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[simju]の詩集

紡ぐ言の葉の箱

そっと返すモノ
初出2006年05月16日20:22
こういう不器用なままでいい そう感じた今日でした

だから手をはなすことにしました

そのままからみついているならそれはそれでいい

ただ握りしめるのはやめにしました

痛がる姿がいつかはあるかもしれない から
特にナニもかわらないのでしょう

ただ
うたをうたうのでしょう ね

ヒトが利を勧めても

ヒトが偽りのセクスを勧めても

横目でわらって
うたをうたうのでしょう ね
破壊か創造
2006年05月17日06:37
破壊と創造ではない

創られるものが 造られるものがある反面

破られる 壊される ものがある

一件それはイコールである 同時である 平行である

でも実はまったく違うモノ

壊すモノは 壊れるモノ

造り出すモノは 創られるモノ

選択したものが個々にあるだけなんだよ

破れたから

今度は創ろうか 壊そうか

それも自分次第だろ
水めがね
初出2006年05月18日03:12
きちきちの頭でボトルの底から覗いた世界

ちいさな水族館 その先のゆらめく天井

あたまを冷やしながら

空想という眠りではない眠りで

私は魚となる

泳げるのはこの1リットルの世界の中だけ

それでもそれが私のすべて
カント
初出2006年05月18日20:20
つらぬけないものにはそれはえられない

だからきみたちにはえられない

ぜったいに

しろくろでしかはれないきみたちにはえられない

そこはいきつけるばしょではない

ならはなしたてからしずみこむのは

このからだ

そこのせかいでたいようをつくればよい
蜻蛉のシーツ
初出2006年05月23日00:17
暗闇がうなって僕を冷やすから

濡れない煉瓦の上に倒れて蜻蛉のシーツにつつまれる

ちいさな大切なもの
これがないととべないのに

僕は耐えるべき皮膚に使っている

僕は霧のそばにいる

でも濡れない煉瓦の上
濡れない煉瓦の上
つめたい煉瓦の上

みんながもたない蜻蛉のシーツで朝を待つ
藍と紅
初出2006年05月25日01:36
逢いとくれない
逢う 何より 何より 大切なこと

あなたに逢いたい

あなたはくれない
それでもココロは染まる
だから紅

あのせせらぎをききながら

夏がはじまる陽がおちて

あなたの袖に乱舞する灯がまぎれるその刻まで

逢って いられるのなら

藍の帯か 紅の衣か

いつしか重なる灯
いつしか重なる紅
いつしか重なる装

終わらない夜に飛び交うキモチの中で

床は星空の下

終わらない夜
終わらない あい
おわらない
ふたつのべに

あなたに 逢いたい
霙と同じ僕
初出2006年03月01日12:52
冷たく

痛く

よごれた

降るのか 刺さるのか
わからない

みぞれのような僕という不文律の現象

痛く

激しく

堅いのか やさしいのか
わからない

みぞれのような僕という不誠実の現実

霙のような僕はすぐに泥水と汚水とかわらない黒い水たまりとなる
乾くともうそこは
煉瓦色とベンチと雨
初出2006年03月06日19:51
生け垣で震えてるよ

みつけてよ

生け垣で震えてるよ

あついよ

生け垣で震えてるよ

いないよ

どこにも いないよ
いくら待っても こないよ

息が波打ってるよ

ここにいるよ

息が波打ってるよ

もうこないよ

鼓膜に響く 雨音
ノイズ 雑音 雑音 ノイズ

音はちっともやさしくないよ

やさしくないね
Winter song
2006年03月14日10:18
窓越しに飛び交う白い虫を眺めながら

指先であなたのいるべき空をなぞる
絡め合う舌
初出2006年03月15日00:32
きつくきつくきつく抱きしめても

不安は拭えずにきつくきつく絡め合う

口唇で何かを得たかい?

不安は拭えずにきつくきつくまさぐる

きつくきつく交わる

射精で何かを得たかい?

女郎蜘蛛に吸い取られたエナジーは

そして俺はごみとしてこの島にいる

きつくきつくきつくきつく首なしマネキンを抱いている