※ 特別機動捜査隊 まえがき

捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊-キャストを参照、また、(本放送)とはNETでの放送、(再放送)とは東映chでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊で検索。

また(出演者)は、エンディングで、一列~三列で表示された男優・女優に限定しましたR6.7.25 (出演者)をエンディング表記された「全男優・女優」に訂正

 

【#462  幸せになりたい】

 

(本放送)1970年9月9日

(再放送)2015年5月7日

(脚本)元持栄美

(監督)龍伸之介

(協力)警視庁

(協賛)三朝温泉観光協会、三朝温泉旅館共同組合、鳥取市観光協会、

大山寺旅館組合

(助監督)徳井一行

(劇中ナレーター)島宇志夫

(捜査担当)立石班

西本捜一係長(鈴木志郎)、鑑察医(仲原新二)、鑑識課員(上田侑嗣)、

鑑識課員(新田五郎)、事務員(森るみ子)、橘部長刑事(南川直)、

笠原刑事(伊達正三郎)、桃井刑事(轟謙二)、内藤刑事(巽秀太郎)、

山口刑事(山口暁)、立石主任(波島進)

 

(出演者)

夏海千佳子、田中淑隆、坂倉春江、松原まもる、隼義夫、光岡雅子、村上幹夫、

山口火奈子、塚田正明、西村俊良、島田潤子、水島京子、武田一彦、

山根まちえ、山口千枝、伴東武、新林イサオ、関口守一、沙川由比子、関芳枝、

池上野里子、富田由紀子、坂梨昇、美笹ゆき子、白石奈緒美、中庸介、

杉浦真三雄、舘敬介、野口元男、小笠原弘

 

 

(あらすじ・予告篇から)※ナレーションをそのまま聞き写しています

 

「200万人の中から、あなたをハワイに御招待」

というキャッチフレーズで、

若い娘を集めてはコールガールに仕立て上げていった、

ある暴力団の1人が殺害された!

正直がゆえに、思わぬ大金を手に入れ、

文通で知り合った少女に会うために、

暴力団の毒牙から救った少女とともに故郷(ふるさと)へと・・・。

殺人事件に巻き込まれた若い男女が、

それぞれの思いを秘めて、

鳥取県の情緒豊かな温泉街・三朝(ミササ)へと向かって行く。

大金を持った青年をつけ狙う暴力団の一味・・・。

事件の真相を追って立石班は三朝へと向かう。

ある殺人事件を通して、若い男女の愛の姿を描いた、

「幸せになりたい」に御期待ください。

 

 

(備考)

#462 幸せになりたい#468 大砂丘は、出演者から2本撮りと推察。

・検証本、リスト特捜隊、東映ch第3回再放送時での「倖せになりたい」の題名表記は誤りで、「幸せになりたい」が正しい。

・劇中の「上井駅」は現在は「倉吉駅」と改称。劇中でいう「倉吉駅」は、1985年廃止の倉吉線「打吹駅」が1972年まで「倉吉駅」と称していたので、それを指すものと推察。

・参考視聴録=【補足】#462 幸せになりたい

 

 

 

(視聴録)

ある二人の友人同士から派生して、更なる人間関係が複雑に絡み合い殺人事件が発生するのですが、その関係が多岐に亘るのが特徴。

西田俊夫(田中淑隆)の方は、

○会社代表・池永(小笠原弘)

○恋人・令子(レイコ、夏海千佳子)

○かつての旧友4人組=浅田(隼義夫)南(塚田正明)富沢(西村俊良)他1人

田辺良一(松原まもる)の方は、

○上京した小寺信子(光岡雅子)

○歌手であり信子の姉・なおみ(美笹ゆき子)

○なおみのマネージャー(白石奈緒美)

○料亭花笠の経営者(野口元男、夏余の父)

○その娘・夏余(坂倉春江)

○良一の父(舘敬介)

と設定され、誰が誰とどう絡むのかというのがポイントのひとつです。

 

特捜隊のストーリーでは、登場人物の多さに当たることがありますが、当作はそのひとつ。というか、たぶん特捜隊視聴の197作の中でもその多さは上位に来るのではないかと思います。しかし、説明的ではなく場面で話を進行させているからか、人物の交通整理ができています。またポイント部分を回想シーンにするところは、龍伸之介監督の十八番ですね。

 

また、元持栄美脚本としても、#455 金髪と口紅で見せた辻褄が合わない展開は影を潜め、二人の友人同士の派生する人間関係を、鳥取県(倉吉・三朝・大山)で纏めるなどスッキリした展開。ラストは、結束信二脚本を思い起こすようなドラマの終着点です(そういえば令子の「おとっつあん」と叫ぶところは時代劇っぽい)。

2年ぶりの再見でも最後まで面白く見れたこともあり、個人的には、特捜隊の傑作作品のひとつではないかと思っています。

 

出演者の夏海千佳子は、ネット検索するとポルノ系女優というくだりを見つけますが、その割にはテレビドラマに多数出演の実力派女優のようで、最近の東映chでの「キイハンター」にもゲストで見かけます。ただ、女優業は引退して久しいようで、娘さんと「シン・ゴジラ」に出演した原一男監督とのツイッター(2016年8月)で、シンガポールに居住のようすです。

坂倉春江は子役モデル出身だったらしく、ネット検索すると「少女」(1962年6月号)の表紙画像が出てきます(当作がこの8年後)。12歳と20歳、成長期の女性の8歳差は大きいせいもあり、同一人物かは少しわかりずらいですね。

 

あと、2本撮りのもう1本#468 大砂丘の配役比重が、当作とはずいぶん変わっています。広島ロケ作品の時もそうでしたが、極端な配役ガラリ一変で、複数撮りを目立たせないようにしているのかもしれません。

 

(2017年11月21日、全面追加)