グレネードの吠える声など

聴きたくはなかった

  

花が散るので、焼けただれてしまうので

人は逃げ、西へ。 人は逃げ、北へ。

しかし、

やがて、

すべては、

血生臭い、

粘土のようになってしまった

 

(せめて「運命とはなにか」と

問う時間が欲しかっただろう)

  

グレネードの吠える声など

聴きたくはなかった

   

(shun. 2019.04.12)
  
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Inspired by:

(画像: Pixabayより)

 

先日、南国お姉さまを車に乗せて、彼女の担当になっている学校をあいさつに回っているときのことでした。 日本のもの何にでも興味を示す南国お姉さまですが、時として、よくわからない質問を投げかけてくることがあります。 一番悩んだのは、工事現場を通りがかったときにされた 

 

「Is construction in Japan expensive? (日本の工事は[金額的に]高いの?)」

 

というものです。 英語で言っている内容は分かります。 しかし、意味が分かりません(泣) それは工事を発注する側にとって高いのか、受注するほうにとってなのか。 それとも公共工事だったら納税者にとってその工事に使われる部分の税金が高いという意味なのか… そして、それを聞いて彼女は、自分のアパートに私道でも通す工事を業者にでも発注しようとしてるのか、それとも温泉を掘り当てようとしているのか、それとも自分の国まで橋を架けようというのか… よくわからなかったので、

 

「はははー そうだね、高いかもねー あははははー」

 

と答えておきました(超適当) 「君の国ではどうなの?」と聞いたところ、何かよくわからないことを言っていましたので、うんうん、と頷きながら、聞き流していました(笑) だってよくわかんねーんだもん。 

 

 

(image by pixabay)

新たに来日し、宮古市の各学校で英語を教えることになった、外国語指導助手の先生がたも、教育委員会とそれぞれの学校であいさつを終え、早い人はすでに英語を教え始めています。 各国からの転入で、いろいろとドタバタしていましたが(いまだにまだドタバタしているところもありますが)、なんとか無事にスタートを切ることが出来て、一安心です。

 

先日は、市内でタイの古式ヨガ、ルーシーダットンを教えている、インストラクターの和美先生に、南国お兄さまを会わせてきました。 南国お兄さまは国際的なDJの大会にも参加したことのあるほどの腕前のDJ、和美先生はダンカンウォン氏(ヨギックアーツというヨガの創始者であり、マドンナやデミ・ムーアにヨガの指導をしたこともある方)を宮古市に招き、ヨガイベントを開催したこともあり、その時は私も通訳として参加させていただきました。 この南国お兄さまと和美先生で何か面白いイベントが出来るかも? と思ったので、早速、南国お兄さまを連れてカズミスタジオに押しかけました。 

 

和美先生は歓迎してくださり、南国お兄さまに両手を差し出して握手を求めました。 おそらく彼女はその時、この写真のような、両手のがっつりした握手を期待していたのだと思います。 

 

(写真: PhotoACより) 

 

しかし、南国お兄さまは、それに対してどう握手してよいのか一瞬戸惑い、はっと閃いたように自分の両手の甲を合わせて、それを和美先生の差し出した両手の間に入れて、自分の右手で和美先生の左手、左手で和美先生の右手と逆手で握手していました。 両手をふすまや障子の隙間に入れて、左右に一度に開くような手の形といえば分かりやすいでしょうか… 何やらすでに面白いことになっている…と思いました。 めでたし。 

 

南国お姉さまは、ついこの前やっと、私の事務所のヒーターを返してくれました。 しかし、その事務所にヒーターがなかった間、寒さに耐えかねた事務員さんは、自分の家から使っていないヒーターを持ってきていました。 それを見て、悪いことをしたなと思った私は、ヒーターを新しく購入して、事務員さんには自分の家のものはもってかえってもらおうと思いました。 しかし、この時期、灯油ヒーターを売っている家電量販店はなく、唯一あったのが石油ストーブでした。 それでもないよりはましと思い、それを事務所用にと買いました。 そこへ南国お姉さまからヒーターが帰ってきたのです。 今、事務所には3台の暖房器具があります。 めでたし。 

 

アメリカお姉さまとは、先日一緒に彼女が英語を教える学校にあいさつに行ってきました。 一通り彼女の学校を回って彼女をアパートに送りとどけ、私は私の事務所へと向かっていました。 彼女のアパートから数百メートル離れたところで、バックミラーに、アメリカお姉さまが森のくまさんのように追いかけてくるのが見えました。 車を停め、窓を開けて近づいてくるアメリカお姉さまに「どうした?」と尋ねると、彼女は息を切らせながら、「か…鍵… 私の鍵、車の中に置き忘れてない?」と。 彼女と私は車の中を隅々まで探しましたが、見つかりませんでした。 いくら探しても出てこないので、彼女は彼女のバッグをひっくり返して探したところ、探していた鍵がバッグの底から出てきました。 めでたし。 

 

このほかにも多々ありますが、「ダイジェスト版」でお届けいたしました。 めでたし。

 

昼休みの町は、昼食に出ている会社員たちが行き交っていた。 まだなじみのない新人たちらしい顔を見かけるのもこの時期ならではのことだろう。 そんな町の一新されたような空気を感じながら、ぐぅ、とどこからか漂ってくるラーメンの香りに腹がなった。 その香りに誘われるようにたどり着いたのは、一軒のラーメン屋だった。 古い木の看板に「ラーメン・道場」と大きく筆で書かれていた。 いかにも「ラーメン職人、この道数十年」というような頑固おやじがやってそうな雰囲気があった。 しかし、興味本位に足を踏み入れた私を出迎えてくれたのは、赤いチャイナドレスに身を包んだ妙齢の美女だった。 彼女は私に笑顔で「いらっしゃいませー」と言い、そして先客たちのほうへ向きなおった。 私は自分の目を疑った。

 

板張りの床の上で、二列に並び、湯気の立ち上るラーメンのどんぶりを両手で持ちながらスクワットをしている老若男女たちがいた。 「こちらへどうぞ」と先ほどの女性が私を案内した。 後列の端に案内され、何をどうしてよいのか戸惑っている私に、となりの初老の男性が話しかけてきた。 「お兄さん、見ない顔だね。 初めての方かな? ここはいいよ。 私は長年腰痛持ちだったが、ここに2回通っただけで、すっかり良くなって夜も良く眠れるようになったよ。」と、アツアツのラーメンのどんぶりを両手で持ちながら、スクワットをしていた。 彼の額には汗がにじんでいた。 

 

少しして、私の前に「ラーメンです、どうぞ」と、先ほどの赤いチャイナドレスの女性が一杯のラーメンを運んできた。 「私はインストラクターのアズキです。よろしくね」というと、彼女は列の前のほうへもどっていった。 そしてそこにいた全員に「はい、準備運動はそこまで。 では、ポージングをしますので、みなさん、どんぶりを右手の手のひらの上に乗せて、前のほうにその手をぐーっと伸ばしてください。背筋も伸ばして、息をふーっと吐きながら、ゆっくりと動作します」と言った。 私は見よう見まねで、アツアツのラーメンの入ったどんぶりを右手に乗せて、腕を伸ばそうとしたが手に触れるどんぶりの底がどうにも熱すぎる。 「あつっ!あつっ!あつっ!」 慌てて、どんぶりを下に置いた。 そんな私を見てアズキ先生は「大丈夫ですか? 息をゆっくり吐きながら右手の手のひらに意識を集中させてやってくださいね」と言った。 私は「それなんですけど、どうにもどんぶりが熱すぎて…」というと、アズキ先生は私のほうへ歩いてきて、私の顔の前にぱっと、その白い手を広げた。 そして「わかりますか?」と私に問いかけた。 

 

どういうことだろう? もしかして、熟練したアズキ先生のレベルになると、このような熱いどんぶりをどれだけ持とうが、手をやけどすることもないということなのだろうか… 彼女は「私のような手、どのような状況でもこのような手の平穏な状態を維持するにはコツが要ります」と言った。 ゴクリと私は思わずつばを飲み込んだ。 いきなり奥義を教えてくれるだろうか、という期待に胸が高鳴った。 「それは」 彼女は、言葉を続ける。 「そんな熱いどんぶりとかを持たないようにすることです」 彼女がそう言い切るとほぼ同時に、私は盛大にずっこけた。 そして手に持っていたラーメンを頭から被った。 すべてがスローモーションで動いているように感じた。 声にならない悲鳴を上げる私。 生徒さんたちとアズキ先生から集まる視線。 「イミガワカラナイヨ!」と、カタカナで叫びながら、そこから逃げる私。 逃げ去るときに目に入った「ラーメン・道場」の看板の「・」の部分は点ではなく小さな字で「ヨガ」と書かれていたことの発見。 「イミガワカラナイヨ!」と再び叫ぶ私。 

 

あれから数か月。 時々あそこから「イミガワカラナイヨ!」という声が聞こえるような気がする。 そのたびにあの日を懐かしく思い出している。

 

(完)

 

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Inspired by:

 

 

  

ルーシーダットンというタイの古式ヨガは宮古市のカズミスタジオで体験することができます。 しかしカズミスタジオは、ナビで見ると何故か「道場」として表示されております。 ラーメンでも食べたいと思っているお昼時にそれを発見してしまったので、「ラーメン」「道場」「ヨガ」と、全部織り込んだ話になりました(笑) 私は何度か和美先生のレッスンに参加させていただきました。 レッスン後はいつも、体が全体的にジワリジワリとほぐれるようなリラックス効果が二日ほど続きます(個人の感想ではありますが。) 筋トレの後で体が筋肉痛になっている時のレッスンは最高です。 そんなカズミスタジオのブログはこちらからどうぞ。 カズミスタジオは、さまざまなイベントを市内外で催されておりますので、興味のある方は是非、スタジオのクラスでも、イベントでも参加してみてください。 アツアツのラーメンの入ったどんぶりを持たされたりしませんので、安心してご参加ください。 

(photo by shun. 市内の飲食店にて)

 

先日、宮古市に新たに外国語指導助手として来た、アメリカお姉さまと南国お姉さまに続き、もう一人増えました。 それは「南国お兄さま」。 南国お姉さまと同じ国からなので、その呼称で決定(笑) せっかくだから、みんなで昼食を食べようということになりました。  
 
まず、アメリカお姉さまのアパートにみんな集合!ということで、南国お兄さまを連れてアメリカお姉さまのところにいったところ、南国お姉さまが待っても待っても、いっこうに現れませんでした。 そのまま待っていても仕方ないので、三人で南国お姉さまのアパートに行ってみることにしました。 片道車で10分強くらいのところなのですが、着いたら彼女の車がない… どこかですれ違ったに違いないと、再びアメリカお姉さまのアパートに戻ってみましたが、そこにもいませんでした。
 
メッセージでアメリカお姉さまが彼女に確認を取ったところ「道に迷っている」とのこと… この日は、南国お兄さまの転入手続き等々やることが盛りだくさんだったので、これ以上時間を無駄にできない、と、とりあえずは不動産屋さんに南国お兄さまのアパートの鍵を、再び私とアメリカお姉さまと南国お兄さまの三人で受け取りに行きました。 不動産屋さんで入居の手続き中にアメリカお姉さまに入ったメッセージによると、「今、KAWASAKIにいる」とのこと。 「KAWASAKIってどこ?」 「川崎市?」 「いや。バイクの店じゃね? KAWASAKIってバイクのことじゃないの?」などなど、三人は首をかしげていました。
  
不動産屋さんでの手続きが終わったところに「今、アメリカお姉さまのところに着いた!」と南国お姉さまからのメッセージが入りました。 もう面倒くさいから放っておこう! (ヒーターも返してくれないし!) という誘惑に駆られつつも、ぐっとこらえて、やれやれと迎えに行きました。 
 
そしてやっと4人が一台の車にそろったところで昼食を食べに― というところだったのですが、ここで今度は南国お兄さまが「僕、豚肉と牛肉は食べれないんだよね。アレルギーなんだ」と。 そういうことはラーメン屋の駐車場に入る前に行ってほしかった…(泣) 聞くだけ聞いてみよう、とラーメン屋さんの店員さんに「すみません、この海鮮ラーメンって牛肉とか豚肉はつかってませんよね?」と尋ねると「ええ、使てませんよ。 大丈夫ですよ」とのこと。 しかし、近くにカレー屋さんもあったので、そちらも見てみよう、もしかしたらチキンカレーとかあるかもしれないし、ということになり、カレー屋さんも見てみることに。 だがしかし。 たどり着いたカレー屋さんは定休日… どうしようもないので、ラーメン屋さんに逆戻り。 そして南国お兄さまのために、海鮮ラーメンを頼むと、先ほどの店員さんが「あ、先ほどのお客様ですね? あの後、調理の者に確認しましたところ、スープに豚肉とか牛肉が使われているとのことですので、うちでは完全に豚肉なし牛肉なしというのは出来ないみたいです… すみません」とのこと。 うおおおおー 
 
そのラーメン屋さんから海沿いを北へ少し行くと、ホテルがあり、ちょうど知り合いの女将さんが外に出てたので「すみませーん、今日はレストランやってますか?」と尋ねたところ「うちは震災以降はレストランやってないんですよ。 お客様向けのバイキングは夜からですし…」とのこと。 「この辺で食べるところ探しているんですが、どこかないですかね?」と再び尋ねると、近くのレストランを紹介してもらえました。 その紹介してもらったレストランで3人分の昼食を注文して、いろいろと予定の押していた私は彼らが食べている間、南国お兄さまのアパートのガスの開栓の立ち合いに1人で行ってきました。 この後も、よくわからない空回りは続く…(泣)