どこ鉄88 〜限られた視野のなかで | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。




今回は非常に長いので、単刀直入に始めていきたいと思います。




まずはお久しぶりの、奥村そらさんからの1枚。

そんなに近づかなくても。




SL(蒸気機関車)ですね。



ボディ右側で白飛びしている□□は、本来なら所属機関区などを示す札が入っている部分ですが、見えないのは仕方ない。

というか博物館に展示されている系の車両でしょう。



まずは大宮にある鉄道博物館を調べるか…


機関車より注目するのは、向こうに見える天井。

この天井を探し出したい所ですが、それにしても画角が狭すぎて「難儀しそうだよ」と返信したところ、ペロっと2枚目を送ってくれました。

機関車のナンバープレートはキッチリ消されているけど、建物の様子がわかりやすくなったぞ。ありがたい!



実のところ僕はSLの型式にはそれほど詳しくないのです。この機関車も、国鉄時代に製造された国産のSLだという事が分かるのみ(明治時代など外国から輸入された古い機関車とは違う、という程度)。



まあ、この際型式名はどうでも良いので、鉄道博物館(てっぱく)でこのような場所を探し出します。大事なのは建物の様子だ!





しかし。

てっぱくで車両が展示してあるゾーンは、ご覧の通りの天井高さ。(2013年鉄夫撮影)。



ホームページで他のゾーンにSLの展示はないかと捜索。


この、端っこにあるC51はどうだ?


違ったか。



問題写真↓

鉄骨でガッシリ組まれた屋根と、向こうには木目を生かした屋根の空間がとなり合っている。

けっこう新しめの建物のようだな……




さて、他の有名な鉄道系博物館といえば、名古屋のリニア・鉄道館と、京都鉄道博物館。どちらも新しい施設です。




リニア・鉄道館はどうだ?

ここも違うか…!





次は京都鉄道博物館。ここは歴史ある扇形機関庫が残る、SLの宝庫。期待できるかも!

扇形機関庫は屋外だし歴史ある建物だから、室内に展示されている機関車を探そう……




しかしSLの数が多すぎて難儀。


室内、と呼べる場所の展示はここだけのよう。

全然違うな……!






さあ、弾切れだ。







どうしよう。





「蒸気機関車 静態保存 一覧」で検索、ざっくりとした網ですくう作戦に切り替え。



画像を奥の奥まで眺め続け、

最も奥底にある無慈悲な言葉が作戦失敗を告げます。





うーむ!




…ならば直接、SLを運行している鉄道会社を当たり、展示していそうなスペースを探すか?





そこでまず思いつくのが、そらさんの地元を走る大井川鐵道。SLの動態保存では第一人者の有名ローカル私鉄です。




しかし、拠点となる新金谷駅・千頭(せんず)駅付近を捜査しても、


問題写真のような新しい展示スペースは見つからず。



おかしいな…いい線だと思ったんだけどな(気づくの遅いけど)…?




SLを模した駅舎で有名な、栃木の真岡鉄道はどうだろう?

おっ!駅のそばに展示してありそうなスペースが!!



これは期待できるぞとアプローチ。

クーッ!惜しい!けど違った!けど惜しい!




やはり博物館系よりは、保存運転している会社の沿線どこかの展示スペースという線が濃そうだな……。




日本全国に点在するそれらを、全部探していくか?それは面倒だから嫌だな……。





ここまでで大分、心が折れかけていますが、そらさんから頂いている「菅野さんが解いてくれたら、Facebookにお出かけの投稿をしよう!」というワクワクしたメッセージが頭をよぎります。




楽しい思い出の投稿をしたいのに、僕のせいで我慢させている状態。




事前のSNS投稿を警戒する方々が出てきている中で、事後の投稿にまで悪影響を与えるとなると某会長がまた目を光らせて(略)!!





何としても早く解かなければ。




よし、覚悟を決めよう。

この機関車の型式を割り出して、それを元に精度の高い捜査をしてやる。




「蒸気機関車 型式一覧」で検索。

素晴らしいページを発見。


この素晴らしいリストの中から、問題写真の機関車と近いものを探していくわけですが、、



・煙突の形

・前照灯の形

・ボディ両側に張り出した板の形状

・ボイラー(と煙室)から下に張り出してくる部分の斜めっぷりと四角い箱

・そのほか装飾の有無


これらを全部一度にチェックするのは、なかなかに難しく。(だって全部黒いんだもん)

例えばこの中では、C57とD50は前面下部に金色の装飾があったり、ボディ両側に張り出した板の形状はC62以外は全て違う…などなど。




ハイレベルすぎる間違い探しの末、C11 C12 C56 C62 この4型式いずれかではないか、まではどうにか絞り込みました。




よし、まずはC11から。

「C11 展示車両」で検索。

あーっ!あの屋根!!!




すかさず記事の中へ。


ナヌ?2020年11月オープンだと??




他の記事でも調べると、新駅「門出駅」開業と同時に、この施設もオープンしたようです。


これは知らなかった…また新しい施設か!!




先ほどあっさりスルーした当該地点へ。

ここか…知らなければ見過ごしますなこれは!




では改めて、元の写真↓


ようやく辿り着いた写真↓

大井川鐵道・門出駅隣接の、KADODE OIGAWAに展示されたC11型蒸気機関車、確保!!!




「地元にSLが走っている」のを知っていたのに、また大変な苦労をしてしまった……。



まあこれで、お待たせした時間は終わりです!

そらさん、思うままに楽しいお出かけの投稿をしてください!






続きまして、未来さんからの1枚。

何この空間。ダンジョンですか?




「ホームの端に存在してたんだけど、何だろうね(笑)」とのメッセージもありましたが、本当に何だここは?




とにかく煤けたコンクリート空間で真っ先に思いつくのは、京成電鉄の京成上野〜日暮里間の地下にある廃駅・博物館動物園駅。



上野公園の敷地内にあり、昭和そのままの空間が残っている廃駅です。長らく閉鎖されていましたが、近年は一般公開されたりアートの展示があったりと、一般の知名度も上がっているのではないでしょうか。



とりあえず見てみよう。


うーむ、違うか…。

ホーム部分は除外するとして、ホーム以外の空間の煤けっぷりも問題写真とは一味違う↓


ホームとは隔絶された空間だもんな……

(それに鉄道マニアではない未来さんがわざわざ予約して廃駅ツアーに参加するとも考えにくい。当たり前の事)


天井に通る青いパイプなども調べましたが全く太刀打ちできず。

すぐさまこの写真だけでは無理だと悟り、もう少し広い画角の写真をお願いすることにしました。諦めの早さも大事!



快く送ってくれたのがこちらです。

………。



うん。少し広くなった。ありがとう。




地下鉄の、ホームの端っこにある、謎の空間ですね。




とにかく検索。

まあ、出てこないです。




新兵器のTwitter検索も、さすがにこの難題にはヒットせず。(今後別の問題で役に立ちそうな感触は

あり)




やはりまずは、写真をよく見てみよう。

丸で囲んだあたりの黒い線は剛体架線と言って、地下鉄ではよくある架線の張り方です。



そして四角で囲んだ謎の装置。

おそらく、ワンマン運転の路線特有の設備ではないか?(運転士に何か知らせる装置に思える)




……ワンマン運転の地下鉄のホーム端を片っぱしから調べる、なんてのは現実的ではないし自分のメンタルが心配。(地面・茂み・山の稜線などの見過ぎでよくメンタルをやられています。先ほどのSL間違い探しもギリギリ)




うーむ、どうしたものか。

……なんかカッコ良い写真に見えてくるのが腹立たしいぞ!




他の策も浮かばず腰が重いまま数日を過ごし、改めて語句を選び直して検索するか…と再開したところ。

あーっ!………って俺のブログかよ!!!




前回の記事にあの写真を貼っつけたばかりに!




がっかりしたのも束の間、この写真をもとに類似画像検索をしたら出てくるんじゃないか?と素晴らしい着想。冴えてるっ!


今までよりは質の高そうな写真が出てきましたが、、やはり甘くはなかった。敗北。





検索はあきらめます。




改めて写真をゾンビのような目で確認。

よく見ると、線路は左側に一本通っているもののすぐ壁であり、もう一本が見あたらない。

右側にあるとしても……いや扉も見えるし、あの奥にも謎の部屋があるんだろう。さらに右側に通っているとは考えづらい。




という事は……2層になっている駅か?




以前にも触れましたが、地下鉄は建設費を抑えるために公道の下に通っている区間が多いです(私有地の下だと地権者に対してお金が発生するため)。


その道が狭い場合、特に構造が大きくなりがちな駅を2階建てにして、私有地にはみ出さないよう建設するケースがたびたびあります。



そのような駅は、1つのフロアにホーム1面と線路1本だけの構造となる。




……この線じゃないか?




上下2層構造でまず思いつくのは、東京メトロ東西線の神楽坂駅。地上の神楽坂通りが狭いため、この構造になっています。




行ってみよう。

うーむ、違うか……。

(2層式の駅なので、下の階も確認)




他に思い浮かんだメトロ千代田線の根津・千駄木あたりの駅も確認しますが人違い。



構造的には良い感じなんだけど、、そうだ最初に確認した「ワンマンっぽい」という要素があったな。

東西線も千代田線もワンマンではない。




ワンマンで2層式……




ハッと思い浮かんだのが都営大江戸線の六本木駅。



ここの2層で下の階にあたる大門・汐留方面ホームは、地上からマイナス42.3mで深さ日本一を誇ります。

利用したことのある人は、延々と続くエスカレーターと階段に辟易した経験をお持ちでしょう。



よし行ってみよう。

↑先ほどの写真でワンマン運転士のための表示器が設置されている(仮定)から、電車が奥に向かって走るほうのホームから見てみます。

六本木という立地もあって、いちいち派手なんだよな…ホーム先端はこの先だ。


あーーーーっ!!!!!



あの柵の向こうの壁!!!



急いでもう一歩近づきます。

うう、見づらくなった……けどこの柵の穴は問題写真のものだろう!↓

これは……おそらく十中八九、間違いないだろう!



しかし、この空間そのものの画像を見つけるまでは確定とは言えない。




ストリートビューではあの先まで進めなかったので、改めて検索で画像を出してやる。場所が確定しているから勝ち筋だぞ!




しかし。




「六本木駅 謎の空間」のピンポイント検索もTwitter検索でも、全く見つけることができず。



ならば前面展望動画で、停車直前のあたりの景色から引き出してやろう。

暗いうえに肝心な方向が太いピラーで見えずイライラ。




続いて駅探訪動画という素晴らしいコンテンツを投入するも、肝心な場所ギリギリでホーム反対方向へクルッと歩き出す投稿主に「違う!その先だよ!引き返すならそこ覗いてからにしろ!」と画面越しの遠吠えを吐くのみ。クーッ!



どうやら、この空間を写真に収めた人は、出題者の未来さん以外に存在しないようです。



(写真撮る時、相当怪しかったんじゃないかな……)




これは、直接行くしかなさそうだ……。




〜〜というわけで行ってきます〜〜




続きはまた後ほど加筆します!




……違ったらどうしよう……




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


さあ到着。




この目で確かめてやる。





果たして合ってるのか?の緊張と、怪しい動きを周囲に悟られないための緊張が入り混じるなか、ついに現場へ。





………ヨシ!!!!!

t現場で変な声は上げられないのでイメージ)




では元の写真↓


リアルに仕留めてやった写真↓

妙な表情をしているのは大目に見てください。

せっかく営団SマークのTシャツを着ていったのに、そこまで入れる余裕なかったし!



とにかく都営大江戸線・六本木駅ホーム先端の謎空間、確保!!!!!





未来さんの写真で現地に行かされるのは、これで2度目です!もう勘弁してください!







ではまた次回。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!