様々な悩みに関係する自律神経について　その2　交感神経

交感神経：心身を覚醒させる「アクセル神経」の役割と、バランスを保つ方法

交感神経は、自律神経系の一つであり、「闘争・逃走反応」と呼ばれる、心身を戦闘態勢に切り替える働きをします。「アクセル神経」とも呼ばれ、活動モードに入った際に優位に働き、心拍数や血圧の上昇、呼吸の速化、筋肉の緊張などを引き起こします。

交感神経の主な役割

交感神経と副交感神経のバランス

交感神経と「ブレーキ神経」と呼ばれる副交感神経は、常にシーソーのようにバランスを保ちながら働いています。交感神経が優位になる「fight or flight」状態と、副交感神経が優位になる「rest and digest」状態を、状況に応じて適切に切り替えることで、心身の健康が維持されます。

交感神経のバランスが乱れると起こる症状

慢性的なストレス: 仕事や人間関係など、慢性的なストレスを感じると、交感神経が常に優位な状態となり、以下のような症状が現れます。
- 動悸
- 息切れ
- めまい
- 肩こり
- 頭痛
- 不眠
- 便秘
- 下痢
自律神経失調症: 長期にわたって交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、自律神経失調症を発症する可能性があります。上記のような症状に加え、以下のような症状が現れます。
- 不安感
- 抑うつ感
- 倦怠感
- 食欲不振
- 集中力低下

交感神経と副交感神経のバランスを整える方法

規則正しい生活: 睡眠不足や夜勤などの不規則な生活は、交感神経の優位状態を招きやすいため、規則正しい生活を心がけましょう。
適度な運動: 運動は、交感神経を活性化し、その後副交感神経を優位にする効果があります。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。
ストレス解消: ストレスは交感神経を刺激するため、適度にストレスを解消することが重要です。趣味に没頭したり、音楽を聴いたり、友人と会話をしたりするなど、自分なりのストレス解消法を見つけてください。
質の高い睡眠: 十分な睡眠は、副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせる効果があります。毎日6～8時間程度の睡眠時間を確保しましょう。
腹式呼吸: 腹式呼吸は、副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせる効果があります。ゆっくりと息を吸い込み、お腹を膨らませ、ゆっくりと息を吐き出すようにしましょう。
ヨガや瞑想: ヨガや瞑想は、心身をリラックスさせ、交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があります。