激流五鱗書+ -183ページ目

激流五鱗書+

我釣りにおいて後悔をせず

長かったグレも
漸く終わり
三寒四温で春が来る。
いや、
二寒五温で春近し。
 
しかし、
その春も短く
すぐに終わりを告げて
初夏となる。
 
それは
私が心から待ち望む
あの釣りの
始まりを意味する。

最上級のバチバチ感
スプールからは
10号ラインが弾け飛ぶ
 
もう少しで
その熱き釣りが始まる。
 
準備は万全
あとは静かに時を待つ。
 
今の私は
この釣りによって
活かされ
この釣りの為に
生きている。
先日、
釣り番組を見た。

矢沢好きな
広島のチヌ名人が
「時代は練り餌」
と言っていた。

「矢沢永吉」

私も大好きだ。
純白のスポーツカー
そいつでのドライブには
必ず聴いていた。

その昔、
私も練り餌を使い
チヌ釣りをしていた。

秋のチヌ釣り

牛窓は「まこと渡船」にて
取材を受けた
懐かしい一冊が出てきた。
惜しまれつつも
廃刊となった釣り雑誌

今から18年前
私も30歳の若造

大物を求め
石垣島に移住する
前の年の秋
団子フカセなる釣りを
楽しんでいた。

その釣りのサシエには
この練り餌のみ。
なんでも釣れる
「生ミック」

凄いネーミングに引かれ
信頼して使っていた。

確かによく釣れた。

今でも練り餌は
これしかないと思っている。

美しい写真
秋空に竿曲がり
昨日の事の様に思い出す。
「魚を釣るなら潮を釣れ」

今と同じで
潮、潮、潮と
若造がほざいていた。

フローティングベスト
着ずにして
渡船にも乗れ
雑誌の取材をも受ける。

時代を感じた。
飽きもせず
もちろん日振島へ
本日もお世話になります。
 
6時丁度
釣り師を乗せ出港
一番に私が呼ばれ
日振島の北磯
尾島のハナレへと降りた。
 
まだ薄暗い
 
7時過ぎ
釣りを開始した。
先ずは、
北に向き右側の本流に
仕掛けを流す。
 
一投目から
ラインが走る。
ウマズラは
その名の通り
走る魚だと初めて知った。
 
次の走りは
シマアジ
これには納得する。
 
続いて
その本流に
ハマチが入って来た。
 
ボイルしている。
 
一発で喰った。
 
一気に走る。
 
やり取りが面倒臭いので
雑にあしらう。
 
切れた。
 
助かった。
 
この本流は危ない。

そこで
引かれ潮を試す。
小さいが
何とか釣れた。
 
季節が季節なら
良いのかも知れないが、
この場所
今の私には手に負えない。
 
餌取りに負け
場所変えを決めた。
 
次の舞台は
日振島19番シモリの丘
 
11時過ぎ
釣りを再開した。
 
満潮前後の好時合いに
いざ勝負
 
潮流は
弱く複雑だが
お気に入りのウキが
しっかりと捕らえてくれ
綺麗に消し込まれた。
石鯛
嬉しい魚
しかし、
これではない。
 
あの潮を探す
 
見付けた潮の表情が
あの潮に変わった。
 
優しく仕掛けを置く
 
居てくれた。
極太の良型

その潮で連発
 
とは言え、
口切れも連発
 
食いが渋い
 
時合いは短し
 
次に掛けた魚は
丁寧に取り込む。
またしても良型だった。
 
これで納得
 
13時に時合いに入り
 納竿までは30分程
 
その間に五連発
 
釣れたのは二枚
 
それでも嬉しい
グレに感謝
ありがとう日振島
 
13時半、
竿を仕舞う。
 
14時10分
迎えが来た。
 
無事に帰港
船長にも感謝
本日もお世話になりました。
 
持ち帰りは
クチブト46~31㎝
石鯛、カワハギ、シマアジ、
毎週安定の少しだけ。

釣りは
最後まで分からない。

諦めたら終わる。
五十の海人
 
その昔、
御五神がホームだった頃に
お世話になっていた渡船
「菊地渡船」
そこのおばちゃんに私は
「50の海人さん」と
呼ばれていた。
 
それは
年齢ではなく、
度々50㎝のグレを
釣って帰るからと
付けて頂けた
喜ばしいあだ名だった。
 
そんな思い出もあり、
今でも狙いは
あくまで50㎝の
グレのみとしている。
 
好きだった渡船の廃業で
ホームこそ変われど
グレ釣りは止められない。
 
日振島へ
 
午前6時
出港
本日もお世話になります。

降りたのは
横島のキマグレ
ここが本日の舞台となる。
御五神に郷愁を覚え
いざ勝負
 
本日は干潮からの
満ち上がりの潮
潮はすでに満ち返し
緩く優しく
左へと流れていた。
 
まずは手前の潮からと、
潮筋の内側へ
仕掛けを馴染ませる。
 
ウキが消し込まれた。
 
竿を叩く魚
サンノジ
 
餌取りも多く
魚の活性は良い。
 
本命を期待する。
 
今度は少し遠投し
潮筋の沖側に
仕掛けを置いた。
 
ウキの頭が
少しだけ押さえられ
40クラス
本命は渋いようだ。
 
それでも嬉しい。
 
アタリが遠のく
 
この魚が沸いたからだ。
宇和海でも
臭いは同じだった。
 
その大群は
残り香を置き土産に
西へと消え去った。
 
少し休憩をし
釣りを再開した。
 
目では見えない
あの潮を
心で探し見付け出し
仕掛けは
静かに馴染ませる。
 
微かにウキが沈む。
居てくれた。
たぶん最初から。
会うのが少し遅いだけ。
この一枚の為に
毎週毎週
遠い日振島に
来ているのだから。
 
これで納得
 
あとは美味しい
おかず釣り
カワハギ
石鯛
 
午後2時丁度
竿を仕舞った。
 
持ち帰りは
クチブト50~40㎝
カワハギ、石鯛、
贅沢三種を少しだけ。
 
午後2時30分
迎えが来た。
本日もお世話になりました。

今シーズンも
50に会えた事に感謝する。
解放された。
 
21歳でメガネ
31歳でコンタクト
この2つを、
48歳の現在まで
手放すことの出来ない
不便な生活を送ってきた。
 
切っても切れない
その呪縛から
昨日、晴れて解放された。
 
これにより
日常生活は元より、
釣りに於いても
ストレスフリーの
心地よい人生が送れる。
 
今日から再び始まる
裸眼で生きる
新たな人生が楽しみだ。