私の二つ上の剣道の先輩であり、母方の親戚のご子息でもある方の火葬に参列してきました。 一昨日、脳に関する病気で突然亡くなられ、昨日が通夜ということでした。 ご焼香の時に拝見した先輩の遺影が、私に話しかけているようでした。 お坊さんが読経をしている間、私は遺影を通して先輩と心の中の会話をしました。 

 

先輩「お、俊介。よく来てくれたな」

私「来てくれたな、じゃないですよ。何、早々亡くなってんですか。これからが人生楽しくなる年齢らしいですよ」

先輩「しょうがねえよ、寿命だから」

私「親より先に亡くなるって、親不孝ですな」

先輩「それ言うなよ。離れられなくなるじゃねえか」

私「じゃあ、いればいいじゃないですか」

先輩「そうもいかねえんだよ」

私「そうですか…」

先輩「そんな顔すんなよ。ま、お前もいずれこっち側に来るんだし」

私「まだその予定はありませんて。でも、先輩と話せてよかったです」

先輩「まぁ、ゆっくりしていけって」

私「いや、先輩の恥骨とか、見なくていいです」

先輩「恥骨じゃなくて遺骨な」

私「では」

先輩「おう、気を付けて帰れよ」

 

誰が参列していたのかはよくわかりませんでした。 一刻も早く、ただ一人で悲しみを噛みしめたかったので、私は足早にその場を去りました。 先輩の魂が安らかにあることを願いつつ。

 

image by プリ画像

 

消えゆけど

春を笑む雪

刹那に夜を奏で

 

(shun. 2019.4.3)

 

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Inspired by:

 

(Photo by shun. 2019.3.30 宮古市内にて)

 

5月から元号が新たに「令和」に代わるということで、大分その響きが定着してきたように思えます。「令」の字の下の作りの部分が「刀」なのか「マ」なのかと、話題になっているようですが、「刀」のほうのようですね。「サイトウ」さんの姓の「サイ」の字が「斎」「斉」「齋」「齊」という異なる字があるように、「令」の下が「刀」であるものと「マ」であるものは、それぞれ異なる字なのだそうです。知らなかった。

しかし、私の予想は、見事に外れました(泣) しかも、「令和」以外の5案は「久化(きゅうか)」「英弘(えいこう)」「広至(こうし)」「万和(ばんな)」「万保(ばんぽう)」だったようですが、こちらもかすりもしませんでした。 けっ。 次こそは絶対当てます。 

あと2時間ほどで平成に代わる元号が発表となるわけですが、私の挙げる候補としては

 

安延(あんえん)
安化(あんか)
安長(あんちょう)
永光(えいこう)
永明(えいめい)
建安(けんあん)
建和(けんわ)
弘永(こうえい)
弘徳(こうとく)
文弘(ぶんこう)
文承(ぶんしょう)

 

あたりでは、と。 新たな時代が来ますね。 皆様にとってよいスタートとなりますように。 

外国語指導助手の方々の新生活も落ち着き始めました。 が、カルチャーギャップというのでしょうか。 いつもの如く、それに叩きのめされています。 私が。 遠く離れた南国と日本では、やはり違うのでしょうか、それともこのお姉さまがこういう人なでしょうか、と頭を悩ませられました。 

 

まずは、カーテン問題。 生活に必要な基本的な家電や家具は、今はレンタル業者から借りるようになっています。 以前の外国語指導助手の方々は個人個人で家電や家具を買って、アパートに運び込み、設定までするということをしていました。 私も、何人の方々の洗濯機や冷蔵庫を運び込んだり設置する手伝いをしてきたことか…(遠い目) そして退去の時には、運び込んだそれらを今度は運びだし、セカンドハンドショップに持ち込んだことか… 持ち込んだはいいけど、買い取ってもらえないこともありました(涙目) 話を戻しますと、レンタルする家電や家具というのは、カーテン、布団、机・椅子、冷蔵庫、洗濯機などです。 そのカーテンとは、寝室の窓に取り付けるものなのですが、この南国お姉さまは「カーテンがない!」と言い出しました。 「え、あるじゃん、カーテン」とレンタル業者さんが、取り付けてくれたカーテンを指さすと「そうじゃなくて、キッチンカーテンがないの!」と。 私はその場に一緒にいたアメリカお姉さまと、「キッチンカーテンってなんぞ?」という顔を見合わせました。 ググってみたら、文字通り、キッチンの窓に取り付けるカーテンのことを言っていたようでした。 なんでそんなものが必要なのか、何かヤバい肉でも捌いているところを隠すために必要なのかと、若干

引き気味になっていたところに追い打ちをかけるかのように、彼女は「カーテンをレンタルで借りれるって書いてあって、キッチンカーテンがないなんて詐欺じゃない!」と言い放ちました。 なんとか、「レンタルのカーテンとは寝室のカーテンのこと」ということを納得してもらいました。 これは、たとえば私が逆の立場で、外国に日本語を教えに行った日本語指導助手だとして、「つい立を借りられるって書いてあって、屏風がないなんて詐欺じゃない!」というようなものなのでしょうか。 

 

そして、土曜日の夜。 「ヒーターが動かなくなった。 たぶん潤滑油がなくなったんだと思う」というメッセージが南国お姉さまから入りました。 週末の夜くらいゆっくりさせてもらいたい(泣) そして私は潤滑油で動作するヒーターというものを知らない(泣) それよりもそのヒーター返せよ(泣) ということを、穏やかにまとめてメッセージを返しました。 「たぶん、灯油がなくなったんだね。 そちらには今夜の8時ごろに行けると思う。 8時が無理なら月曜日ならなんとかできそう。 それと私の事務所で、そのヒーターがなくて従業員さんやお客さんが困っているから、返してね。 代わりのものを買いにつれていくから」と返したところ、8時なら大丈夫ということで、行ってきました。 夜9時までやっている家電量販店に連れて行き、奇跡的に売れ残っていた最後の灯油ファンヒーターを見つけ、それをカートに乗せようとしたところ、「灯油のはいやだ。電気で動くやつがいい」と言い出しました。 最初から言ってくれ(泣) 聞かなかった私も悪いのか(泣) その家電量販店では電気ヒーターは時期的にもう無くなっていて、他の家電量販店は8時には閉まってしまったということで、私は空になったヒーターのタンクに灯油を入れて、再び彼女のところにある私の事務所のヒーターに入れました(泣) いつか戻ってくるのかな、ヒーター…

 

そして駐車場問題。 南国お姉さまのアパートの建物のすぐ前に車3台分の駐車場がありますが、そこは他の住人たちのものでした。 その駐車場に彼女は駐車したいようで、何度「その駐車場は他の人のだからダメだよ」と言っても、それを理解できずに「あ、今空いてるからいいよね。 私、そのアパートに住んでいるし」と、そこに入れようとしておりました。 彼女に割り当てられていたのは、道を挟んで向こう側の駐車場だったのですが、どうしても近いところに停めたいらしく、その都度説明しましたが、とうとう彼女は聞き入れなくなりました。 そこで私は彼女の派遣会社に連絡して、不動産屋さんに確認を取ってもらいましたが、回答が来るまで30分。 その間、彼女は一緒にいたアメリカお姉さまと彼女の車のなかで何やらブツブツいっておりました。 私は私の車の中で大きなため息を一つついておりました。 やっと彼女の派遣会社から折り返しの電話があり、やはり彼女に割り当てられた駐車場はアパートから道を挟んだところの駐車場ということで、納得してもらえました。 きっと彼女の国では、空いている場所になら、どこに停めてもいい、というのが当たり前なのでしょう。

 

白髪が一気に増量したように感じた、この数日でした。 

 

Photo by shun. カルチャーギャップに叩きのめされそうになった夜の舘合近隣公園

   

 

新年度に向けて、宮古市に新たに外国語指導助手の先生たちがやってきた。 現地スタッフとして、彼ら彼女らの入居の手伝いや銀行口座の開設、生活に必要な現地の情報を教えたり、買い物を手伝ったりということをしている私は、毎年この時期の新たな外国人たちとの出会いを楽しみにしている。 そんなこんなで、例年通り、ここ数日はあちこちを走り回っていた。 

  

スーパーで買い物をしているとき、彼女らは「キットカットが安い!」「たべっ子どうぶつビスケットがある!」と、お菓子売り場ではしゃいでいた。 米国には、大きい都市であれば大抵、「アジアンマーケット」という、日本やその他アジアの食材や雑貨などを売っているお店がある。 そこで買う日本のものは当然ながら、かなり割高だ。 食材に関しては、消費期限切れのものもあったりする。 (消費期限のところに上からべったり向こうのお店のバーコードを貼ってたりする。) そんなアジアンマーケットの限られた日本の商品を見ていたら、日本のスーパーのバラエティ豊かなお菓子売り場ではしゃぐのも当然の反応だろう。 

 

一日目がようやく終わり、彼女らの一人を入居したアパートに送り届け、もう一人の買い物の荷物を運びこむ手伝いを終えたときには、夜の8時を過ぎていた。 一通り終えて帰ろうとした時に、彼女は会社から借りたポケットWifiの設定を教えてくれという。 あーでもないこーでもないと説明書をひっくり返しながらやっていると体が冷えてきた。 エアコンかヒーターでもつけないとやってられない、と思い、暖房器具を探してみたが、ない。 え。 「こんな寒いところでは寝れない」と、彼女は言う。 それはそうだろう。 赤道直下の南国出身の、雪を見たこともなかった人には、この寒さは堪えるだろう、と思い、彼女の派遣会社に電話してみた。 「はい、こちら○○です」という声がしたので、「あ、もしもし私…」と言ったところで「ただ今の時間は営業時間外です」という留守番電話の応答の案内が続いた。 「ですよねー」と私はその録音された声に言った。 それから、その会社のスタッフの携帯に電話して事情を説明したところ、「そうなんですか。 じゃあ、彼女が今晩泊まれそうなホテルに彼女を送ってもらえますか。 ホテル代は彼女に建て替えていてもらって、あとで払い戻しますから―」とのこと。 面倒だったので、自分の事務所から彼女のアパートにファンヒーターを運び込み、それで凌いでもらうことにした。 

 

二日目、一日目に間に合わなかった銀行口座の開設をする。 一日目は市役所で転入手続き等々をしたり、ガスの開栓に立ち会っているうちに4時を過ぎてしまったので、口座開設は二日目に持ち越していた。 結局、二人分の口座を開設するのに3時間ほどかかった。 彼女らの一人は「私の国ではパスポート一つで口座開設なんてすぐにできるのに」とあきれていた。 日本は紙とハンコを愛する社会なのだから仕方ない。 二人分の書類を書きに書きまくった私の右手と手首が限界を超え悲鳴を上げていたが、無事に済んだのでよしとしよう。 それから、冬物の服を探しに行くミッションが始まった。 が、時期が時期だけに、どの店でも春物のやや薄手の衣料しか置いていなかった。 まだまだ寒い日が続くのだから、暖かい厚手の服も置いておけばいいのに、と思うのだが、全国チェーンのお店ではそうもいかないのだろう。 東京の本部が「もう春だから、冬物片づけちまいな!」って言ったら「ははっ!」と従わなければならないのが、北国の地方の店舗の悲しい性である。 たとえ気温が0度以下であっても、雪が降っていても、どうみてもまだ冬だろって思っていても「春だよー春がきたんだよー」と、本社様の意向に沿って春を演出しなければならない。 私はその理不尽さに奥歯を食いしばり、従業員たちの従順さに涙が溢れそうになった。 しかし寒い。 最後に行ったお店で、やっと在庫処分の冬物の暖かそうな服を見つけることができた。 しかも一枚100円のセール。 彼女は嬉々として5、6枚ほど買っていた。 

 

三日目、自分たちの国から持ち込んだ外貨を日本円にしたいというので、市内で一番大きい銀行に連れて行った。 米ドルは問題なく日本円に換金することができたが、難航したのがマニアックな南国ドル。 銀行の本社に問い合わせてもらえたが、日本円への換金は難しいとのこと。 「メガバンクなら問題なくできますよ」と行員の方が仰っていたが、そんなものは100キロほど離れた県庁所在地までいかなければない。 南国ドルの換金は諦めて、時間に少し余裕があったので、通りがかりの神社を案内した。 神社に入るときの作法(柄杓で水を掬い、両手と口を清める)や、石段を登るときの作法(右側を通って、中央は歩かない)や、参拝の作法(二拝二拍手一拝)を教えてあげたところ、喜んでいた。 彼女らの一人は、絵馬の願い事のところに「ALTとしてがんばります!」という決意表明を書いていた。 

 

   

   

しかし、ファンヒーターがなくなってしまった自分の事務所が冷蔵庫の中のように寒い。