ようやく、2022年中に【スペシャルセレクション】全作品の視聴録を、完了することが出来ました。ただ、収録作は【第1回再放送】～【第4回再放送】の全作品では無く、いくつかを抜き出したものであります。抜き出しには明確な基準というものが無く、Vol.1~4は続き番号、Vol.5~6は主任別とはいうものの続き番号、という枠からは脱していないようでした。
これだと、Vol.を順番通りに観賞していると、「あれ、こんな設定だったか？」と混乱しがちになる弊害は避けられません。そこで、
○◎DVD-BOX作品・各話の時代順整理・・・(1)立石班、藤島班の終焉まで
○◎DVD-BOX作品・各話の時代順整理・・・(2)特捜隊最終回まで
を作成したのですが、急ぎ作成したこともあり、これまた付け加え文章が短く、流れを網羅することが出来ませんでした。
そのため、【スペシャルセレクション】全作品をベースに、自分の視聴録、検証本、ネット記事を活用して、その流れを振り返りたいと思います。これはもちろん、自分自身の懐古も含めてのことで、各年ごとの記述となり時間もかかることでしょう。
読まれる方は、のんびりと、気長に、お願いいたします。
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※当方は【第1回再放送】【第2回再放送】を未見の状態で、以下本文を作成しています。以下を読まれる方は、この点ご了承ください。
※区分けとしては
○（収録回） ＝東映ｃｈで再放送され、DVDに収録された回
○（未収録回）＝東映ｃｈで再放送されたが、DVDに収録されなかった回
○（欠番回） ＝東映ｃｈで再放送されず、現存が確認されていない回
としました。
※欠番回については、現在まったく観賞出来る術が無いため、ネット検索、自分の所見やイメージも含めできるだけ記述していきたいと考えています。
※参考文献は、検証本（特別機動捜査隊・物語の検証・羊崎文移著）、リスト特捜隊（テレビドラマデータベース・特捜最前線の項）、wiki（wikipedia・特別機動捜査隊の項）とします。ネット検索の情報は多岐に亘るため出典元は省略、拙稿コメント欄における有益な情報も同様としますが、上記3点を補足しうるものです。
※最近、リスト特捜隊では、「東映の軌跡」（2016/03発行、東映株式会社発行、東映株式会社 総務部 社史編纂担当編集）を引用していますが、当稿ではリスト特捜隊での東映社史と略して、自分の見解を記述しています。
1963年10-12月の作品は、1作または2作が藤島班、その他はすべて立石班で欠番回
【1963年】10-12月
○10/02 （第101回）台風圏（欠番回）
・検証本62-63頁に、ストーリー概略と解説有り。
・リスト特捜隊には、レギュラーとして、後年、関根部長刑事を演じる「伊沢一郎」の名があるが、おそらくゲスト出演である（検証本では富永役と有り）。なお、関根部長刑事は、特捜隊全捜査班に登場した刑事のひとりでもある。
・特捜隊常連女優の春江ふかみの、特捜隊初出演回。
・検証本では「二周年企画」との記述があり、2週にわたる前後篇ものである。このことから、（第100回）愛の真実（欠番回）で「100回記念」と銘打たなかったのは、「二周年企画」の前後篇を優先させたと考えられる。
○10/09 （第102回）続 台風圏（欠番回）
・なお、脚本の藤村正太は「孤独なアスファルト」で江戸川乱歩賞（1963年）を受賞した推理小説家でもある（註・アリバイ崩しの妙が有る逸品）。
○10/16 （第103回）煙りの町（欠番回）
・検証本64頁に、ストーリー概略有り。
○10/23 （第104回）爆音地帯（欠番回）
○10/30 （第105回）どぶ（欠番回）
・リスト特捜隊に、讀賣新聞引用あらすじ有り。
・その内容を読むと、約12年後の#690 泥水の流れの中で（未収録回）は、当作を原型作としてリメイクされたものと推察される。脚本については、当作（原型作）が真鍋二郎（真船二郎）、リメ作が柳節也とあるため同一人物（PN＝プセウドニーモ＝変名）と推察出来るが、高校教師さんの「柳節也＝中井義プロデューサー」の指摘もあるため、中井義プロデューサーが複数のPNで脚本を書いていたことが裏付けられる。
・さらにネット検索すると、「特別機動捜査隊 思い入れ文」(註・おそらくアーカイブ、LAST UPDATA：2003/11/27）に、anitaさんへの返信に「何を隠そう、この回の脚本を書いたのは私の父でございます」「父はこの脚本で番組が賞を貰ったと申しておりました」「特捜隊は、今は亡き父の代表作でもありましたし、私たち家族にとっても思い出深い (深すぎる) 作品です。その脚本は、父の数々の作品と共に今でも我が家に眠っております」など、興趣あるコメントを残している。
○11/06 （第106回）欲の決算（欠番回）
・検証本65頁に、ストーリー概略有り。
○11/13 （第107回）遺書（欠番回）
○11/20 （第108回）枯葉（欠番回）
・検証本66頁に、ストーリー概略有り。
・1954-1972年に存在していたプロ野球球団・東映フライヤーズ（現・北海道日本ハムファイターズ）の選手、毒島章一、種茂雅之がゲスト出演している。
○11/27 （第109回）青い炎（欠番回）
○12/04 （第110回）運命（欠番回）
・立石班 ？ 立石班＋藤島班？
・検証本67頁に、ストーリー概略有り。
・リスト特捜隊のみに、レギュラー陣に「伊沢一郎」「中山昭二」の記載がある（波島進の記載は無い）。これが正しければ、当作が藤島班の初登場回となる。
・しかし、wikiには藤島班の記載が無く立石班としての記述であり、検証本にも（第112回）風の中の街（欠番回）で「藤島主任が初登場」と記述されているので、リスト特捜隊の誤謬の可能性が高いが、一応「立石班？ 立石班＋藤島班？」としておく。
→（追加）R6.4.9
リスト特捜隊を調べたところ、レギュラー陣に「伊沢一郎」「中山昭二」の記載が削除されていた。新資料が出てきたのかどうかは不明だが、削除をもって、当作は藤島班とは関係の無い立石班ストーリーと最終判断できたため、上記の不合理部分に取消線を引き、文章を多少変更した。
・ゲスト出演の松浦浪路は元新東宝女優で、特捜隊初出演回。
・ゲスト出演の赤木春恵（2018年11月29日逝去）は特捜隊初出演。この当時は、東映専属を離れ、フリーランスとして活躍していた。
○12/11 （第111回）のれん（欠番回）
・立石班
・検証本67頁に、解説有り。
・リスト特捜隊の、レギュラー陣に菅沼正、亀石征一郎、非レギュラーに高津住男の表記がされる。また、ネット検索では、南川部長刑事（菅沼正）、久保田刑事（亀石征一郎）、松井刑事（高津住男）の初登場回といわれ、wikiにも同様の記載有り。この3人セットの登場は、当作と（第113回）迷える証言（欠番回）となる。
・ただ、この2作で降板となる松井刑事はともかく、南川部長刑事の2作以降の再登場は約半年後の#141 おんな【スペシャルセレクション】（収録回）、久保田刑事の2作以降の再登場は約1年後の#169 春遠からじ【スペシャルセレクション】（収録回）、と間隔が空きすぎている。さらに、後年の三島耕の事例では、間隔が空いてもいないのに佐伯刑事・小杉刑事の2役を演じていること、「久保田刑事の初代は木川哲也、2代目は亀石征一郎が演じた」のが通説ということもあり、当作での菅沼正・亀石征一郎が、果たして南川部長刑事・久保田刑事の配役名だったのか、確信が持てない。
・ゲスト出演の中村竜三郎は元新東宝男優で、特捜隊初出演である。
○12/18 （第112回）風の中の街（欠番回）
・藤島班
・検証本68頁に、ストーリー概略、解説有り。
・検証本によると、当作は「藤島主任が初登場」した回とある。また、リスト特捜隊のレギュラー陣に、伊達正三郎の名があるところから、笠原刑事として出演した可能性が高く、wikiでの出演履歴からもうかがえる。
・このことから、（第110回）運命（欠番回）においての「リスト特捜隊での"伊沢一郎""中山昭二"レギュラー記載」が誤謬ならば、当作こそが藤島班初登場回となる。
→（追加）R6.4.9
この推察は、（第110回）運命（欠番回の）レギュラー陣にあった「伊沢一郎」「中山昭二」の記載が削除されたことから裏づけられたので、上記を赤字で表記した。
・ただ、その他のレギュラーが、橘部長刑事・桃井刑事・岩井田刑事というところから、藤島班といっても立石主任の代役の印象がある。
○12/25 （第113回）迷える証言（欠番回）
・（第111回）のれん（欠番回）と同様、リスト特捜隊に、菅沼正、亀石征一郎、高津住男の表記が有るが、松井刑事（高津住男）の登場回は、この2作で終了。
以上のようになります。
1963年の12月になり、いよいよ藤島班の登場雰囲気が漂ってきますが、資料により違いが有ったり、辻褄が合わなかったりで、藤島班の第1回目やメンバー構成はわかりにくい状態であります。
そうなると頼りは、当時の新聞記事や、当該作品の脚本（註・冒頭に配役名と出演者名が書いてある）であり、返す返すも欠番というのは残念であります。あるいは、リアルタイムで欠番回をご覧になられていた方が、ブログを書いていればといいなとは思うのですが、1961年は今から61年前ですから、どうなのでしょうか。。。