドと決裂した後、精神病院に収監。
定期的な鎮静剤で暴力的な態度や危険思想は停止し、無気力なまま日々を消化している。
生まれつき骨形成不全症を持つイライジャは些細なことで簡単に骨折してしまうため
周りから「ミスター・ガラス」と呼ばれている。
24人もの人格を持つケヴィン・ウェンデル・クラム（ジェームズ・マカヴォイ）は
次なる獲物を捕獲して上機嫌。
逃げ出さないように廃工場に監禁し、街へと繰り出したところでデヴィッドと出会う。
身体の一部に触れただけで犯罪者を見極められるデヴィッドは
ケヴィンの犯行を確信し後を追う。
デヴィッドとケヴィンが闘っている現場に駆けつけた謎の組織により二人は捕まり、
フィラデルフィアの精神病患者専門施設へと入れられることに。
そうしてデヴィッド、ガラス（イライジャ）、ケヴィンの3人が揃った。
＜シャマランの考えるヒーロー像＞
本作の肝は、デヴィッド、ガラス、ケヴィンの3人は
アメコミに登場するヒーローのような存在か否か。
現実にヒーローは存在するのだろうかと問い掛ける。
少なくとも精神科医は「そう思い込んでいる」だけの患者だと思っている。
出自を辿り、幼少期のトラウマを詳らかにすれば必ず原因を特定できる。
彼らが特殊能力だと思っていることをひとつずつ検証し、
直感による犯行現場の特定も、人格交代による肉体の変化も
全て科学的に説明がつけば正常に戻る、と。
「X-MEN」などに代表されるように、
アメコミヒーローの多くは哀しい生い立ちであることが多い。
周囲から差別され疎まれることで覚醒した能力を
空想の中で昇華させた活劇がアメコミであり、
現実世界ではただの精神疾患でしかない。
コントロール下に置きながら女医の瞳が不安そうに見えるのは
彼らの中に医学的に解明できない何かを見ているのだろうか。
＜GLASSとは＞
本作の原題は「GLASS」、邦題は「ミスター・ガラス」である。
配給会社はサミュエル・L・ジャクソンがキーパーソンであると知らせたくて
補足の意味でこの邦題を付けたのかも知れないが
人物名に絞ってしまったことで、このタイトルが持つ多くの意味を
削いでしまったのではないかと思う。
GLASSとはミスター・ガラスのみを指しているのではなく、
万華鏡のように多くの人格を持つケヴィンの複雑さや、人を傷つける凶器や、
人と違う自分を畏れ、殻に閉じこもってしまっている世界中の誰か。
硝子のように繊細な心を持つ、まだ見ぬヒーローをも指しているように私には感じられた。
これ以上書くとネタバレになってしまうので書かない。
＜信者上等、シャマランはやはり最高だ＞
総合的な完成度よりも一部が極端に突き抜けているのが
シャマラン作品特有の面白さであり、
本作でも細かいことを気にし始めたらキリがないほど粗はある。
最初から3部作の構想だったかどうかも疑わしい。（多分後付けだろう）
しかし、私はガラスの投げたメッセージを受け取った一人として
この3作品をマーベルやDCとも違う、シャマラン流ヒーロー映画として
「アメコミ映画の私的傑作選」に加えたい。
ラストシーンでは涙腺が緩んで泣きそうになった。
Blu-rayが出たら是非とも3作入りのBOXで出して欲しい。
映画「ミスター・ガラス」は現在公開中。
▼ネタバレありの前2作かんたん復習
アメコミが大好きで収集家でもある
イライジャ・プライス（サミュエル・L・ジャクソン）は生まれつき骨が弱く、
ちょっとしたことでも骨折してしまうため
周囲から「ミスター・ガラス」と呼ばれている。
一方のデヴィッド・ダンは、生まれつき一度も病気も怪我もしたことのない男。
列車の脱線事故でも、ダンを除く乗客全員が死亡したが
ダンはかすり傷ひとつ負うことなく帰宅した。
ニュースを見たイライジャは、ダンのような男を待っていたと彼に近づき
「ヒーローになれ」とけしかける。
己の能力を自覚していなかったダンも次第にその気になり、
息子の薦めもあってついにヒーローとして一歩を踏み出すが
そのことをイライジャに報告に行くと、
彼の部屋には火災や爆破といった大事故を報じる大量のスクラップ記事が。
そう、全ての事故はイライジャが起こしていたのだ。
【紹介記事】哀しい共鳴。映画「スプリット」より超短縮して再掲。
多重人格者に誘拐された3人の少女の恐怖を描いたスリラー。
「ヴィジット」で原点回帰を果たした後の作品ということで、
「不気味」「怖い」「不思議」「泣ける」「笑える」を全てミックスした
シャマランブレンドが全開になっていて、ファンとしてはこの上なく嬉しい。
神経質な男、9歳の少年、物腰の柔らかな女性まで
特殊メイクもCGも使わず次々に人格が切り替わるマカヴォイは圧巻。
個々の特徴がはっきりと演じ分けられていて、目線だけで誰になったのかが分かる。
解離性人格障害を生む原因のひとつに、幼少期のトラウマが挙げられる。
他人と馴染めない少女ケーシーもまたトラウマを抱えており、
連れ去ったケヴィンも、連れ去られたケーシーも
「自分を変えたい」と強く願っている点では、実は似ている。
そうとは知らずに出会った加害者と被害者、
二人の哀しい共鳴がこの映画の最大の見どころだ。
エンディングでは誘拐事件の顛末を伝えるニュースがテレビから流れていて
それを見ている男としてブルース・ウィリスが出て来る。
彼の名はデヴィッド・ダン。「アンブレイカブル」の主人公である。
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