漆喰九一のブログ

名古屋市北区の左官屋です。
国産天然素材のみを原料にした漆喰を、オリジナルで開発・製造・販売・施工しています。


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現場報告です。

 

弊社は、宣伝広告用のDMはがきというの(↓こういうやつ)を、

 

いろいろな飲食店や雑貨屋さん、公共の施設などに置かせていただいているのですが、

今回これを見てご連絡くださったお客さまの新居に、漆喰を施工させていただくことになりました。

はがきは、覚王山にある「いち倫」さんという古民家カフェでご覧になったとのこと。

ご縁をいただけてうれしいです。

 

施工の前に、仕上げをどうするか、現場で打合せをしました。

 

これが弊社の漆喰の材料です。

 

見本板で試し塗りをしますのでテイストを見てください。

 

壁にするとこんなイメージになりますよ。

 

角部の仕上げ方はこんな感じでどうでしょう。

 

お好みの仕上げを確認し合って、いよいよ施工です。

こちら施工前のお部屋。

 

施工後。

明るくなりましたね。

 

写真だと白くなっただけにしか見えない方のために、近づいてみましたよ。全体的にこのようなラフな仕上げです。

 

こちらが施主のOさん。名古屋市名東区にある「名東建築事務所」の社長さんです。

写真からも伝わる実直な方で、お得意先に毎年、手書きのお手紙を添えたカレンダーを自ら配ってみえるのだそうです。

Oさんに少しお話を伺いました。

「仕事柄、漆喰がいいものだということは知っていたのですが、なかなか予算などの都合がつかず、諦めかけていたんです。そうしたら、妻がこちらのはがきを見つけてきて、なんかその気になっちゃって。しょうがないなぁと・・・(笑)

今の時期、締め切ったこの部屋に入っても、ムッとする暑さは感じないです。やっぱりビニールクロスの部屋とは違うなぁとわかりますね。仕上げもとても満足しています。」

 

うれしいお言葉をありがとうございます。

今回の現場はとても段取りがよくて、仕事がしやすかったと社長も喜んでいました。

素晴らしいご縁をありがとうございました。

この夏、漆喰のお部屋で快適に過ごしていただけたら、うれしいです。

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少し前に漆喰サロンに遊びに来てくださったお客さまから、新築の玄関に桜色の漆喰を塗って、もみじを貼りたい、というご依頼をいただきました。こういうつながりはとってもうれしいです。

 

その奥さまこだわりの玄関がこちら。

 

かわいい飾り棚。やわらかい風合いの塗り壁がぜったい合いますね。

 

ということで、今回も息の合ったこのふたりが、果敢に挑みますよ~。

いつもより遠くまで水が飛んでおりまーす。あらよっと。

 

すでに下塗りが終わっている状態。

これは適当に塗って固まっちゃったわけではなく、あえてこうしておいて、あとで削ると、きれいに整うのだそうですよ、ほんとほんと。

 

こうやってバリを削って・・・

 

つるっとね。

 

これが今回つくった桜色の漆喰です。どうしても美味しそうに見えてしまうので困ります。

 

隙間もきっちり塗っていきますよ。

 

飾り棚も塗っていきます。どんな狭い場所でも、周りから塗って、次に真ん中を塗る、という手順は大事なんですね。

 

デコレーションにしか見えない。けどはみ出たとこをペロっとやっちゃダメです。

 

角を仕上げるこのコテは、初代九一さんが使っていたもの。大正時代の道具です。

この出っぱってる部分をつまんで使うのかと思いきや、

 

コテの背の部分をこう持ちます。

持ち方や使い方は、道具が教えてくれるのだそうです。

 

このコテで角を整えていきます。

 

できたー。きれいー。かわいいー。

 

どんどん塗り進めていきますよ。おじさんにこのかわいい色がどうしても似合いませんがすみません。

 

もみじを貼るところのデザインイメージを施主のKさんと共有します。ここは画伯の出番です。

玄関に入ってくるときによく見える位置に枝を描いて、外からの風で落ち葉が舞っているように葉を散らす、というのはどうでしょう。

 

まず枝を描いていきます。さきほど(アイスの棒で)つくった道具で。

 

これがKさんが用意してくださったもみじ。枯れないように加工してあります。

 

慎重に貼っていきますよ。

 

おー、いいじゃないですか。

 

枝からはらはらと舞う落ち葉を、今度はKさんご家族に協力いただいて貼っていきます。

 

高いところはお父さんにおまかせ。

 

さて続いて、お子さまたちの記念の手形を残すため、ちょっと配合を変えた漆喰で場所をつくります。

 

こわくないよ、がんばって!えいっ。

 

もうひとつ、えいっ。

 

かわいらしい手。

 

足もよいしょ。

 

お母さんが日付を書いて・・・

 

完成!いい笑顔です!

 

素敵な玄関ができあがりました。漆喰が乾くと、淡い桜色になります。

 

 

ふとここが目に止まるたびに、この日のことが心に浮かぶと思います。お子さまたちが大きくなって、この手足がとっても小さく見える日が、楽しみですね。

 

今回も、施主様に教えていただくことばかりでした。感謝です。

ありがとうございました。

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京都でお風呂に漆喰を塗りましたの話、最終回です。

 

なんとか1日目がおわり、翌朝。すぐ近くに大きな杉の木を祀った神社があると聞いて散歩に行ってみました。

よく晴れて、清々しい空気です。

身も心もきれいになる気がしますねぇ、社長。・・・ってそう簡単にはならないか。

 

立派な大木!

たばこの箱の代わりに社長で大きさを想像してください。

 

見上げると・・・うわー、生き物みたい。

この木がここで暮らす人たちを見つめ続けて、どれくらいの月日が経つんだろう。

 

さて、清められたところで、仕事仕事。

昨日夜な夜な、ひとりで何時間も囲炉裏の炭を細かく砕いていたという社長。こう見えて、やるときはやります。やらないときもあります。

 

顔料が材料に混ざりやすいように馴染ませます。

 

いよいよ着色。

 

ミルキー色になあれ。

 

黄色だけで着色していたときは思うような色にならなかったけど、炭を混ぜてみたらグッと色に深みが出て、和のテイストに仕上がったのだそう。

見本板に試し塗りをして、最終確認です。

 

できあがった材料を、下塗り用と上塗り用とに分けて、下塗り用にはつのまた糊と・・・

 

寒水石を入れて・・・

 

混ぜまーす。

 

そして今日も元気に塗っていきまーす。

 

どんどん塗りまして、下塗りが半乾きくらいになったら、上塗りをします。

 

続きまして、昨日土台をつくっておいた階段にとりかかりますよ。

なんかこんな感じにしまして・・・

 

この大きな石の台座を・・・

よっ!

 

こい

 

しょっと!

 

そしてその周辺に、これまたお庭でひろった那智石を、今度は奥さんにご協力いただいて並べてもらいました。

 

お~、いいじゃないですか~。

 

このまま場所を動かさないように、慎重に埋め込みます。

 

周りを整えます。

 

はい、階段が乾いていく間に次!

お困りごと解決その3。玄関の土壁の補修。

 

ほんとは全部の面を・・・というお話だったのですが、向かって左側は浅葱(あさぎ)という、今はほとんど手に入らない希少な青色の土が使ってあって、きれいなのでこのまま残すことに。

 

右側は、経年による錆がきれいにでていたので、これも大事にとっておくことに。

 

ということで、真ん中の3面を塗りまして・・・

 

お困りごと解決その4。トイレの壁の補修。

をやりまして・・・

 

お困りごと解決その5。Iさんがこれから自分でコツコツ壁を塗っていけるように塗り方を伝授。

・・・をやったところで、時間切れです。

それにしても、Iさん上手!

 

いやはや、今日も怒涛のような1日でした。

肝心のお風呂は、こんな感じに仕上がりましたよ。

 

 

 

 

 

この家でしかつくれなかった壁、この家でしかつくれなかった階段。Iさんご夫婦の手も加わって、すばらしいお風呂が完成しました。

たまに湯舟につかりながら、あのときの2日間、ほんっと大変だったよね~、、とか、思い出してもらえたらうれしいです。

 

最後は、2日間やりきった二人の笑顔。お疲れさまでした!

Iさん、素敵な出会いをありがとうございました。

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お待たせしました、京都のお話、その2です。

その1から時間が経ちすぎて忘れてしまった方のためにおさらいです。社長と私が訪れたのはこんなお家でした。

 

何度見ても、圧巻です。

そして今回のご依頼は、「お風呂に漆喰を塗りたい。しかもミルキーみたいなやわらかい色がいい。」というものでした。

そのお風呂がこちら。

 

広くて、こだわりがあちこちに見えて、ステキですねぇ。

施主のIさんが窓の木枠のイメージをあれこれ考えて描かれた画がこちら。このお風呂への一途な愛が伝わります。

 

わかりました、なんとかしましょう。ということで、まずは施工するときの一番大切な作業、「お客さまの思いをじっくり聴く」ことからはじめました。どんな壁をイメージされているのか、今の段階で不満や不安はないか、他に困っていることはないか。

お客さまの思いと、その中で弊社が解決できること、作業の流れや使う材料のことなどを最初に充分話し合っておくことで、最後の着地点がお客さまの想像とかなりかけ離れてしまうということが、防げるのかなぁ、と思います。

 

では、さっそく作業開始。

Iさんも積極的に協力してくださいました。

 

まずは施工するのに邪魔になってしまった木を撤去。バキバキやっております。

 

やってやりました。

 

そうしたら、塗装しない面の木のはじっこが斜めに残ってしまったので、塞ぎましょうということで、手先が器用なIさんが活躍。

 

どうでしょう。

 

うぉぉ。ぴったんこ。

 

完璧です!

 

続きまして、下地の材料づくりに入ります。

MKプラスターに、セメントを混ぜまして・・・

 

寒水石3厘を加え・・・

 

混ぜまーす。

 

よーく混ざりましたら・・・

 

元気よく塗っていきまーす。

 

隅まで念入りに。

 

塗り終わりましたら、凸凹になってませんように、と祈ります。

 

表面を押さえて平らにしましたら・・・

 

そのまま乾くのを待ちます。

 

お風呂が乾くまでの間、Iさんが気になっているところをあちこち補修しました。

お困りごと解決その1。とってもワイルドに剥がれている壁。

 

ひとまず余分な土を取り払って、ワラ縄を補強にして・・・

 

こんな感じ。

 

土を塗ります。

 

この壁、絶妙なバランスで保たれていて、押すとグラグラするので、中で支えてもらいました。

壊れませんように。

 

できました。

 

つづいて中も。

 

補修完了。

 

お困りごと解決その2。買ったけど実現しなかったお風呂の階段。

 

お風呂の入り口に、石の階段をつける予定だったのですが、諸事情でできなかったとのこと。

たまたま最近施工した現場で、石屋さんの仕事を見ていたという社長が、やってみましょうということになりました。

 

Iさんに、土台にする石を買ってきてもらいましたが、うーん、、、なんかちょっとねぇ・・・。

みんなで首をかしげ・・・

 

庭から大きめの石を拾ってきて、洗って使ってみようということに。

あるじゃないですか、いい石がいっぱい。

 

いい具合に並べて・・・

 

固定して・・・

 

土台完成。続きは明日です。

 

夜は奥さんの手料理をいただきました。

イノシシや鹿のお肉を使った、ソーセージにお鍋!どれもおいしかったです。奈良の濁り酒が滲みわたりました・・・。はぁ~。。。

 

なぜだかとても、くつろいでしまう家です。

 

さてさて、明日のために、社長は漆喰の色づくりをはじめました。

 

しばらくして、墨汁かなんかないですか?と出てきた社長。

さすがに墨汁は~・・・ないですねぇ・・・と困っていると、あるじゃん、炭!

 

うほほ♪とうれしそうに炭を採取。この家オリジナルの漆喰が、生まれそうですよ。

 

できました!ちょっとずつ違う色から、好きなのを選んでください。

 

こうして壁に当ててみたりするとイメージしやすいかも。

 

どれにしましょうか。しっかり悩んでくださいね。

 

ということで、1日目は無事終了。

また明日、がんばりますよ~。

 

つづく。

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先月のことです。突然京都から会社に電話が入りました。弊社のホームページを見てご連絡くださったとのこと。

京都からわざわざうちに連絡をくださるなんて、ありがたいですが珍しいことです。

お話を伺うと、いま改修をしている古民家のお風呂の中を、どうしても漆喰にしたいけれど、施工ができる業者さんになかなか出会えず、困っているとのこと。

「漆喰」+「困ってる」、という2大殺し文句にしっかりやられてしまって、早く行きたくてしょうがなくなってる社長と、さっそく現場調査に行ってきました。そう、京都まで。

 

そこは京都といっても、中心部からかなりはるばるきたぜという、とってものどかな場所でした。そして、これは古民家なんてひとことで言っていいの?というような、すごいお家が目の前に。

 

どすん。

 

見上げると・・・

 

うわー、なにこれ、昔ばなしじゃん。

すごいなぁ、、、ここに移住して、そして直して住もうという、そのこだわり。その覚悟。

そのすごい人が左のIさん。意外と若いです。

 

お家の中にお邪魔しました。

骨董屋さんか資料館か、くらいのものがふつうに置いてあります。

 

おくどさんまで!

 

そしてさらに囲炉裏!現役!!

 

若い方より、おじさんの方が囲炉裏にはしっくりきますね。

茅葺屋根に虫がつかないよう、四六時中、火を炊いているのだそうです。癒されます。

 

そして肝心のお風呂の壁。丸い窓が素敵です。

 

早く完成させて、この湯船につかりたいのだそう。月あかりの中で入ったら、気持ちよさそうですね。

 

詳しくご希望を伺い、なんとかご期待にお応えしたいと、あれこれ策を練っています。

うまくいきますように。夢が叶いますように。

どうなることか。乞うご期待!

 

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岡島です。


現場報告です。

7月末に催された夏祭り(8月4日ブログ参照)を主催されていたニワホーム様 からお話をいただき、新築のリビングに漆喰を施工しました。

お施主様は、その夏祭りで漆喰九一が行った、「しっくい手形パネルをつくろう」というワークショップに参加くださった方です。


こちらの現場では、漆喰九一イチオシの下地「MK下地シート 」を施工させていただきました。

MK下地シートは、ひび割れがしにくく、通常の下塗り材よりも工期が短くてすむし、コストも抑えられるという、いいこといっぱいの商品なんです。


壁紙の要領で施工するので、この下地シートの施工はクロス屋さんにおねがいします。

でんぷん糊をつけて、


貼ります。あざやか。やはり餅は餅屋ですなぁ。。


漆喰九一の職人も、仲良くお仕事してます。

壁が白いと、なんとなくさわやかに見える不思議。


今回の施工は、壁を1面だけ残して完了しました。

なぜかというと、お施主様がご自身で壁に模様をつけたい、とご希望されたからです。

うまくできるかな?がんばれー。


お子さまが模様をつけた壁に、お母さんが日付とサインを書きました。


ぼくも自分で名前をかいたよ。

意外とむずかしいけど、すぐにコツをつかんで上手にかけました。


そして、記念の手形も。
 

ちいさいけど元気な手と、細くてやさしい手

この壁を見るたびに、この日のことや、家を建てていたときのワクワクが思い出されますね。

素敵なアイデアだと思います。

お子さまの成長といっしょに、壁も月日をかけて固く強くなっていきます。これからどんなおうちになっていくのか、楽しみですね。


漆喰九一は、いつもお客さまに教えていただくことばかりで、感謝です。

これからも、みなさまの快適なくらしづくりにお応えできるようがんばります。

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岡島です。


数回にわたり、壁画の現場報告をさせていただきました。

読んでくださったみなさま、ありがとうございました。

実はまだ、書ききれなかったことがありまして、今回はちょっと番外編としてその一部をご紹介しようと思います。


壁画の右下に、入り口があったのを覚えていらっしゃいますでしょうか。

Hさんのご要望で、ここを茶室の入り口のようにしたいということで、面を丸く仕上げています。


その時使った道具がこれ。


缶コーヒー、ワンダです。

茶室入り口の丸い形にぴったり合うコテがないので、社長が子どものころに親方に見せてもらった方法、空き缶とか身近にあるものを使って「置き引き」という造形作業をしていたときのことを思い出し、やってみたそうです。

もちろん、現場でワンダを飲んでから、おもむろにつくりはじめたそうで。。


ぴったり。お見事。



できあがり。

道具がなければ、つくる。職人の真骨頂ですね。
 


さまざまなご要望にも、これまでの経験や技術を駆使してなんとかかんとか応えてしまう社長ですが、その一方で、こんなファインプレーもかき消されてしまうような、衝撃的なことも、よくやらかします。


私が今回一番衝撃だったのは・・・


小原和紙作家の加納先生のところに、作品の費用をお支払いに行ったときのこと。同行した私は、どうせ社長はお金だけ握りしめて来ちゃうんだろうなぁと想像して、茶封筒を1枚持っていきました。

案の定、「おかじまさん、このまま銀行の封筒で渡すのはいかんよねぇ」と、加納先生のアトリエに着く直前につぶやかれました。

「封筒ありますよ」

「さっすが~♪」

と、近くの駐車場に止めていそいそと宛名を書き始めた社長。


「・・・・どうしよう・・・・」

「え?」

「自分の名前まちがえた」

「うっ・・・。まぁ、どうせみんな苗字しか知らないし、いいんじゃないですか?封筒1枚しかないですし」

「いかんのだわ、、、、、」

「なんで?」

「『正代』って、書いちゃった。女じゃん。誰、マサヨって」

「知らんし!なにそれ!信じられん!!」




封筒を見て震える私。

なんですかこれ、こんなことって、ありますか?

私だって、岡山って書くところを岡島って勢いで書いちゃったことは何度かありますけど、自分の名前を男性の名前に書き間違えたことは、人生で一度もありません。


この後、クルマの中をひっくり返してあらゆる道具を駆使しながら、このボールペンで書いた「代」の字を消し、無事書き直して、何事もなかったように、加納先生にお渡ししました。(加納先生ごめんなさい)

「どうこのリカバリー能力、おれ、すごくない?」
とか言ってましたけど、ぜんぜん褒める気にならないし。


このように、せっかくのファインプレーを、まさかの残念な行動でしっかり上書きするという社長のミラクルを、日々、目の当たりにしているわたくし。まるごと受け取ってたら身がもたないので、うかつに全力で喜んだり悲しんだりしない、常にエコ運転みたいなつまらない人間になってしまいました。

これは労災で訴えてもいいやつでしょうか。


こんな漆喰九一ですが、これからもお仕事がんばりますので、よろしくお願いいたします。



漆喰で壁画をつくりました (今度こそ、おわり)


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岡島です。


壁画工事、いよいよ仕上げに取り掛かりますよ。

Hさん宅のお庭には、シンボルツリーのもみじがあります。

これも、材料としてつかってほしいとのご希望で、イメージ画にももみじの絵がありました。

そこで、事前にもみじの葉をいただいて、押し花にして準備しておきました。


材料との接着ができるのか、実験。

このまま使うと、反って剥がれてきちゃって、ダメっぽいねぇ。。

実験失敗。次の作戦を考えなきゃ。


自然の素材に関しては、小原和紙の先生である加納さんが詳しいかもしれないということで、お知恵をお借りすることにしました。

聞くと、もみじの両面に柿渋を塗って防水して、和紙を裏打ちし、和紙と漆喰をくっつけるようにすれば、長くもつものができるのではないか、とのこと。自然のものをそのまま使うのではなく、1つのマテリアルとしてしっかりつくり上げていくことが大切だと思います、とも。

なるほど、、加納さんは、ものごとを、数十年、あるいは百年単位で考えていらっしゃるのだなぁ、、。

もみじ、いいですね~、貼りましょう貼りましょう、ではなくて、作品として、しっかりつくり上げていかないといけないのですね。勉強になります!


休日に社長と私でもみじに柿渋を塗り、乾かしてまた押し花にするという作業を、地道にがんばりました。

そして、もみじを貼るという日の朝、私はいつも通りお留守番なのでのんきに出勤するといきなり

「おかじまさんも今日現場きてほしいんだ、もみじに和紙貼ってくれる?」

と。でた、社長の急な思いつき。

え?え?私が?どうやって?あわわわ、と、うろたえているのにも構わず、

「道具、なに使う?」

し、知らないし・・・「えーっとピンセットかなにか・・」

「わかった!」

と言って数本出てきたのがなぜか全部毛抜き。そんなぁ、、、と思って、たまたま見つけた精密ドライバーのセットをつかんで、慌ててクルマに乗り込みました。
なんだよこのライブ感。びっくりするわ。


現場について、臨時の作業場をつくってもらったものの、さて、なにからしたらいいんだろう。

先日の加納さんたちのお仕事を見ていたのを思い出し思い出ししながら、分けていただいた和紙と糊を使ってもみじに貼り・・・


このままじゃあみっともないよねぇと、水切りのまねごとみたいな要領で、余分なところを切り落とし、貼りつけたときに違和感がないよう、繊維をほぐしてみました。

社長に割り箸を削ってもらったり、毛抜きを使ったり、いろいろ試してみたけれど、結局精密ドライバーが一番ぴったりでした。もってきてよかった~、、、。

単純作業に慣れてきた頃、見学にこられたHさんが、

「こういうこと、学生の頃にされてたんですか?」

「いえ、、、今日はじめてやってます・・・あはは、、(汗)」


私が悪戦苦闘している間、青山画伯は構図を考えています。


構図が決まると、完成したもみじから、どんどん貼り付けていきます。

おー、私のかわいいもみじたちが、きれいにくっついてる。


仕上げに、社長が昔鍛えた塗装の腕を駆使して、雲母と金泥を塗布。壁画全体がぐっと引き締まりました。

どこにあったんすかその機械。いろんな特技があるんだねぇ、社長。


そして、ようやく、壁画完成です。


  




いやはや、完成、しましたねぇ。

長かったような、あっという間だったような、いややっぱり長かったか。


今日で現場が終わりという日に、お施主様のHさんが、感想を聞かせてくださいました。

「今回、とても不思議なつながりができて、とても感慨深いです。月というアイデアは、とてもエネルギーをもらえる発想で、感動しました。

木曽川中流は、自然と水に流される地域で、先人がここで生き抜くためにはとても苦労があったと思います。生き抜くために培われた先人の知恵。水が多すぎても、苦労が絶えないのです。先人は、希望をもって、ここでくらしていたのではないでしょうか。

そういう思いを、家の中につくれたらいいなぁ、という思いがありました。

その道の職人さんたちの技術のすごさ、職人魂が、この家をつくっているんだなと思います。

(安藤建築 安藤会長が伝える)いのちの家づくりとはこういうことの積み重ねでしょう。みんなで1つのものをつくっていく面白さ。そういうものが、近年はどんどん少なくなっているのが、悲しいことですが。

ここの土地の土を使ってくれたことで、ここでくらしていくんだという意思表示として、先人に少しでも恩返しができたらうれしいです。小原和紙の加納さんとの出会いも、思いがつながったのを感じました。

本当に、ありがとうございました」


こちらこそ、ありがとうございました。

朝昼晩、また春夏秋冬で表情を変える壁、楽しみですね。ぜひまた、見学させてください。


初めての試みで、スムーズにいかないことも多々ありましたが、いつもにこにこと笑顔で見守ってくださったHさんご夫妻。

急で無茶なお願いも快く引き受けていただき、すばらしい作品をつくってくださった、加納登茂美さん、加納恒さん。

このような貴重な機会をくださり、また、すべてを漆喰九一に任せてくださった安藤建築さん。


みなさま本当に本当に、ありがとうございました。

すばらしい現場で、すばらしい経験をさせていただきました。

漆喰九一一同、心から感謝申し上げます。


今回の現場を通して、少しは成長した(はずの)漆喰九一、これからも、みなさまの思いにお応えできるよう、がんばります!



漆喰で壁画をつくりました (おわり)

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岡島です。


壁画工事で残された、あと1つの課題。

それは、デザイン画にあった、大きな「円」です。(写真中央下)

これは、Hさんからもらったイメージ画(写真左下)から採用されたものなのですが、はてさて、何を表しているんだろうねぇ。。

太陽じゃないですか?(青山)

いや~、異次元への入り口じゃない?(社長)
現場を進めながらうっすら考え続けていたものの、答えは出ないまま。でも時間がない。工期に間に合わない。あと1週間後には完成していないとマズいし。。

悩んでばかりもいられません。


そんなある日、現場が押して帰りが夜になってしまい、真っ暗な中を帰路についていた社長。ふっといつも通る木曽川を見ると、きれいなお月さまが。

Hさん同様、社長も魚釣りが大好き。釣りのときにいちばんワクワクして、希望に満ちている時間は、やっぱり舟を漕ぎ出す早朝なんだよなぁ。。あけぼのの空、川に映るきのうの残り月。そんな光景が浮かびました。


「いのち」 -生き抜く- 自然と希望


このテーマにぴったりなのは、あけぼのの月じゃないかな。そう、あの「円」は、月だ。

でも、これを土や漆喰で表現すると、どうしても重たくなってしまってイメージと合わない。

おぼろげな表現にいちばんぴったりなのは・・・そうだ、「和紙」でつくったらいいんじゃないか。


次々と考えがひらめいて、それを現実にしてくれる唯一の人にたどり着きました。

小原和紙の作家、加納登茂美さん、加納恒さんにお願いしよう!

ここからが社長のすごいところで、思った瞬間、ためらわず電話をかけます。今しかない!

一応、補足ですが、これ全部、現場の帰り道のできごとです。


電話を鳴らし続けることしばし。

なかなか出てくれないなぁ、留守かなぁ、忙しいのかなぁ、、。

しばらくして、出てくださったのは加納恒さんでした。

「ご無沙汰しています、突然すみません、あのう、、月の、、、模様の和紙を買いたいのですが・・・」

唐突なお願いに、驚く加納さん。にしても、驚きすぎ。わたくし何か変なこと言ってます??と不安になる社長。すると

「あいや、ちょうど今、展覧会に向けて制作している、月の和紙を、乾かしていたところなんですよ!わー、驚いた、どっかで見てました??」

え、そうなんですか!!すごい偶然!ぜひ、その作品を見せてください!!次の土曜に伺います!


こうして、「月」を「和紙」で表現することが決まり、漆喰九一一同、豊田市小原町にある、加納登茂美さん、加納恒さんのアトリエに伺いました。


そして、これまでの経緯と、Hさんの活動や思い、この壁画のテーマなどについて詳しくご説明しました。

通常、作品づくりには当然ですがかなり時間がかかります。そこを1週間でなんとか、という我々の無茶なお願いに、たまたま、この夏に開催される展覧会に向け、月を漉いていらっしゃったということもあり、やりましょうと快く引き受けてくださいました。

本当に本当に、感謝してもしきれません。


打ち合わせのあと、加納登茂美さんが社長にふっと、

「あなた今、不安でしかたないんでしょう?でも、どうしたって、自分の持っているもの以上のものは、できないんだから、あなたが持っているものを全部出せば、きっと大丈夫」

という、やさしくて力強いことばを、かけてくださいました。

そのことばが、そのときの社長の気持ちのど真ん中を突いたようで。このことばにドンと背中を押されて、社長の迷いも不安も、消えたようです。

『うわーん、なんで分かるんですかー、毎日不安ですー、でもがんばりますー、がんばれますー、うわーん』(社長の心の中:想像)

加納さん、重ね重ねありがとうございます。私たち自由な猛獣社員たちには、とうていできない魔法です。


数日後、完成した作品がこちら。想像以上に素敵です。

きれいな波紋、はかない月・・・。


なんて見とれていたのもつかの間、型紙をあて、さくさくと切られていきます。

わわわ、、、いきなりぶっつけ本番、、、もったいない・・・とか言ってる場合じゃない・・・。


こちらは下貼りになる和紙。

水切りという作業です。筆で水をつけて、手で引っ張って切る。おふたりの手際のよい作業に圧倒されます。


貼るのはこの部分です。


下貼り。


そして本番。緊張の一瞬。




休憩時間にHさんも交え団らん。素敵な縁が生まれました。

人見知りなHさん宅のワンちゃんも、加納さんには心開いている模様。人柄を見抜いています。


完成間近です。

壁に和紙って、、斬新だなぁ、、、。


当初は、漆喰九一で貼りつけ作業をするという約束でしたが、とてもじゃないけど我々にできる仕事ではありませんでした。貼り付けまでしてくださった、加納登茂美さん、加納恒さんの全面協力のおかげで、当初の想像をはるかに超える、すばらしい壁画が完成しそうです。

このあとは、すこし飾りとお化粧をして、仕上げていく予定です。乞うご期待?



つづく。(あと1回)

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岡島です。


下絵が完成し、材料も決まった壁画工事。いよいよ造形していきます。

ボードで制作イメージをつくる青山画伯。


山と霞は、漆喰と現場の土を半々に混ぜた、「はんだ」という材料をつかいました。霞は厚く4回塗りして立体感を出し、次に山を厚く塗りました。

いつもの漆喰の白とは違って、あたたかみのある色です。


乾くとこんな感じ。立体感、出てますね~。


空は、漆喰に顔料を加えて色をつけました。


6色つくって


少しずつ材料を混ぜながら12段階にして、グラデーションにしてみたら、どうかなぁ?

いっすねー、それでいきましょうか。


カンのいい方はもうお気づきでしょうか、これまでほとんど、現場でひらめき、現場で決めて、現場で試し、あ、意外といいね、となり、制作がすすんでおります。

主に社長の感覚と、ひらめきと、青山さんの感性と、おそらく初代九一さんあたりが降ろしてくれている大事ななにかと、そんなものが混ざり合って、1つ1つ課題をクリアしています。みんなの水面下での緊張感がうかがえる、実はこう見えてスリリングな現場です。


グラデーション制作は、社長と青山さんで左右分担。なかなかきれいです。


社長、かお、かお!


きれいなグラデーション。乾いた状態が楽しみです。


さて、次は川です。広い範囲を占めることになる川。どんな色がいいのかなぁ。。

青山くんがこんなのがほしいって言ってくれれば、オレどんな材料でもつくるからね。と、心強い社長のことば。

いろいろな資料を参考に、頭を悩ます青山画伯。


こんな感じどお?ここから乾いた状態を想像しなければならないのが、漆喰のむずかしいところです。
 

試し塗り。川の流れをどう表現しようか。


川の表現が、どうしても、これだ!というものに到達しません。

画伯の中に、確かなものが生まれないと、取りかかれないよなぁ。。

ある日の現場で、「青山くん、ちょっとその辺散歩しておいでよ」と社長に言われた画伯。

木曽川まで歩いて、画伯が見たものは。

こんな、美しい風景でした。
大切な何かを見つけた画伯。よかったね。散歩してよかったね。


そして、川の流れは刷毛で表現することになりました。画伯、今だけ左官屋じゃなく、画家の顔です。


完成した空と山と霞。周りの木と調和した、やさしい色です。こんなに色が変わるんですね。

私ごとですが、撮影のためとはいえ、こんな高い足場に上ることになるなんて。吹き抜けの天井、すぐそこですからね。しかも、「おかじまさん落ちてきたらオレが全力で受け止めるからね♪」と下で笑顔の社長が構えてるのを見たら、余計落ちるのやだー。あーこわかった。


完成した川です。流れ、表現できているでしょうか。


もちろん、これで終わりじゃありません。

まだ1つ、大きな課題を残しているんです。



つづく。

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