外国語指導助手の方々の新生活も落ち着き始めました。 が、カルチャーギャップというのでしょうか。 いつもの如く、それに叩きのめされています。 私が。 遠く離れた南国と日本では、やはり違うのでしょうか、それともこのお姉さまがこういう人なでしょうか、と頭を悩ませられました。 

 

まずは、カーテン問題。 生活に必要な基本的な家電や家具は、今はレンタル業者から借りるようになっています。 以前の外国語指導助手の方々は個人個人で家電や家具を買って、アパートに運び込み、設定までするということをしていました。 私も、何人の方々の洗濯機や冷蔵庫を運び込んだり設置する手伝いをしてきたことか…(遠い目) そして退去の時には、運び込んだそれらを今度は運びだし、セカンドハンドショップに持ち込んだことか… 持ち込んだはいいけど、買い取ってもらえないこともありました(涙目) 話を戻しますと、レンタルする家電や家具というのは、カーテン、布団、机・椅子、冷蔵庫、洗濯機などです。 そのカーテンとは、寝室の窓に取り付けるものなのですが、この南国お姉さまは「カーテンがない!」と言い出しました。 「え、あるじゃん、カーテン」とレンタル業者さんが、取り付けてくれたカーテンを指さすと「そうじゃなくて、キッチンカーテンがないの!」と。 私はその場に一緒にいたアメリカお姉さまと、「キッチンカーテンってなんぞ?」という顔を見合わせました。 ググってみたら、文字通り、キッチンの窓に取り付けるカーテンのことを言っていたようでした。 なんでそんなものが必要なのか、何かヤバい肉でも捌いているところを隠すために必要なのかと、若干

引き気味になっていたところに追い打ちをかけるかのように、彼女は「カーテンをレンタルで借りれるって書いてあって、キッチンカーテンがないなんて詐欺じゃない!」と言い放ちました。 なんとか、「レンタルのカーテンとは寝室のカーテンのこと」ということを納得してもらいました。 これは、たとえば私が逆の立場で、外国に日本語を教えに行った日本語指導助手だとして、「つい立を借りられるって書いてあって、屏風がないなんて詐欺じゃない!」というようなものなのでしょうか。 

 

そして、土曜日の夜。 「ヒーターが動かなくなった。 たぶん潤滑油がなくなったんだと思う」というメッセージが南国お姉さまから入りました。 週末の夜くらいゆっくりさせてもらいたい(泣) そして私は潤滑油で動作するヒーターというものを知らない(泣) それよりもそのヒーター返せよ(泣) ということを、穏やかにまとめてメッセージを返しました。 「たぶん、灯油がなくなったんだね。 そちらには今夜の8時ごろに行けると思う。 8時が無理なら月曜日ならなんとかできそう。 それと私の事務所で、そのヒーターがなくて従業員さんやお客さんが困っているから、返してね。 代わりのものを買いにつれていくから」と返したところ、8時なら大丈夫ということで、行ってきました。 夜9時までやっている家電量販店に連れて行き、奇跡的に売れ残っていた最後の灯油ファンヒーターを見つけ、それをカートに乗せようとしたところ、「灯油のはいやだ。電気で動くやつがいい」と言い出しました。 最初から言ってくれ(泣) 聞かなかった私も悪いのか(泣) その家電量販店では電気ヒーターは時期的にもう無くなっていて、他の家電量販店は8時には閉まってしまったということで、私は空になったヒーターのタンクに灯油を入れて、再び彼女のところにある私の事務所のヒーターに入れました(泣) いつか戻ってくるのかな、ヒーター…

 

そして駐車場問題。 南国お姉さまのアパートの建物のすぐ前に車3台分の駐車場がありますが、そこは他の住人たちのものでした。 その駐車場に彼女は駐車したいようで、何度「その駐車場は他の人のだからダメだよ」と言っても、それを理解できずに「あ、今空いてるからいいよね。 私、そのアパートに住んでいるし」と、そこに入れようとしておりました。 彼女に割り当てられていたのは、道を挟んで向こう側の駐車場だったのですが、どうしても近いところに停めたいらしく、その都度説明しましたが、とうとう彼女は聞き入れなくなりました。 そこで私は彼女の派遣会社に連絡して、不動産屋さんに確認を取ってもらいましたが、回答が来るまで30分。 その間、彼女は一緒にいたアメリカお姉さまと彼女の車のなかで何やらブツブツいっておりました。 私は私の車の中で大きなため息を一つついておりました。 やっと彼女の派遣会社から折り返しの電話があり、やはり彼女に割り当てられた駐車場はアパートから道を挟んだところの駐車場ということで、納得してもらえました。 きっと彼女の国では、空いている場所になら、どこに停めてもいい、というのが当たり前なのでしょう。

 

白髪が一気に増量したように感じた、この数日でした。 

 

Photo by shun. カルチャーギャップに叩きのめされそうになった夜の舘合近隣公園