どこ鉄 〜迷宮からの脱出 | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。



最近は再び伊豆のほうで、ドライテックの姉妹プロダクトとなる新しい透水性コンクリート「オワコン」の施工に汗を流しておりましたため、少し間が空きました。



(社長ブログよりその1)

(その2)


(こんなのも)



新しいプロダクト「オワコン」です。


?と思うようなネーミングでしょうが、「雑草・水はけの悩みをオワらせるコンクリート」という意味が込められています。



さらに、

もともとコンクリートにはCO2を吸収する性質があるんですが、このオワコンは使う材料を調整することによって、CO2を排出する量<吸収する量を実現できるという、まさに「地球温暖化をもオワらせる事ができる」機能を持ったコンクリートなのです。(しかも施工が簡単。僕でもできる)




しばしば地面の写真に悩まされている僕ですが、そんな事より地球の地面を健全になるよう変えていくこのお仕事に、微力ながら今後も邁進していきたいと思います。






さて、それでは世の中に何ももたらさないコチラをやっていきましょう。




まずは久しぶりの加瀬さんから、新しい1枚。

ほう。



都市部の駅、住宅が密集していますね。



何より注目するのがここ。

信号機の形。




先日、うんざりするほど信号機(踏切動作反応灯)を調べた時に覚えました。




これは東武です。




よしよし、確実に知識が身についてるぞ!





次はこちらを観察。

駅を出てすぐ踏切。



55キロの制限速度標識は、調べてもヒントとなる感じのものは見つからず。




東武で、駅すぐに踏切……

ホームの構造はおそらく島式ホーム……




東武鉄道は日本第2位の路線長を誇る大手私鉄なので、ドツボにはまると迷宮入りする怖い鉄道ですが、

まずは東武東上線の北池袋駅を見てみます。駅すぐに踏切のある島式ホームなのは、よく乗っていた埼京線から見えるから知っているぞ。



一発。



元の写真↓

東武東上線・北池袋駅、ターミナル池袋から1駅目で確保。





加瀬さんは「どこかに駅名が写ってたかな?」などと言っておられましたが、駅名が写っていない写真を当てるのが、どこ鉄です。よろしければ覚えておいて下さいね。






続いて、ヒザイさんからの1枚。

緑、急カーブ、線路の幅。

そこはかとなく感じる勾配感。





箱根登山鉄道の要素しかない。





ふもとの箱根湯本から登山開始。




では元の写真↓


追いついた写真↓

箱根登山鉄道・彫刻の森駅、ひとつの息も乱さず確保。




この路線は3度目の登場ですね。さすが関東屈指の観光地。



(なおヒザイさんからもう1枚頂いた船の写真は、まだ手をつけられておりません)






さて、最後はワッティさんからのこちら。今回もまだ解けていないまま書き始めています。

ドライブ中の車窓。



普通ならわざわざ写真を撮る人はいないであろうほどの、途中の景色。




もしこの写真を「旅の思い出」とか言って人に見せたら、、見せられた人は反応に困るぞ!




目立ったところのない山と緑の中で、最大の特徴は奥に見える高架橋。

これは、、架線柱が見えないから新幹線ではないな……新幹線だったらよかったのに。



高速道路かバイパスくらいの規格の道路か?

ただ地形の起伏や線路を越えるだけの、県道クラスかも知れない。




さて、まず鉄道要素で注目したのがここ。

架線柱が二重。



すぐさま思い出すのは以前の北陸(あいの風とやま鉄道)の架線柱↓

やはり似ている。



ワッティさんも北陸の写真を送ってきた事があったし、また北陸か!




全線捜索。

似たような景色は見つかるものの、正解には遠く至らず。




航空写真からでは、現地を特定する要素が見つけづらい…起伏がうまく掴めないのが何より大きい。




写真に戻った時、ふと気づきました。

あれ、もう片方の架線柱がない…



複線区間なら、↑あいの風の写真のように架線柱が向かい合っているはず。




単線区間か……!?




さらに周辺を調べると。

このガイシ。



数が少ない。そうすると直流区間だってことか……!?




(交流区間の例↓)

ガイシが3連。




やはり交流ではなく直流区間か!




直流区間でも、あんな二重の架線柱があるのか……これは前提が無くなったぞ……




しかし完全には北陸未練を捨てきれないので、北陸本線の直流と交流の境界・敦賀付近から再捜索します。



北陸本線は2000年代まで、徐々に直流区間が伸びてきた(交流→直流に転換してきた)ので、直流区間でも交流っぽい架線柱が立っているのではないかという想定。

(鉄道ジャーナル2007年11月号「交流電化50年」より)

わかりやすい図だ!




とはいえ北陸本線は全線複線なので、上下線の線路が離れる一瞬すなわち敦賀〜新疋田間にロックオン。

このループ線のところで、実は上下線の線路が離れているのを知っているんだからな!



国道と線路が接する地点に狙いを定めストリートビュー。

全然違いました。




架線柱は二重だったけれども!





さあ改めて要素を確認。




日本の、単線で直流電化区間の、どこかの山沿い。以上。




……多分、多分だけどJRの路線な気がする。架線柱の感じが。


(どこ鉄を始めてから何度「架線柱の感じ」という言葉を使っただろうか)




よし、こうなったら思いつくままに捜索してやろう!!!




〜捜索した路線〜


内房線 仙石線 信越本線(3セク区間)   山陰本線の京都〜城崎温泉 福知山線 山陰本線の米子〜出雲市 伯備線 瀬戸大橋線四国を覗いて即引き返し 紀勢本線 播但線 京都丹後鉄道 舞鶴線 呉線 可部線 福塩線 日光線 身延線 中央本線 関ヶ原(東海道本線の上下線が離れる) 草津線 筑肥線 赤穂線 奈良線 和歌山線





はい、完全にドツボにハマりました。





途中で撮影したスナップを記念にどうぞ↓

東北地方で唯一の直流電化JR線・仙石線。松島という観光地もあるし、良いと思ったんですが。




どこだっけ…京都の丹後地方かな。

陸橋に色めき立ちましたがこの通り。




山陰本線の電化区間で見つけた架線柱。

オレンジ色のテープが巻いてあるのも、問題写真に近い気がするぞ!↓



その山陰本線沿いで陸橋を見つけて大興奮↓

違うか……というか線路どこだ!!無念!!!



一転して、紀伊半島をぐるっと回る紀勢本線。

架線柱もいい感じ…というか、こういう架線柱が探せば探すほど出てきて途方もない!



そして山陰地方と紀伊半島の景色がほとんど同じに見える!恐るべき道路沿いの途中の景色!!



たまらず捜索途中で導入した絵↓

線路と高架道路はひとつ山を隔てた所から近づいてきて……その先が分からないんだよな……線路と並走しているのか、跨いでくるのか……。



これはどこだっけ。

国道185号…(全国マップルで確認)広島県の海沿いを走る呉線ですね。ここも感触は良かったんですが、陸橋の角度がどうもしっくり来ず。



こちらも呉線。こんどは陸橋が近すぎた。




疲労で捜索の精度もみるみる落ちてきます。



ところ変わって富士宮。
JR東海も架線柱に巻いてあるカラーは似ているぞ……(時間がおかしいのは夜勤中の空き時間に調べていた為)


一方こちらは九州のJR線唯一の直流電化・筑肥線。高架橋の並走は良い感じだけど、間に山がない……山陰本線とここが一番感触が良かったんだが……!!!




〜〜〜〜〜〜



以上が、ここまでの捜索経過です。



ワッティさんから新しい写真が届いた時のやりとりで、この写真について「西のほうだよ」とサラッとヒントをくれました。





西のほうか……





西のほうって!





とにかく、ここまでの捜索で感触が良かったのは、山陰本線と筑肥線。



ヒントから、JR東海の区間ではなさそう。



この記事を書く前は、関西地区の単線電化路線捜索が無事に終わった時点で力尽きていたところ。





さてどうするか。




山陰本線と筑肥線を改めて捜索しなおすか……

いや、ここまで来たらまだ見ていない路線も捜索してみよう。




前回、瀬戸大橋を渡ったところで引き返した四国。


直流電化区間を全線捜索。

今治市付近に、いい感じの山と高速道路が!



こういう景色を探すために導入した絵↓

ありうるぞ、ここは……!!



祈りを込めたストリートビュー↓

全然違う!クーッ!!!




やはりマップでは、細かな起伏が全然掴めない。高速道路にしても、高架なのか土手の上を走っているのか、ほとんど区別がつかない。





四国の捜索も終了。





これはとんでもない迷宮だ……




「解けてないままでも、書き始めたら必ず辿り着ける」という僕だけのジンクスを頼りにやってきたけど、今回はいよいよ駄目か……

さんざん失敗を繰り返し、また写真を眺めているうちに、あの高架橋は高速道路ではなさそうという厄介な推理が現実味を帯びてきました。


↑拡大してもらうと分かりますが、フェンスが高速道路ほど堅牢じゃないんですよね……





いよいよもって。

日本のどこかにある、ちょっとした茂みと、ちょっとした山の間から出てくる、地域のちょっとした高架道路を探す旅の様相を呈してきました。






「地獄」という言葉が躊躇なく脳裏をよぎりますが、代わりにやってくれる人などいるはずがないので、自分でやるしかありません。






改めて、疑いの深かった山陰本線(出雲市〜米子)、九州の筑肥線を丹念に捜索。再度のSUKA。





……それでも、何となく日本海側な気がするんだよな……

新たに舞鶴線・小浜線という「西のほう」の条件(人によって解釈が違う)ギリギリラインの路線まで捜索。





五里霧中。





うーむ!





とにかく、疑わしかった路線を改めて丹念に捜索する以外にないか……本当に地味で苦痛だけど、これしかない。(今までもたいがい地味だったけど)





いま頭の中にあるのは「どんなに時間がかかろうが絶対に当ててやる」という執念のみ。





先ほどの山陰本線から繋がる、伯備線をじっくり見ていきます。

あの弧を描いた道路、高架なのかな……



道路と線路も若干離れている気がするけど、とりあえず見てみよう……

この地点からのストリートビュー↓

あーーーーっ!!!!!!!




来た…………ついに、ようやく、やっと、そして急に!!!!!




なんという、何でもない場所で!!!!!!






では改めて、元の写真↓


とうとう辿り着いた写真↓

JR伯備線・岸本〜伯耆溝口間(鳥取県)、執念と根気で確保!!!!!




(もし「今までの写真と違いが分からない」という方がいましたら、、右端の山沿いにある矢印の看板と、何より道路沿いのポールの傾き具合を見てください!一致!)




いやー、大変な問題だった!!!





ほんと奇跡というか偶然に近いというか、マップであの地点に来た時も、今までの問題のように「あ、ここだ」という確信はありませんでした。


絵の感じとも、一致しているとは到底言えません。



よくぞあそこでストリートビューを見てみようと思ったものだ!自分を褒めてやろう!






なんとか迷宮を抜け出した、非常に清々しい気分です!





さあ、次の写真へ行こう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回は以上です。





いつ終わるとも知れぬ長旅にお付き合い頂き、ありがとうございました。





ではまた!